きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

夢の世界

2024-10-03 16:27:12 | 日記
9/30/2024
 実家の母屋の板の間に、小枝ちゃんがいるということになっていたので行ってみた。
抱え上げたら、どう見てもこれはマヌル猫ではないのか。
前足が太いし毛だらけで大きい。

隣の部屋に母がいたので、「ちょっと話があります」と呼びかけ、
「なんか違うと思う」正直な心情を述べた。

夢の中で驚いて畏まってしまったが、母に苦情を言ったってしょうがない。


そして、「またこれだ」というような、その世界では前にもこういう問題が起きていたというニュアンスのことを思った。

そうなの!?

考察:先日、松前漬けの話をしていて母のことを思い出した。ただそれだけだ。

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秋の恵み~フルーツ味くらべ~そのIV

2024-09-19 16:01:07 | グルメ

夏にコスコでソニヤと赤いプラムを買った。クレメンタインも。

 

 そうして秋になり、収穫の季節がスタートした。

今年は梨を軽く一通り網羅し、プレコース、スタークリムゾン、オーロラ、ブランデーなどを大袋で買ってきた。

テーブルの上に並べて至福の時を過ごす。

 プレコースは8月だった。安定のシャリシャリ。8月から食べれる洋梨って。赤いスタークリムゾンはジャムという名のいんちき砂糖漬けにしたら香りが良かったように思う。前に関西で見た時は1個いくらで高かった。それが北海道ではこんなにいっぱい入った袋をホクホク買って帰ることができるなんて。素晴らしい。

 問題はオーロラだ。めまぐるしく色が変わるのかと思いきや、別にそうでもない。緑→黄→サビ。形はいかにも洋梨で、匂いがしない。なぜだ。マリーラとバートレットの掛け合わせらしい。その割にバートレットの硬さはない。なめらかではある。そういえば今年はマリーラに出会っていない。


ブランデー:
 去年は腐り落ちる寸前のものをありがたくいただいた。今年はぜひ新鮮なうちに食べたい。
固いうちに採ったようなものが7,8個入った大袋を買ってきてテーブルに並べて待つ。いい匂いがしてきたら食べごろだ。ところが意に反して何の匂いもしない上に、油断した隙に茶色い点からみるみる腐敗が。

ちょっと暖かい日があった時には、昨日までグリーンだったものがグズグズに。確かに甘くなめらかではあるが、どうしたのだろうこの品種は。

冷蔵庫にしまっておいた残り半分も怪しいので、まだ緑だがジャムにしてしまおう。

コミス:2024 11月下旬
 あこがれの超晩生品種。江別の自分だけが発見した夢の中にあるような市場には珍しいものばかり売っている。そこにだったらあるかもしれないという儚い期待を胸に、秋の終わりに用事のついでに行ってみた。どうせないだろうと思っていたら(きの)「あ!!」あった。しかも袋入り。
 ほんとにあった。すげーすげーと感動しつつ、一旦通り過ぎて冷静になろう。4袋あった。よく吟味した後、そのうちの最も形がバラバラなのを買ってきた。植物としてのバリエーションを見るためだ。
 よく熟れているので早く食べなければ。非常によい香り。育てるのが難しいらしいが、口当たりもなめらかで、確かに至上と言われるだけのことはある。マンゴーのようなつるり、べろりとした切り口。水分を含んで弾力がある。ジャリジャリする箇所は一切見られない。
 嗚呼、これがうちになってくれたらなあという願いを込めて土に種を植えてみたが、冬至の現在、一向に発芽せず。春まで待とう。出たとしても親株とは違う性質を持つかもしれないけれども。正式名称はデュワイエンヌ・ドュ・コミス。アンジュとも呼ばれる。

シルバーベル:ラ・フランスの錆びたバージョン。味同じ。

ル・レクチェ:
 カリンのようにボコボコして石細胞が多い。食感が固い和梨のよう。売り場に「ル・レクチャ」と書いて売ってた。英語のようなスペイン語のような。レ・クカラーチャはゴ〇ブリだったか。

ゼネラル・クラーク:
 さぁやってきました。年の最後の締めくくり。いつも品質安定、確かな手ごたえ、端正な見た目のクラークさんは、細長い土器の置物のような、いかにも絵画の洋梨といった風情でテーブルの上に鎮座している。切った感触も良い。スパッと切れて和梨のような角の立ちよう。ズルズルとかしたたりといった表現とは無縁。完璧だ。

