きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

新年早々夢日記

2024-01-04 15:50:38 | 日記

1/4/2024


 娘と元病院跡地でブルーベリーを摘んだ。駐車場が市民農園になっていて、プルーンのような品種改良した新種のベリーを植えている人もいる。

満杯のスクールバスが坂を上ってきて走って行った。雨が降ってきて軒下に入り雨宿り。屋根から滴る雨が太陽を反射して輝いていた。

エレベーターで地下に下りた。殺伐とした機械だらけの地下。そこに誰かがやってくると聞いて待ち構えていた。

 

 ハッと起きて顔に血の気が戻り、とても嫌な気分がした。寝違えたのだろうか。何だろうと思いながら散歩に行って帰ってきたら晴れ晴れとして色々とやろうと思って実際やったらすっきりした。

 

備考:

 雨上がりのように終始キラキラとしていた。はっきりとした良い気分の夢だった。それに比べて起きた直後の嫌さは何だろう。


 昨日寝る前に見たニュースは、飛行機に小枝ちゃんを乗せる前にいつも想像していた光景だ。助けられないなら自分も避難はしないと、そう決めるしか方法を思いつかない。そんな気持ちをかかえてやってきた。その頃見ていた景色を昨日久しぶりに思い出した。

 

 嫌な夢を嫌ってはいない。夢が教えてくれていると思っている。そうなったら嫌だからと、先回りして回避してやってきた。


良い夢はどんな時に見るんだろう。夢が励ましてくれているのか。

 

たまに見るいい夢は、光っている。

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楽しみにしていた山海経

2023-11-03 16:56:03 | 書評

 高校の時の選択の授業で、古文だったか何の教科か忘れたが、大人しそうなひょろひょろした先生が自信を持って出してきた挿絵に度肝を抜かれて、それ以来、ずっと全部を読んでみたいと思っていた。

 なぜか博物館に原書しかないだろうと思い込んでいたが、小さな単行本になって現代語訳が図書館の民俗コーナーに並んでいた。さっそく借りてきてページをめくる。

 

 今になって読んでみたら、ずっと「禹」(う)だと思っていた一番かわいいカンガルーのような生き物(?)は、「」(き)だったということがわかった。20歳の頃、友人に禹がかわいい!と山海経について力説してしまったが、違った。禹は中国の初期の頃の皇帝の名だった。

 

 なんとこれは、古代の「神話」であったか。純真な高校生は、へー昔の中国にはこんなの居たんだーと図鑑を見るように素直に信じてしまったが、解説を読むとみんな居やしないみたいな否定的なこと言ってる。いいじゃないか、居たってさ。そういえば、ウルトラマンの怪獣図鑑も同じスタンスで見ていた。

 

 

 今まで何についての本か知らなかったが、読んでみたら結局のところ、主に、その場所までの距離、川の水のキレイさとその行く先、鉱物、山の木の植生と動物と、それらを食べると何に効くかが書かれている。山に「怪獣が多くて登れない」など、とても旅行案内とも思えず、薬になるものを探していた感じがするけど、各地の祭祀も紹介してある。

 

 山海「経」という名前だが、お経の話ではなく、へる、とか経度とか、it takes 3days to the placeみたいな、~へ至るにはというようなニュアンスみたいだ。

 

 1人が書いたんじゃないらしいが、もし、おたくの国に何があるか書いてよこせと言われたら、価値のあるものがあると知らせたら攻めて来られそうだから何もないと言いたいところだが、相手が何を探しているかわからない以上答えようもない。だから多くが「うちには怪獣がいます」という返答になるのかもしれない。

 

 でも、1人が旅をして書いた方がロマンがあっていい。初めて見た動物があっという間に走り去って良く見えなかったから、こんな感じだったと書いといたらダイナミックな挿絵をつけられてしまったんだと思いたい。人面て(笑)きっとこれも目と鼻と口が正面にあるとか、言いたかっただけなのでは。足がいっぱいあるとメッチャ走るとか、1本だとぴょんぴょん飛ぶとか。

 

 

樹木:

 樹木は割とまとも。ツタが襲いかかってきたりしない。暖地に生える植物はちゃんと南とか西に書かれてる。橿はカシなのか。奈良県の橿原はカシの木(樫)が多かったのかな。

 

鳥:

 捜神記にも1本足の鳥が現れると国が亡ぶとか書いてあったような気がする。ヒヨドリは確かに春になってどこからか「現れる」と作物が食いつくされるので、良くないかもしれないが、1羽だけ?不吉の予兆?

