信濃三十三番霊場を題材にした名著「同行二人」を読んでいると、信更町に県内で最古の観音像のひとつとされる「木造十一面観音菩薩」があると記されていた。
その名もズバリ「観音寺」。
自転車に乗って早速たずねたが、観音様が安置されている大悲殿はガッチリ鍵がかかっており、住職駐在の気配もない。
里のおばさまによれば、かつて大悲殿の鍵は地区総代が預かっており拝観も可能であったが、国の重文であるためか「人に見せるものではない」と主張する住職さまに鍵が渡ってしまってから「秘仏」となり、残念ながら現在は拝観することができないという。鍵を持つ住職さまは現在、塩尻の某お寺にいなさるという。
「ここまで訪れる人達には申し訳ないのだが」とおばさまは言った。
本堂に向かう階段の途中に真新しいお堂があり、文殊様らしき像が祀られていたので線香をあげたことをおばさまに伝えると、「ありがとうございます。お堂には毎月18日に皆でお参りしているんです」と言われた。
長野市教育委員会によって年に一回くらい御開帳するのも手なのではないかと思う。
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