今秋に入手した中古ホイール2セット。チューブラーの方は既に使い始めていますが、もう1セットの方も整備しました。振れ取り、センター出し、ハブのメンテが基本作業ですが、今回はHB-7900 フロントハブのメンテナンスを中心に備忘録。
HB-7900 フロントハブ。シールドの効いたヌルーって回り具合は、同じ良く回るでも独特な感じ。ペダルにしても車輪にしても、DURA-ACEのハブは本当に素晴らしいと感じます。HB-7900にはシマノ デジタルアジャストシステムという仕組みが採用されています。
5mmのアーレンキーをシャフトの両端から差し込んで回します。正ネジなので、反時計回りに回せば緩みます。
デジタルアジャスト機構側から作業します。写真(上)は一番外側のロックナットが外れたところ。玉押しの保持自体はこの下の部品の「噛み合わせ」で行っていますで、ロックナットと玉当たりは関係ありません。
右から、ロックナット、ワッシャー、一番左がコーン(玉押し)の位置を保持する為の押さえ部品で、正式名称は「玉押し保持間座」。この内側がギザギザになっていて、適正な位置に調整した玉押しが前後に動かない様に固定される仕組み。
続いて、コーン(玉押し)を外します。固着したりネジが痛んでいなければ、通常は指で回せる力で外れます。
如何にも精度が高そうな、綺麗なコーンです。周りにあるギザギザがデジタルアジャストで噛み合わされる部分。
デジタルアジャスト側のコーンが外れれば、反対側からシャフトが抜けます。
HB-7900はリテーナー付き。リアのFH-7900も基本的には同じ方法ですが、リテーナーが入っていないので油断するとボールが落ちます。
HB-7900(左)とFH-7900(右)の展開図。
グリスアップして元通りに組み付けてメンテ終了。デジタルアジャストシステムは初めて見た時はどうかな?っ印象でしたが、幾つか使ってみて(調整してみて)上手くないって感じた事はありません。私の様な一般ユーザーレベルでは微調整が出来ない事のデメリットよりも調整が楽な事のメリットの方が圧倒的に大きい。
ハブのメンテの他、振れ取りやセンターの確認もしっかり行って使える状態になりました。