北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

「向う三軒両隣り色彩差分法」について その1

2015-03-23 02:07:21 | 日記
私自身は意匠系の人間で建築の構造計算は出来ませんし、した事もありません。理数系も

コンピューターもまったく苦手なのですが、学生時代の構造計算の原理を思い返して以下

のような事を考えてみました。


均一な同じ材料で弾性仮定の成り立つラーメン構造の構造計算は、多元一次連立方程式と

して表わされる接点方程式を解く作業のはずです。これはマトリックス(行列)として表

わされ、コンピューターでは逆行列の解として求められるようです。この場合、解は近似

値ではなくコンピューターの能力のあた得る限りの、小数点以下どこまでも実用上は全く

不必要な単位まで出てしまうようです。しかし手計算の時代では固定モーメント法にせよ

撓角法にせよ「差分法」による、せいぜい三回くらいの操作で実用上はまったく問題のな

い小数点以下二桁くらいの数値に収斂させたり収束させてたりしていたように思います。

この差分法を向う三軒両隣の色彩計画に応用できないかと思うのです。


実際の町並みでは、駅前の道路拡幅計画のために短期間で何十件もの建物が一度に建て替

えられるようなケースとか一団地の総合計画でもなければ、じつは長い年月の間に少しず

つ住民の人達の個々の家族や商売の、そのときその時の事情で建て替えが進んでいるはず

ですし、その場合、建て主を含む建築の関係者は、たとえ個人的な好き嫌いであろうが、

人より目立ちたいとか他の建物と同じじゃ嫌だとかの訳のわからない理由だろうがなんだ

ろうが、とにかく野中の一軒家でもない限り周りの建物のことを無意識にでも意識的にで

も頭の片隅に置きながら、その建物の形とか色を決めているのではないでしょうか?(実

は実際に建築の仕事をしていると、自分の気持ちだけが大切で周囲の事なんかどうでもい

いわよって言う建て主さんって結構多いので、なんだかなー、なんですけど....)も

ちろん、二十年三十年あるいは場合によっては五十年百年という単位の長い年月ですか

ら、その間に世代も変われば人々の趣味嗜好も変わるでしょうが、それでも現実に目の前

に建っている周囲の建物または建物群は、ある意味、決定的で与えられた前提条件のはず

です。

ここでは、あまり風呂敷を広げずに、とりあえず向う三軒両隣を前提条件とした色彩決定

と言うか、人の好みの無理難題のあれやこれやを、何がしかの近似的なプログラム?に置

き換えて考えたり、操作したり、評価したり出来ないかと思うのです。(プログラムと言

ったって私はコンピューターなんてサッパリ判らないですし、専門用語なんてチンプンカ

ンプンなんですけど...)でも、そのプログラムは多分こんなプログラムになるはずな

んです。


             「向う三軒両隣り色彩差分法」について その2に続く
                 
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