 反対に5色の鳥(鳳凰)が現れるとめでたいらしい。なぜなら天帝の地上でのお友達だからだそうな。実に微笑ましい。

 

 

 全般に詩のようなカッコイイ表現方法で書かれている。「その名は○○、鳴くときは我が名を呼ぶ」など。カッコウがカッコウって鳴くみたいなことなのかな。国の文字が「」になってるし、楠は「」。何だろうこの字。

 中国の人は意識が壮大で、常に四方が気になるみたいだ。一番最初の解説の文章は、きれいな文字が並んでいる。千年後に必要になるかもしれないから、取っといてくれという願いが込められていそうで、悠久の刻の移ろいを感じるが、それをありがたくいただいた千年後の人類としては、だからこれ何??というのが正直な感想だろう。

 

 使えるか使えないかはもはやどうでも良くて、千年前の人には世界はこう見えていたという記録でいいんじゃないかと思う。妖怪大図鑑ではないと思うけどね。

 

昔の人は情緒が豊かだったと。

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昆布のレビュー

2023-10-28 15:05:33 | グルメ

真昆布(函館/北海道の下の方)大きくて分厚くて澄んでいる。濃い。大阪の割烹によく使われる。いくら煮ても佃煮にならない。

 

 

利尻(北海道の先端)京都の薄味。真昆布よりも柔らかいので佃煮が作りやすい。ちょっと吸い物に色が付く。しかし黒い器で食べればわからない。

 

 

日高(道の右下)まだ食べてない。ダシ煮物両方。

 

 

棹前(could be anywhere)

 先日、鶏肉を煮ている時に昆布もあったら尚いいのではないかと思い付きで放り込んで、しばらくして鍋のフタを開けたら

 

(きの)「おえ。」

 

 ナニコレ??こんな変な匂い初めて嗅いだ。プラスチックが溶けた?小さい時に同じ地区の友達のお母さんが植えてたゼラニウムのような不快感だ。産地どこ?棹前?棹前地方?これは食べて大丈夫なのだろうか。鶏肉が腐ってた?それにしてはさっき煮てた時はそんな匂いしなかった。疑問だらけでとりあえず飲んでみたら、ものすごく変な匂いのスープだが、そのうち気にならなくなった。どういうことだろう。あの匂いはどこから来てどこへ。

 

 そして、ダシを取っているうちに柔らかくなってホロホロと崩れるようになった。これなら佃煮になるだろうかとは思うが、ズルズルの佃煮て。おでんに入ってるのがこの柔らかさだな。何なんだろうこの昆布は。

 

 どうやら、調べたら初物のような昆布は青臭いのだそうだ。そうなのか!ミントのお茶を飲んだ時にも、うっすら鼻の奥に似たような気配が残った。これが「青臭い」ということなのかー!!こうやって物事を深く知っていく。

 

 もやしの生やジャガイモの火が通っていない所とも違う、芝生を刈ってる途中のモアッとした「草いきれ」という方に近いのかも。けど、個人的にはあの芝刈りの甘いような匂い好きだけどな。でも芝生ドリンクだったら嫌だな。ハッ青汁!青汁は名前がキモチワルイので今まで一度も飲んだことがないが、もしかしてすんごく青臭いのではなかろうか。今までもらった試供品の数々を全部肥料にしてきたが、1個ぐらい味を見てみても良かったのかもしれない。

 

 しかも、棹前は水に入れといて沸騰させないようにするようだ。今回、思い付きでいきなり放り込んで数十分煮込んでしまった。いつものことながらアクも取ってない。棹前とは、棹(さお/長い棒)で絡めとる漁の前に出始めの柔らかいのをちょいとつまんで採ってみたということらしい。パッケージの裏には釧路産と書いてあった。真昆布などの 古い 熟成したものは、青臭さがなくて良いらしい。確かに、最初の昆布との出会いは真昆布だった。

 

 そういえば、記憶の宝庫をたぐると、日本に着いたばかりの頃、実家近くの海岸にワカメを取りに行こうと父の友人が言い出して、行ってみたことがある。大量のワカメが海岸近くに打ち上げられて漂っている中から好きなのを選んで引きずって帰るという、こんなんでいいのか?と思えるほど簡単で豊かなイベントだった。

 

 あの時、ワカメの根元に付いてるゾンビ色したカーネーションのような部分は食べれるのかと聞いたら食べれると言うから茹でてみたら、とんでもない鼻が曲がるような臭気と共にネバネバしたものがかさを増して鍋から飛び出してきて床を転げて逃げ回り、ここの人たちは毎日この緑色モンスターを食べているのだろうか?と恐ろしい気持ちになったことを思い出した。

