身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

みなさんからの感想(その6・最終回)

2006年12月26日 08時07分26秒 | 1-2.活動 その後
 2006年12月16日の活動で、参加者に書いてもらった、感想と抱負。
 最終回の今回は二人の子供さん連れのお父さんのM.K.さんです。


    いろいろな植物や生きもののいる篠原園地を
    大切に思います。
    (「きれい」にしないでね。)


 ということでした。


 今まで紹介してきた感想を振り返ってみると、
 子供たちは、自然の中の色々なものを発見して
 おどろきを感じ、楽しんでいることがわかります。

 子供たちはサクラとかチューリップとか、
 誰もが知っている決まりきったようなものと
 ふれあおうとして参加しているわけではないのです。

 そのためには、M.K.さんのおっしゃるように
 「キレイにしない」ことが肝心なのですね。
 キレイにするということは、特定の木や花など、
 誰もが知っている決まりきったようなものだけを大切にして、
 他はゴミとして排除するということだからです。

 公園などの管理の上では、このような方法で管理するのは、
 周囲から理解されやすく、良い評価を受けやすいでしょう。
 ですが、それは多くの自然の生きものたちが姿を消してしまいますし、
 同時に、いままで紹介してきたような、子供たちの発見やおどろきを
 うばうこととなります。

 今、生きものたちが姿を消してしまうと書きましたが、
 勝手に姿を消してしまうわけではありません。
 自然の生きものたちに対する思いやりのなさから、
 無造作に傷付けてしまって弱らせたり、
 生息環境を奪ったりして、多くの自然の生きものたちを死に追いやる。
 …ということなのです。

 このようなことが、将来の環境や子供たちの健全な精神の育成のために
 本当に良いこととは考えられません。
 そのために「菊名エコクラブ」は活動しています。

 私たちの社会では、その簡便さから、
 誰もが知っているようなお決まりのもの、
 いわゆる”定番”を求める傾向があります。
 ですが、自然には”定番”などありません。

 雑木林や池、小川など、色々な自然環境があり、
 その中に色々な生きものたちが住んでいて、
 みんななくてはならない自然の仲間です。
 そして、それは、決して簡便さという価値観だけで、
 評価してしまって良いものではないはずです。

 M.K.さんの書いてくれた3行の中に、
 こうした意味が込められているように感じられました。
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