古今輪風@自転車ふぁん

わからない事だらけのレストア&メンテナンス備忘録

イノテック105 まとめ編

2014-10-28 19:04:55 | パーツ&アイテム

イノテック105というチェーンOILを使い始めてから1年以上が経ちました。使用後に乾燥させるとチェーンOILらしくない乾いた状態で使え、その結果汚れが付きにくいという物。乾燥工程で強いフッ素皮膜が形成されるため、チェーンやスプロケ等接触部の部品耐久性が向上するというのが謳い文句。

自転車を常に綺麗にしておきたい私にはピッタリのチェーンOIL。今回2本目の200mlボトルも残り少なくなったので、はじめて1000mlボトルを購入しました。Newボトルは白色に変わったみたいですが中身は一緒。今回はその再レビューを兼ねて現代ロードの下回りを掃除。

※写真の刷毛付き200mlボトルで実売1800円位、1000mlボトルは安いところだと4500円位で買えるので、使うと決めるのであれば圧倒的に1000mlがお得。刷毛付きの200mlボトル容器は作業用に使えるので捨てません。

写真(上)はメンテ後の綺麗な状態から300kmノーメンテで走った状態。フレームなんかは小まめに拭いてますので参考外。

写真では判りづらいのですが、全く汚れが付かない訳では無くてチェーンは汚れています。私の初期施工が良くないのかもしれませんが、基本的に汚れない訳は無いと思って使っています。それでも今まで使ってきたOIL達に比べると圧倒的に汚れないのは間違いないし、変速性能が悪くなったとも感じません。

200km×2の400kmをノーメンテで使いました。300km位から変速時に乾いた音が出始めたものの、オイル切れはなくて最後まで十分な変速性能をキープ。シビアにならなければ500km位はいけそうな感じで、万全の性能なら300km位。400~500kmまでは許容範囲って感じ。私は掃除好きなのでもっと早く綺麗にしてしまう事が殆どデス(-_-;)

普段はイノテック105だけでチェーン周りの掃除も兼ねて行いますが、今回はフレームも含め少し広範囲に綺麗にしたかったので洗車しました。洗車なので、灯油と中性洗剤も使ってしっかり洗ってマス。

洗車後に水気を拭き取って乾燥させ、チェーン周りにはイノテック105を塗布。

せっかくなのでランドナーも外に出して注油&清掃。イノテック105は汚れを溶解させるので、注油と洗浄を一緒に行えるのも気に入っている要素の一つ。少々量を使いますが、多めに使って20分放置。再度多めに使って汚れを流す事でチェーン自体は本当に綺麗になります。

流れ出たOILを使ってクランク回りなどの汚れを拭く事で簡単に綺麗に出来るし、綺麗になったチェーンに追加でOILを使う必要が無いので、チェーンやクランク・ディレイラー周りのメンテや清掃が楽になりました。コストパフォーマンスは決して良いとは言えないかもしれませんが、私にとって費用対効果は十分満足出来る範囲。

仲良く乾燥中の新旧自転車。

難点は臭い。独特の臭いがあって、苦手な方も居ると思います。特に使用後すぐは強く感じるので、出来るなら作業は外や臭いの気にならない場所が好ましい。でもずっと臭う訳では無く、ある程度乾燥すれば大丈夫(ゼロにはなりませんが)。

洗車後のチェーンとチェーンリング。

汚れが蓄積し易いリアディレイラー付近。チェーンやスプロケはイノテック105だけでも随分綺麗になります。今回はディレイラー稼動部なども含め水と洗剤を使って洗ったので、最後に必要な箇所への注油を行って掃除終了。

最後に一つ、臭いの他にもう一つ難点といか疑問というか、「乾燥状態」について。

実はイノテック105を使ったあとで「完全な乾燥状態」にもっていけた事がありません。言うなれば毎回8割から9割の乾燥状態です。何台か乗り分けているので一定期間乗らないパターンは多々ありますが、表面の乾燥は一晩二晩である程度成されるもののチェーン内部まで完全には乾燥しない。乗っていると内部に浸透していたOILが少し染み出してきて、それがイメージとは違う汚れの原因になっています。

そんな気になる点を考慮しながら色々試した中で、初期施工の段階で必ずやったほうが良いと感じるのは「中性洗剤での洗浄」。アルカリ洗剤ではなく中性洗剤。ディグリーザーや灯油洗浄、煮沸等々、色んな脱脂方法があってそれが脱脂に有効なのは間違い無いと思いますが最後に必ず中性洗剤で洗浄してからイノテック105を使う。これはメーカーのマニュアル通りですが、実際に使い続けてみてやはりそう感じ、抱くイメージ通りに仕上がり易いと思います。

ネット上に見かける「全く汚れない」状態との差は今も気にはなってますが、綺麗に使えるチェーンオイルとしてはハイレベルで、余程ハイパーなOILに出会わない限り使い続けると思います。それと、私は基本的に雨の日は自転車に乗りません。出先で少々降られることはあっても降りしきる雨の中走る事はまずありません。ですので、「雨はノーマーク」と割り切って読んで頂ければと…。イノテック105は乾燥状態にありながら優れた耐摩耗性を発揮するのを売りにしたOILだと思うので、雨天走行が前提にあるのならウェットタイプのOILが無難。

最近のシマノ11速用のチェーンはSIL-TEC(シルテック)というフッ素コーティングが施されているみたいで、こちらのチェーンとの相性も気になります。シマノはCN-7901の生産中止を決めて上位モデルは本格的に11速スタンダードへシフト。統廃合で継続となる10速用はCN-6701(アルテグラ)とCN-4601(ティアグラ)のみ。まぁ時代の流れなのでそれを否定する気はありませんが、上位の統廃合以上に私が旧車で愛用しているCN-HG91が廃盤で、後継のCN-HG71は一緒に廃盤のCN-HG70に近いみたい。個人的にはそっちの方が気になるなぁ…。

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