就職活動中の某書店に落ちてしまった。
グループ面接の結果だ。
その面接が終わったときに、ああ落ちたな、とは分かっていたんだけど、ちょっとがっくしきた。それはグループ面接というよりはグループワークで、決められた時間内にある質問についてグループで話し合い、まとめ、まとめたものを発表するというものだ。質問というのは、「どのような人が働いている会社にあなたは魅力を感じますか」ということだ。
この課題で馬鹿らしいのは、こんなのは個々人によって異なるはずのもので、こういうことをまとめようというのはそもそも無理がある。まあたぶん会社はそれを承知でこの課題を出しているんだろうけど、不毛な努力を強いられてるようで、それがまず気に障った。で、もう一つ馬鹿らしいのは、学生が話し合っているのを、試験官が歩き回って観察していることだ。1グループ8人程度のグループが4つあって、それを90分くらいの間観察するんだけど、観察するのはたったの2人。しかもそのうちの一人はおれと同じ年齢(前に自己紹介したので覚えている)。なんでこんな奴に試験されねばならんのだ、という憤懣もあったが、自分たちの会話が試験されている、と感じることは、気持ちのいいものではない。馬鹿らしくなってくる。
それと、同じグループにいた人で、意味の分からないことを言い出す人がいて、困った。「どのような人に魅力を感じるか」ということだけど、その質問を、「どのような人がいる会社に入りたいか」と「どのような人と一緒に働きたいか」に分けようというのだ。この区別にどれだけの意味があるのかおれにはさっぱり分からなかったんだが、「そりゃどんな人と働きたいかじゃないの」ってことを言ったら、別の人(!)に真っ先に反論されて、「いや、我々は就職活動中の身だから、どんな人がいる会社に入りたいか、という質問に対しての方がリアリティがある」と言うんだよね。なんじゃそりゃ?どんな人がいる会社に入りたいかってのは、つまりどんな人と一緒に仕事したいかってことで、二つは同じことだけど、強いて言えば、どんな人と働きたいか、ってことになるはずでは?と今なら言えるけど、そのときはもう訳分からなくて、はあ、そうですか、ってことで引き下がってしまったんだけど、あほか。確かにおれは相手をやり込めることはできなかったわけで、そこに反省の余地はあるとはいえ、そもそもこんな馬鹿げた議論は時間の無駄だ。その会話以降は、「さっさとディスカッション終われ」と願い始めた。
それにしても、恨めしいのはこんな下らないディスカッションをさせた某書店である。こんなことで何が分かるというのか。それとも下らない会議というものへの適性を判断しようというのか?それなら、なるほどおれにはそんなものはないということが明らかになったけど…
そんなわけで、絶対落ちたな、と思った次第。たとえ受かっても誰がこんなとこ入るか、と。だけど、おれのグループから一人は合格しているんだろうなあ。意味の分からんことを言った奴や、意味のわからん反論をした奴は落ちてるといいなあ…
と、愚痴をつらつら書いてきたわけですが、あのグループでおれは完全に浮いていた気がする。会社の「どのような人…」の質問に対して、おれだけが、怠けてる人がいる会社で働きたい、とか到底意見の通りそうにないことをしゃあしゃあと言ってしまったからだ。初めから意見をまとめる気なんてないだろお前、と言われても反論できません…。最初に学校名を言う規則になっていたんだけど、どうせ「東大ってやっぱ変わってるよ」とか思われたに相違ないんだ。もっとも、これは自意識過剰か。