呼び名を一つにするには幾つもの実証が必要だろう。
見た目の特徴だけで区別出来ないものは特にそうだ。
テッポウユリに似たタカサゴユリの登場の頃は見た目の区別だけで良かったのかも知れない。
その頃の区別点は「葉が細く、花冠に赤紫の線がハッキリ見える」だった。
それでもそのタカサゴユリとテッポウユリの交雑が広がり始めて混乱している。
▲ 茎の葉は細く、草丈は1.5㍍を超えている。ここでは次々と咲きそうだけれど「赤紫の線」は見えない。▼
▲ 葯は黄色だけれど、葉は細い、下は茂みの中で花冠が充分に開けなかった一輪。「赤紫の線」が見える。▼
（2021.08.04 明石公園）
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下の画像はいずれも同じ場所に植えられている。
植栽だから「新鉄砲百合」の説もあるのだろうけれど、やはり併記が無難だと感じる。
▲ 花筒は白 ▼
▲ 花筒に赤紫の筋が僅かに見えるものと、ハッキリと見えるもの。▼
▲ 従来の基準？からすれば、タカサゴユリと区別されるもの。▼
タカサゴユリ ユリ科ユリ属 Lilium formosanum
シンテッポウユリ Lilium × formolongi 別名ホソバテッポウユリ（細葉鉄砲百合）
テッポウユリ Lilium longiflorum
『種子繁殖、花冠はあくまで白で葉が細いもの』を「シンテッポウユリ」とする意見が幾つかある。
ただ交雑したモノにはいずれかの特徴が出るのであって
片方をシンテッポウユリ、片方をタカサゴユリと呼ぶ事には無理があるし
テッポウユリよりも早く花が咲くからシンテッポウユリと呼ぶ…などの曲解？も多く混乱している。
以前全農教発行の日本帰化植友の会通信（No.5 2005.10.23発行）の中で
「タカサゴユリか、シンテッポウユリか？」と題されたメーリングリストでのやりとりが掲載された。
テッポウユリとタカサゴユリの自然交雑種が存在する上、
園芸上では交配種が幾つも作出されいるのが現状、断定的な記述は出来ないのだろうと推測した。
当時の編集部の総括には「タカサゴユリ（別名シンテッポウユリ）」
或いは「シンテッポウユリ（別名タカサゴユリ）」とする、となっていた様に記憶している。
この様に同じ場所に咲くことから、敢えて二種を断定的に区別せず併記することにした。
（2021.08.08 明石公園）
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▲ 花の姿 細長い花冠とこの赤紫の筋をタカサゴユリとしていた。 右はテッポウユリとしている花 明らかに葉の様子は違うし花冠は短く太い。▲
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シンテッポウユリ 果実
シンテッポウユリ或いはタカサゴユリ テッポウユリ（鉄砲百合）
色々見させていただきました。
シンテッポウユリとタカサゴユリの見分け方ってとても難しいのですね。
本当に比べるとよけいにわからなくなったりしたり...?(°_。)?(。_°)?…ややこしい～～～です。
お互いを別名にしたり・・・もあったのですね。
でも、テッポウユリは違いが良くわかります。
パニック状態になりそう～
でも、二種を区別しないで併記すれば良いのですね。
良くわかりました。ありがとうございました。
プロとアマの間、どちらかと言えば専門的な人たちに近い人を指してそう呼ぶようです。
確かにプロよりも細かなことを調べているので、時々「玄人はだし（プロが裸足で逃げ出す…ほどの意味）」と呼ばれたり。
専門家よりも或る部分では専門的だったり。
最近では幾つもの自己表現の場があるので新しい説などが次々出されている。
ただ、何が正しい、何がの間違い、の根拠がはっきりと付けられていないものを
セミプロ気取りでとかく話すのはやはり遠慮した方が良いでしょうね。
タカサゴユリ、シンテッポウユリの目視レベルでの区別は現実には無理だと思っています。
その意味では併記が無難でしょうね。
人為的に交配されたものなのか、自然交雑したものなのかもはっきりしないものが普通に店先で売られているようですし
テッポウユリそのものにも手が加えられているのですから。