 

 あの時の匂いに似ているのかもしれない。ワカメではあったが、早春で確かに出始めだった。海藻に匂いがあるなんて知らなかった。でもそうしたら、あの部分を干して熟成した頃に、ダシは取れないのかな。

 

 青臭さの衝撃に恐れをなして、しばらく棹前は食べていない。代わりにとろろ昆布でもと恐る恐るインスタントの吸い物に入れてみた。ほんの少し、あの青臭さがある!今までも、その匂いはしていたのかもしれないが、気付かなかった。気付くようになってしまった。神経質さんの始まりだ。

 

 

 北海道の昆布文化の本に鬼昆布というのが載っていた。羅臼(道の右横)以北産で、黄色く濃厚だそうだ。真昆布が一番大きいと思っていたが、更に上を行くものがあるのか。「鬼」というからには、すごく大きくて立派に違いない。鬼昆布でダシを取ったお雑煮。フフフフ。

 

太平洋に面しているほど厚みが出るのではないだろうか。

 

 

追記:あれから時間が経って、棹前を久しぶりに使ってみようと思った。水に入れといて煮ないで捨てる。もったいない気がするが、これがせいいっぱいの使い道だ。袋から出したら、酢昆布の匂いがした。なんでだろ??沸騰させないようにしてそっとだしを取ってみたら、そんなに目立って変な匂いはしなかった。この白い粉は、アミノ酸かな。ひねてきたのか。カビではないといいが。

 

 

いつか鬼昆布でダシを取って、八角のお吸い物を作るんだっ♪

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釜と蓋

2023-09-30 16:23:14 | 記憶の神経衰弱ゲーム検証

 6年くらい前、趣味で庭のソテツの下を掘って岩をゴロゴロどかしていたら、銅製の錆びた円盤が出てきた。緑青の合間に文字が見えたので、何だろうと思って土をどけて洗って仏間の引き出しに入れておいた。

 

 

 

 数年前、娘が京都の茶道のミュージアムに行ってきたというので、パンフレットを見せてもらった。

(娘)「その人は御釜師。釜を作ってるんだって。その界隈では名の知れたスーパー御釜師なんだってさ。そして、その通りには同じ職業の人がいっぱいいるんだっ!」

(きの)「はぁ。」

 

世の中にはいろんな職業があるものだ。冊子をパラパラとめくっていて、

 

 

ん?

 

うちのあの煤けた円盤はフタでは?

 

 

それじゃあ、仏間に置いてあるヘンな壷は茶道具だったのか。

 あれは、自分が日本に来た時に離れで発見して、面白いからって持ってきて仏間に飾っておいたものだった。ということは、6年前から1mの範囲内にいたのか。

 

 

フタが落ちていた場所を考えると、なんとなく経緯がわかった気がした。

 

 昭和の初めに、離れに親戚が住んでいた。そこのお嫁さんは嫁入り道具に色々と持ってきていた。

 その人がお茶をやろうとして湯を沸かし、茶会後にお湯が余ったのでもったいないからソテツの下に持って行って撒いた。その時にフタをひょっとそこらの枝の上に置き、すっかり忘れて釜をしまい、引っ越して行った。フタはソテツの株元に落ちて土が降り積もり、そのまま60年が経過した。

 

 

 満を持して、(きの)「コトッ」乗せてみる。あんまりしっくりこない感じがしたが、数か月後に見た時には最初からそうであったようにちゃんと乗っていた。不思議なものだ。

 

あれで湯を沸かしたら、しゃらしゃらという風が松の梢を渡るような音が聞こえるのだろうか。

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バブル Bath 愛好会

2023-09-20 12:51:58 | いつかの思い出

 札幌の大通公園前のホテルにて。部屋に置いてあったシャンプーをよく読んだらダージリンの匂がするらしい。紅茶?珍しい。最近流行のホワイトティーという名のミルクティーの甘ったるい匂いがフロア全体に充満するあのポーラかどこかの備品とは違うのかなと、興味に駆られて使ってみる。

 

Aromad’or??アロマドールと読むのか。ぱっと見 Aroma(芳香)+ Odor(臭気)と読めたが。

そんなに特別いい匂いはしないがまぁいい。北海道らしい無駄に長い浴槽にシャンプーを入れてみた。普通の泡立ち具合い。

 

 

 

 朝起きて飯を食い終わって、チェックアウトまで時間があったのでヒマだから入ってみた。シャンプーは昨日使ったから、次は緑色のボディーソープだ。ついでにこれで頭も洗おう。