匂いを除いては。

 毎年思うが、なんなんだこのシンナーのような匂いは。なんなんだと思いつつ毎年買っている。切り口、なる時期、形状、色、何もかも理想的なのだが、このペンキのような揮発臭がどうしても合わない。今年は、もっとよく嗅いでみた。何の為に買ってきているのやら。ヒヤシンス?もしくは水仙の匂いがする。どちらも苦手。

 ジェネラルは将軍?クラーク(clerk)は店員?しかしロック・スミスは鍛冶屋という意味だが○○太郎みたいなことだし、クラーク(clark)という名前だろう。形は、どちらかというとマルゲリットマリーラ。でもこれは早生だしなあ。一年の対極にある。マリーラどんな匂いだったっけ。大型で軸が下がってペンギンのように見える腹の辺に一本縦に線がある。プラムや桃の線かな。コミスの交雑種?うそ!?

いずれにしても植えられない。どうしてもこれだけは植えられないのだよ。




シェルピニ:とうとう柑橘の項も一緒くたになってしまった。
 長細いレモン。高知県産だそうな。高知と姉妹都市協定を結んでいる江別市が仕入れたようだ。見た目はすごいインパクト。こんなに長いレモンは知らない。
 柑橘の出どころはだいたいヒマラヤの辺らしい。そこで牧畜をしている人々からとった命名だそうだ。味はそんなに変わらない。レモンとライムの香りがすると書いてあったが、そうかね??掛け合わせた?際立って変な匂いがするわけでもないし。
 ただ、スライスしてティーカップに入れるなら、これほど便利なレモンはない。なにしろ可食部分が長いから無駄がない。
 ぱっと見、フィンガーライムに質感が似てるなと思った。皮が薄くて部屋が少ないところが。ライムって異質だ。なんだかこれを見ると、形ではなくて皮が薄いものたちが仲間なのかなと思ってしまう。ミカンとライムと金柑。こいつらは何となく味のあるやつら。

 レモンと文旦、ユズ、橙は分厚い。し、苦いし酸っぱいし不味い。



メロ・ゴールド:2024/12/23追記
 今年の晩白柚がまだ熟れていないので、さっぱりした柑橘が食べたくて買ってきた。グレープフルーツを甘くしてジューシーにして剝きやすくしたもの。なるほど。京都の新大宮商店街にある果物屋の目利きのおじさんがお勧めするだけあって、冬季に文旦系でこれほど甘いのはすごい。スィーティーもオロブロンコもだいたい同じような味がするのだろうけれども、多分メロちゃんが一番おいしい。きっとメロー(mellow/甘くしたたるとか、うっとり)ということなんだろう。

 皮の匂いが大して良いわけでもないが、数年前に買った時には、娘が研修だとか言ってアメリカに急いで旅立って行ってしまったどさくさで、皮は剥いて捨ててしまった。こんなに分厚いのにもったいない。煮てみようかな。思い立ったはいいが、以前、文旦で顔が歪む経験をしているからな。
 煮こぼしてみようか。いつも気が向いたらいきなり砂糖に浸けてからどうするか考えていたから、うまく浸透していないのかもしれない。今回は水から煮てみよう。外側の黄色い皮を剥いて内側の白いアルベドの部分だけ煮てみたら、透き通ったゼリーのようなものができた。いいや、騙されない。文旦だって見た目だけはこうなったが何時間煮ても倒れそうなほど苦かった。茹でた水を惜しげもなく捨てる。
 みりんて確か煮物が柔らかくなるのではなかったか?ちょろっと入れて繊維をほぐす。砂糖を少しずつ入れて煮詰めていき、広げて数日干す。できた。このボンタン飴、いいや、もはや琥珀糖のような輝き(感動)。しかも、あんまり苦くない。

 これはいけるぞ。漢方名は「ザ・ヘスピリジン・スペシャル」だ!  ・・・ん?あれ?外皮に多く含まれるんだっけか?剥いて捨ててしまった。

まだまだ探求の道のりは長い。



追記:ヘスピリジンは白い部分に多いそうだが、文旦系には含まれていないことが分かった。未熟のレモンなどの青いものには多いらしいから、大きい果実を何か月も貯蔵している間に失われていくのではないだろうか。人々は何のためにあんな分厚い砂糖漬けを作るのか。
 代わりに入っているのは、シネフィリン。何だろうこの Death 大好きみたいな名前は。気管を拡張してくれるらしいけど、今のところ別に気管は詰まってない。ちぇっ。タダで血流を良くしようと思ったのにさ。
 青くて、小さくて果皮の割合が多い・・・すだち?
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『日の名残り』をまた読んだ

