北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

PREVI  (Proyecto Experimental de Vivienda)   その1

2018-01-18 09:52:20 | 日記



昔、今から50年くらい前、南米のペルーの首都リマの近郊を敷地にして、当時とても

話題になった、国際的な低層集合住宅のコンペがあったんです。まだまだ『低層』とか

『集合住宅』とか『共同住宅』なんて日本語が、日本の普通の一般庶民の人たちには、

耳慣れた言葉でもなんでもなくて、『集合住宅って何ですか、それ?ただのアパートや

マンションとどう違うの?』って時代の話です。

(僕は今でも『集合住宅』と『共同住宅』と『アパート』と『マンション』の違いが良く

判りません。まして『集住体』なんて、。『レジデンシャル』とか『パレ・ロワイヤル』

とか、勘弁して下さい、、、。)





敷地はたぶん、こんな場所。(リマの北で、飛行場の近くのはずなんですけど、、、。)









当時、南米ペルーでは人口が急増していて、なぜか建築家でもあったペルーの大統領は、

国連のその筋の機関とも連携して、首都リマ近郊に低所得者向けの集合住宅を作るという

世界中の国の建築家およびそのグループによる、国際的な指名コンペ(設計競技)を始めた

のです。




『現場説明会』(Field visit ?)でしょうか?南米のペルーの首都リマに集まった世界中

の有名の建築家(およびそのグループ)の方々、、、。






Fumihiko Maki、mostly hidden、(Japan) とある通り、たしかに、当時まだお若かった、

日本のメタボリズム・グループ代表の槙文彦先生が、どこに座っているのか良く判りま

せん。(一番左端の、おそらくインドの方の奥の暗くて良くわからない人物が、槙文彦

先生だという説明書きを見つけましたが、違うような気がするんですけど、、、。)



画面中央の白いTシャツの女性が、Sara Ishikawa さんでしょうか?その右側の左右の

両腕を捲っている男性が、若き日のクリストファー・アレグザンダー(Christopher

Alexander 、USA)さんと思います。USAってありますけど、ウィーン生まれでイギリスの

大学出て、現在、御年81歳。




よくよく見ると、この A Pattern Language (『パタン・ランゲージ』1977年)という本

の表紙に







Sara Ishikawa とありました。




でも、このコンペ、将来の家族構成の増加や、増築・改築に対応できるような設計を要求

する、今から思えば、不思議な?コンペだったのです、、、。(最近そんなコンペって、

あまり聞きません、、、。『メタボリズム』にはピッタリ、、、?)






        PREVI (Proyecto Experimental de Vivienda)  その2 につづく 






追記  当時、某W大学理工学部建築学科の学生さんは、いち早く Notes on the

    Synthesis of Form 『形の合成に関するノート』(1964年)の、海賊版?の

    訳本を作って、一部1000円で売って小遣い稼ぎしていたような気がします。

    (手書きの青焼きで、訳文が当時の『アメリカ大都市の死と生』と同じくらい

    云々、、、と言えばお判りいただけるでしょうか、、、。もう時効ですね。)



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