 

 しめしめと思いながら先ほど食べたブルーチーズに思いを馳せ、しばらく瞑想に浸っていて目を開けたら、目前にスイス山脈のような巨大な尖った泡が形作られていた。

 

なにこれ。はっきり言って浴槽が泡だらけだ。

なぜこんなことに。6回ぐらいしか押してないぞ。

 

 

 

 家に帰ってきても、あの泡風呂は楽しかったな~という思い出でいっぱい。家であれを再現できないか。と思い置いてあったボディーシャンプーをぶしゅぶしゅ撒いてみたが、汚らしい膜のようなものができるだけ。ちがう!もっとこうマッターホルンのような立ち上がりと、いつまでも消えない安定性だ。

 

 

 

 いつか、アメリカのスーパーのオモチャ売り場でバブルバスの液体を売っていた。いかにもといった人工的な紫色をしたボトルのパッケージには子供たちが泡にまみれて遊ぶ姿が印刷されていて、とても楽しそうだった。自然にそれを手に取り、買ってきて用法通りにキャップに半分ほど家のバスタブの流水の下に入れてみる。

 

 一瞬シャボン玉のような匂いがして、みるみる紫色の泡が膨れ上がり、手でどけても叩いても消えない幻想的な空間ができあがった。方々に散々まきちらし、追い回したりして存分に遊び大満足でふと注意書きを見ると「あなたのキドニーに悪いから15分以上入らないように」と書いてあった。

 キドニー・・・腎臓か。やはりバイオロジーの教科書に載っていた薬品の皮膚からの吸収は、バカにできないものがあるようだ。何分経ったっけ・・・。全身がこの毒々しい紫色になったらやだな。ハハハ。

 

 うわあぁぁ。急いで立ち上がって流して出たが、子供用の商品でこんなに危ない内容なのはどうなのか。裏に「保護者の監督が必要」とも書いてあった。くっ。あいにく今ここに保護者はいないが、監督されたくない。

 

 その時の紫人間の恐怖が冷めやらないので、それからはちゃんと決まりを守って泡風呂は15分までと決めている。あの液体は何だったのだろう。そのうち、そこらのシャンプーを入れても同様の効果が得られると聞いた。ではあれはただの界面活性剤だったのだろうか。

 

 古い映画で、マリリンモンローだかが泡風呂にゆったりと浸かっていた。あれはバチャバチャ遊ぶものではないのか。なるほど。少しは見習って大人しく入ろう。体にいい成分でできていればいいのになぁ。よく考えたらこれでは体の洗濯だ。

 

 それから、新しく買ったシャンプーやホテルのいろんな新商品を垂らして静かに泡ぶろを味わっているが、程よく泡立つものもあり、ボトルの半分ぐらい入れても泡立たないものもある。なにが違うのか。

 

 どうも自然派の洗剤はうまく泡立たないように思う。こするにはいいが、泡風呂向きでない。南千歳のエアポートホテルという老舗のホテルに置いてあったジュニパーベリーが入ってるというシャンプーはいい匂いがした。ジュニパーってあれでしょ?ジンとかの香りづけの針葉樹。

 

 それは通販では売ってなかったので、ジュニパーなら何でもいいやと思い、似たのがロゴナという外国のブランドから出ていたので買ってみる。匂いは(きの)「う~む。」なんかこう、木の枝や渋い果実といった雰囲気の荘厳な匂いがして、全身を洗ったら全身から変な抹香臭い香水のような匂いがする。これはおそらく天然洗剤だろうからと思って流水の下に入れてみたが、案の定泡は立たなかった。

 

ドイツが戦時中の大量生産の為に開発した人工の界面活性剤でないとあの楽しい泡の量はまかなえないのかと思うと、なんとも複雑な気持ちがする。

 

 

 札幌大通りのホテルの洗剤が良かったのか、それともシュワーッとした水流か。昔うちの台所用の蛇口の先に付ける簡易的な浄水器を買おうと思って、違うのを買ってきてしまったことがある。中に活性炭も何も入っていない、ただの白いフワフワしたカバーのようなもので、何をするかわからないが、ただ水がシュワーッとなるだけのもの。あれがいい。

 

 さっそく買ってきて付けてみる。確かに水に空気が混ざっているようだが、特に泡は立たない。なぜだ。こういったクリーミーなタイプのボディーウォッシュは泡立たないのか。(きの)「ブシュブシュ」究極の泡風呂を完成させるべく、日々研究をかさねる。

 