2024-08-11 17:48:04 | 書評

 ずいぶん前に読んだ。最近映画になっていることを知り、これってあれでしょ?とばかりにあらすじを読んでみたら「えぇ!?そうだったっけ?」ということが書いてあった。

 

 第1回目の読書メーターの感想は、「よかったね、やりがいがあって」とかなんとか、そんなことを書いた気がする。正直に言うと淡々と執事の仕事内容が続くので、読み飛ばした部分もあるというか、ななめ読みに近い状態で寝てしまったこともあるので、肝心な箇所を読んでなかったのかもしれない。

 

 ナチスを応援していたかどうかは、かなり重要だが、そこをつかめていないのか、それとも内容に関わらず執事としてのやりがいにだけ注目したのか。なぜそんな風に書いたのか釈然としないが、とにかくこのままでは自分の感想はKKK団の総括のようになってしまっているので、もう一度読み直そう。

 

 その前に、とりあえず映画を見てみた。執事がレクター博士って怖すぎないか?品格があるのかもしれないが、客がいかにもこういった難しい話は知らないだろうという不躾な態度で質問してきたり、一体その隠し扉の向こうで何をしているのだろうなど、別の恐怖を味わった。女中頭が不用意にレクター博士の読んでる本をのぞき込もうとするなんて!命が惜しくないのか。

 

途中で、やっぱりユダヤ人を1回不当に解雇したりしていた。う~~む。まぁそうなんだけど。そうなんだけどもね。

 

 

 

そして本をもう一度読んでみた。

 

第2回目:

 

 主題は新撰組の苦悩のようなことなのか。最初は確かにドイツが負けたからといって、敗者にならどんなひどい対応をしてもいいのかなどの憤りがあって、正義感という意味では正しかったと思われるが、その後、ドイツの方の思想もまわりの常識もズレていって何もかもがおかしくなった。

 

 仮に、小さいころから目をかけてきたアナキンちゃんがいつのまにかダースベーダーになっていたら、一体いつ「あんた違うよ!」と言いだすのか。あんな黒い星を運営していては、もうこっちの言うことなんか耳を傾けてくれないだろう。最初からそうなら協力しないが、だんだんなっていってしまった場合、特に旧知だと困る。

 

 それでも分が悪そうだからやめますなどと言わない所が、品格というか矜持なのかもしれないが、主人が活動を始めた根本理由が「世界を良くしたい」というものだけに、なんとも腑に落ちないような、勧善懲悪でないはっきりしない結末だった。

 

 今回読んでいて、ナチス云々以上に気になった点は、政治は政治家に任せればいいという価値観だった。地元のバーで急にまくしたてたり、率先して議論に身を乗り出してくる執事というのも嫌なものだが、やはり独裁を防ぐためにも選挙による民主主義ぐらいは静かに固持するスタンスでいる方がいいと思う。

 

 逆に、執事や秘書として勤めているところの主義主張とはまったく別の政党に投票したってかまわないのだろうし。いくら主人に忠誠を誓っていようと、私生活まで囚われているわけではないのだろうから。

 

 結局、何の色だったかは置いといて、ただ渦の中心を見たとかそういうようなことが誇りならば、じゃあ「よかったね」としか言いようがなく、そうするとやはり最初の感想に戻ってしまう。最初に読んだ時にはいつ殺人事件が起こるのだろうと思って読んで行ったから、一切何も起こらないことが疑問に感じられたが、今回は「これは忠臣のあるべき姿についての本だ」と思って読んだら案外すらすらと読めた。

 

 

 そもそも、これはコメディーではないのか。話の全部がではなく、あの執事の元々の性格が。旅行に行くのにお殿様からもらった紋付き袴しかないと、昭和頃になって言ったとしたらねぇ(笑)

 

それと、ジョークの練習!これはなんだろう。宴会の裸踊りの練習を毎日家でやっていますという感じか。いやすぎる。

 

