古いハブで致命傷になるのはカップ側の傷。でも大体の場合カップ側は大丈夫で、コーンやボールが傷んでいる事が多い。当時のコーンは当然そこらのお店では売っていませんが探せばまだまだ入手出来て、場合によっては代替も可能。ベアリングボールは規格化されているので入手はもっと簡単です。
SANSINのハブですが、コーンが傷んでいました。よく見るとボールにも無数の細かい傷がありますが、使えないかって言うと使えそうでしたが…。
コーンを新しいモノに変えたので、ボールも一緒に替えてみました。ボールはサイズと精度によって規格化されていて、写真上(左)が前ハブ用で3/16in(4.76mm)。右が後ハブ用で1/4in(6.35mm)。このサイズが一般的みたいですが、サイズは他にも種類があるのでノギスで測って確認してから入手した方が確実。自転車のハブ用だと一般的な精度で充分で、1個数円から、G3等級という最高精度のモノでも十数円で購入出来ます。
以下、参考サイズ。
5/32in(3.96mm)
3/16in(4.76mm)
7/32in(5.55mm)
1/4in(6.35mm)
上の写真は、左が使い古し(まだ使えますが)で右が新品。左の方が曇って見えるのはグリスを拭き切れていないのもありますが、新しい方は当然ながら綺麗です。ボールが削られている程でなければ殆ど回転性能に関係ないと思います。最近のDURA-ACE位に高精度なカップアンドコーンになれば、ボールの精度や本当に微細なボールの傷も関係あるのかもしれません。
自転車用ハブのスチールボールで一般的なグレードって何だろうと考えてみた時、良く分かりませんでした。鋼球のグレードについて少し検索すると色々出てきますが、G20と言われる物でも「必要以上」って感じみたいです。更にG20と最高等級G3の間には上から5、10、16と3段階有ります。「求められる精度が不明の場合、精度を高くしておけば安心」という側面もあるようですが、どう調べても一般的な自転車(ロードバイク)用のハブにG3はオーバースペックで、ボールに求められる精度は当然の事ながらカップやコーンの精度で決まって来る。この辺りは理解出来ました。
と、言いつつ、購入したのはG3等級のボール。「意味無い」って分かっていても、何となく。私が購入したところでは、一般的な精度のボール(G20?)と比べて1個辺りの価格差は4円でしたから…。