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補助金

2008年10月21日 | 世相
このところ、国の補助金を裏金工作して批判を浴びている。
水について考えたかったが、今回はこの問題について考える。

不正経理発覚の愛知・岩手、県民から多数の批判(読売新聞) - goo ニュース

国の補助金を、正当に使われているかどうかをチェックする機関が会計検査院である。
無作為に12道府県をチェックして、12道府県すべてに不正流用が見つかったなんて、
全国すべてとしか言いようがない・・・。

公共事業に携わっている立場で、少し記事を書く。
国からの補助金は、使途が特定されていて補助金の申請に対する補助のためとなっている。
地方の自治体は、国からの補助金により大きなインフラ整備や事業を行っている。
今回のような空発注による裏金工作は、悪質以外の何者でもない。
私的流用はないと言っているが、公に出来ない金は私的と言っていいだろう。

補助金は、国へ要望し地方へ交付されるのだが、余れば次年度から要望額を減らされてしまう。
減らされると自治体も困るので、使い道を考える。戻された省庁も予算を消化できないと困る。

ここで問題なのが、消化するということである。
民間の場合、利益を上げなければ会社は継続できない。
出来るだけコストを削減して、利益を上げる努力をする。

国庫は税金などが収入であり、原価も利益も考えなくていい。
予算を立てることは当然だが、その予算を使い切ろうとしているところに問題がある。
それは、単年度制で事業を行っているからである。
複数の年度にまたがって行われているプロジェクトもあるが、
単年度による弊害が問題である。

最近は、談合問題等により入札落札価格が低くなっており、
予算よりはるかに低価格の落札が増えている。
これは、税金の無駄使いを無くすためにはいいとされているが、
中身は、補助金を返すことが出来ないためこうした裏金に代わっているかも知れない。

ある業務で、補助金が余りそうなので不必要な構造物を作るといった工事の指示や、
業務契約以外に業者へキャビネット等の備品を成果として納入するよう頼まれた事もある。
土木工事では、年度末に工事が集中したりしていた。
手っ取り早いのが、路面表示復旧工事などで、工期が短く予算を消化できる工事が増える。

必要な備品であれば、正規の予算から購入すればいいのだろうが、
稟議が面倒とか予算がないとかの理由で、自治体の指名業者に無理を言うケースもいまだに多い。

国や自治体の費用は、税金から使われているって事を、彼らは自覚していないんだろう。
本当に必要な事業をできるだけ安価で行い、余れば国の借金返済にまわせばいいだろう。
それでもまだ、景気対策で国債を発行しようとしているこの国は、
国民の生活なんか本気で考えていないんだろう。

官僚のごく一部のやつらが好き放題やり、こうした裏工作を行い出張先で豪遊しているのだろ。
名誉のため言っておくが、一生懸命国民のために働いている官僚もいることを追記しておく。

補助金の無駄な消化の慣習をそろそろ考え直して、
もっと有効なお金の使い方を行って欲しい。

本当に必要なものに、補助をする。
議員のお土産的な補助金のばら撒きは、そろそろやめていただきたい・・・

コメント (9)
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