 界面活性剤が多ければどうだろう。掃除のついでに台所の洗剤を入れてみる。泡は立ったが、すぐに消えて行った。(きの)「油かな」食用油を入れてみる。汚らしいアクのようなものがフチに溜まり、全然楽しくない。油が有力候補だと思っていたが、違った。風呂が汚いと泡立たないらしいが、それは人間の皮脂などがついているからなのか。ホテルは毎回洗っているのだろうから、それが決め手なのかな。

 

 透明だから?帰ってすぐに入れたのは白いボディーソープだった。ホテルの洗剤は詰め替えの都合上だいたいが透明の容器に入った透明の液体だ。濁っていると尚いいかと思ったが、肌を潤すクリームなどが混ざっているのかもしれない。当たり前だがコンディショナーを入れても泡立たない。作られた泡がそのままガシッと固定されるには何が必要なのか。

 

 塩を入れると析出してある程度固まるらしい。入れてみたら確かに固まったような気がするが量が少ない。シャボン玉は砂糖を入れるとなかなか割れないなどという。スプーンに2杯ほど入れてみた。細かい泡の中に2つ程大きな泡がある(きの)「ははは。シャボン玉だ!ぷちっ」つついたら、ぬらっと割れてめんどくさそうに消えていった。なんだかヌメヌメしている。これが砂糖の効果か。

 

 塩も砂糖もいいが、どうも食品を入れるのがいまいち。味付けをされているようで。出先で簡単に作れるからこそ面白いのだ。そして、この探求の元になった札幌のホテルに敬意を表して押すのは6回までとしておこう。そうしないと基準が定まらなくて比較できない。そもそもあのボディーソープの成分は何だったのか。グリセリン?また候補がひらめいた。それにしても、なぜか日本では泡風呂が流行らないな。銭湯なんか日替わりで泡だらけにしてしまえばいいのだ。

 

 そういえば、そこらのシャンプーでもできると教えてくれたのは誰だったのだろう。あの悪魔の紫ポーションを買ったのは、新しく引っ越したアパートだった。そこにバスタブが付いてたから浸かってみようと思ったのか。それまで住んでた部屋や大学の寮は電話ボックスのようなシャワーブースがあるばかりで面白くないなと思ったからか。

 風呂でキッズ用のおもちゃで遊んでると思われたら笑われそうだから、アメリカ人に話したとは思えない。そうすると風呂好きを公言していたミチコさんという年上の先輩か。その人がバスローブを使ってたんだっけ。しかも泡を洗い流さないと聞いてとんでもない不健康な行いだと思った。

 

 ミチコさんの部屋は古い木造一軒家を改造した下宿で、絨毯の上に直接バーバパパのようなバスタブが置いてあった。玄関を入ったらすぐ台所という訳の分からない間取りと、冬に暖房つけすぎの暖かい室内。

 ミチコさんは卒業して日本に帰るので漠然とその部屋に住もうと考えていたが、もうすでに他の人に貸す約束をしてしまっていると聞き、拍子抜けしたような残念な気分だったが、その後別の部屋を探して引っ越して、そこで人員の都合で急に夏の旅行がキャンセルになり、家に居たら暑い日の朝に小枝ちゃんに会った。なんとも不思議な縁だが、そう考えると人生はどう転ぶかわからない。

 

そういったなつかしい記憶と共に、最近良いシャンプーを探している。

追記:2023年10月

こないだ泊まった野幌のホテルでは、やはりまとまった量の泡が形成された。水量?ホテルはすごい勢いで出るが、自宅は普通の蛇口だ。

勢いなら、と思い、シャワーの頭部分を取り外し、はるか上から注いでみた。普通のシャンプーで普通に泡が立った。よかった、うちが汚いからじゃなかった。

では、白いボディーシャンプーではどうだろう。やってみたら、結局アクの浮いた白湯のようなものしかできない。これは洗剤が向いてないんだ。

 

 

2024年1月

 前から気になっていたツムラの薬湯のお試しサイズを売っていたので買ってみた。どのようなものかな。ほぅ、陳皮にハマボウフウって七味やお屠蘇と変わらないような。どれ。

う~~~ん。

匂いが。なんというか、この・・・いつかどこかで嗅いだ、嫌な臭い。

この匂いが・・・。祭?なんの祭だろう。

もう、匂いのことばかりが気になり本も読めない。

 

古い竹製品?

鞍馬で嗅いだ佃煮屋の古い展示品。民俗博物館の匂い。

もしくは、日なたのホコリが水にぬれた時。

いずれにせよ、ちっともリラックスできない。

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