古今輪風@自転車ふぁん

わからない事だらけのレストア&メンテナンス備忘録

ボスフリーの外し方(続き)

2014-03-08 18:27:18 | ボスフリー

ボスフリーの外し方に続いて、ギア歯と蓋(玉押し)の外し方を記載します。自己流ですのでご覧になられる方は参考までに。

一度外してあったボスフリーですが、ギア歯を外すにはボスフリーをホイールに取り付けた状態で行います。ボスフリーやハブのメンテナンス用にSUNTOURからフリーホイールバイスという工具も出ていました(欲しい)が、使用するにはフリーホイールバイスとは別に、通常のバイスと、バイスが使える環境(作業台等)が必要です。私は専用工具は使わず、ホイールにボスフリーを取り付けた状態で作業しています。

ギア歯の取り外しにはスプロケットリムーバー(小ギア抜き)が2本必要です。片方をトップにかけ、もう片方を3枚目以降のギアにかけます。ここは正ネジなので、3枚目以降にかけた方で保持しながらトップにかけた小ギア抜きを左へ回して緩めます。ボスフリーの種類にもよりますが、トップのみ、またはトップとセカンドがネジで固定されていて、セカンドまたは三枚目以降のギアはボスフリー本体の溝に沿って通してあるだけです。今回のシマノ製ボスフリーはトップのみネジ歯になっていました。固着して回らない場合は両方の小ギア抜きに鉄パイプをかけてより強い力を加えることで外れますが、この時に小ギア抜きのチェーンが切れたり、小ギア抜きの柄が曲がることもあります。

※小ギア抜きは最近の10速用でもかかりますが、ココは固い事が多いので昔の頑丈なチェーンで作られているものが使い易いです。逆に、古い小ギア抜きはチェーンに厚みがあるので最近の10速用スプロケットには使えません。

※小ギア抜きはチェーンの破損等で壊れても、工夫次第で自作出来ます。

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ボスフリーを分解してメンテナンスするのであれば、蓋を緩めるまではホイールに付いた状態の方が作業し易いです。ボスフリーの蓋は外側のケースを抑える役割と共に、カップアンドコーン式ベアリングでコーンの役割を担っています。ココは逆ネジなので、右回りに回して緩めていきます。蓋の部分に穴(丸い凹み)が2つあるタイプのボスフリーはカニ目レンチやピンスパナを使って蓋を回しますが、固く締められているので簡単には回りません。マイナスドライバーの角や、私の場合は先を削って少しだけ丸くした硬質のポンチとハンマーを使ってコツコツと叩き、少しずつ緩めていきます。

蓋の穴(丸い凹み)は2箇所あるので、一箇所だけでなく、両方を均等に叩きます。緩まないからといって強く叩くと蓋や内部のスペーサーを破損します。コツは、諦めずに小さな打撃(振動)を2箇所均等に与え続けること。私は市販のネジ緩め剤も使います(効果の程は判りませんが…)。ある程度緩める事が出来ればカニ目レンチやピンスパナで回せるようになりますが、カニ目レンチやピンスパナが無くてもポンチなどで少しずつ回せば外せます。ボスフリー本体をメンテナンスする際は、蓋をある程度緩めてからボスフリーをホイールから外し、ボスフリー単体で作業します。

※蓋が回らなければ内部のメンテナンス(磨いたり、錆を落としたりといった)は諦めます。車用の10w-30位の「普通の」OILにボスフリー本体を丸ごと浸す方法で支障なく使えるようになるみたい(昔はそういった方法が一般的だったらしい)。

使う工具は小ギア抜き2本、先を少し丸くしたポンチ、ハンマー、ネジ緩め剤。

以上、ボスフリーメンテの前段になる取り外しについて、2回に渡り記載してみました。

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