リン酸処理について
レストア中に度々遭遇する錆との闘い。本当はメタルレディなる製品を使ってリン酸亜鉛処理するのがベターな様で、そのうちに使ってみたい。
私が使っているのが赤い液体の錆び落としで、アトムという会社の「おち太郎」なるもの。80ml入りで580円でした。以前フレーム1本行うのに、1/3程使用しました。ソフト99の錆落としと基本的には同じ様なものと思いますが、こちらは粘度が無くサラサラで、広範囲に使い易い感じ。ネーミング通り錆落としですが、しっかり手順通りにやると処理後の鉄材表面に「リン酸被膜」というものを形成してくれます。黒っぽく、グレーっぽく出来上がるこの被膜が錆の再発や進行防止に良いみたいです。たぶん、これに亜鉛が入りもう少し強固な?効果的な?被膜形成を促すのがリン酸亜鉛処理のメタルレディーなんだと捉えています。
※成分表示には「リン酸系」とざっくり書かれているだけ…。ソフト99の錆落としはリン酸と鏡面活性剤って書いてあります。リン酸は字の通り「酸」なので、肌に触れたり、目に入ったりしない様、充分に注意しながら作業します。
ここからが本題。リン酸処理(本当はリン酸亜鉛処理がベター)の、調べた限りでの施工方法は以下の通り。
1.錆を落とす。
2.脱脂(アルカリ洗剤での洗浄)する。
3.水洗いし、アルカリ洗剤を綺麗に洗い流す。
4.加工物を温める。(熱湯をかけたり、ドライヤーを使用する。)
5.リン酸処理を行う。(本当はリン酸亜鉛処理)※全体に処理剤を塗布し15分~30分放置。途中乾かない様に何度か繰り返す。
6.洗浄(中性洗剤)する。中性洗剤とたっぷりの水でしっかり洗い流す。
7.温める。沸騰したお湯をかけて加工物を一通り温める。
8.ドライヤーなどを使い水分をしっかり乾燥させる。
9.乾燥後、なるべく早く塗装を行う。
以上。
加工物の油分をしっかり除去、処理前に加工物を温めるっていうのでコツみたい。元々はフレームをリペイントする際に辿り着いた方法ですが、今はレストアの際に様々な鉄パーツに応用しています。