嬉しくて飛び回るとその場に何人も居るように見えるという表現は微笑ましく、前回と違って多少愉快な気持ちで読んだ。

 

 

きのたん - 読書メーター

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たまに思い出して聴いてみる(夢日記)

2024-03-05 16:55:13 | 日記

1/?/2024


 川か道路の向こうに小室哲哉がいたので、一生懸命手を振り

(きの)「globeの1stアルバム?あれは良かったー!!」などと声援を送る。

すると人が良いのか(小)「えっ?」と前かがみで聞き返してくる。

 


いいんだ。届かなくても。

こっちで好きなだけ散々叫びまくるから。

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お屠蘇は漢方か

2024-01-05 19:46:47 | グルメ

 埼玉県の生家では、正月にお屠蘇を飲む習慣はなかった。酒は出ていたが、あの「屠蘇散」という、のし袋のような紙に包まれた何かを入れたりはしていなかったと思う。純粋な日本酒の味しかしなかったし、年少者から飲むようならその直前に何か入れていたら気づくはずだ。関東では入れないような気がするが、どうなんだろう。

 大人になるまで一度も見たことはなかった。それを両親とも居なくなってから西日本の古い家屋の台所でひとり発見した時の衝撃は、かなりのものだった。

 

なにこれ。(きの)「のろいのごふ?」

 

母が買ったのか?開けてもいいの?どうなのか聞く相手もいない。まず字がコワイ。ほふって、よみがえって何だこりゃ。

 

開けてみたら変な焼香の粉みたいなのが入ってて、これ捨てていいんですか!?それとも神社のほら、あの年末年始の大きな箱の中に入れるべき?

 

 

 初めて見た時はショックだったが、京都に来たらいっぱい売ってた。ドラッグストアでも売ってる。昔は薬局でサービスでくれていたらしい。もう怖くないぞ。中身はスパイスのようなものらしい。普通は年末に飲むんだって。うちは年明けに飲んでたから、じゃあ知らなくても無理はない。

 酒に入れるしか使い道はなさそうだから、特に飲まない自分に縁がないかなと思っていたが、ふと、あれをサイダーに入れてみたらどうだろうという魔が差したようなことを思いついた。

 

 さっそく買い求めてきて入れてみる。原材料は主原料が陳皮(ミカンの皮)、桂皮(シナモン)、丁子(クローブ)、山椒、桔梗(咳止)、ボウフウ(せり科)、オケラ・・・オケラ?えぇ?昆虫の?

いやだなぁ。イナゴの黒焼きみたいなのが入ってたらと思って調べてみたらキク科の植物だそうな。よかった。養命酒も原材料をじっくり見てからはどうも。

 袋を開けたらティーパックが出てきたので、破って下鴨神社で買った土器に注いだサイダーに御香煎のように浮かせて飲んでみたが、漬け込んでないのでゴミだらけの飲料を飲んでいる気分だ。和風のチャイのようなものか。確かに健康にはいいだろう。今年は年末年始にそこらじゅうの神社に行ったし、正月を存分に味わった。

(写真はリキュールグラスに注いだ時のもの)

 

 さて、健康にはいいだろうが異物感満載である。サイダーだから煮出すことはできない。最初から煮だしたエキスで漢方っぽいものはないかな。あのマムシ酒はいやだ。結局コーディアルということになるのか。もっとこう、カッコイイのないかな。薬局で売ってるのじゃないやつで、体に良さそうなもの(無理がある)。

 カクテルなどの酒を割る色とりどりのシロップの中に、1個だけ他と毛色が違ったアンゴスチュラ・ビターズという苦みを出す目的のハーブやスパイスを煮詰めた液があるが、あれなどどうだろうか。三ツ矢サイダーで割ったらさぞおいしかろう。アンゴスチュラは、あれもミカン科だそうだ。

 

 あと、1年に1回ぐらい冬にブランデーの入ったチョコが食べたくなるが、あれをビターズで作ったらどうだろうか!ブルーキュラソーでもいい(これも洋風陳皮エキス)。なんとオシャレな。しかも体に良い。

 イタリア料理のレモンチェッロは酒に漬けたレモンの皮エキスで、条件はほぼ同じだが酸っぱいのではないか。チョコレートに酸味は合わないように思う。養命酒チョコは審美的な観点から見て嫌。漢方やスパイスの力を借りて、今年は人一倍健康になってやる。

 

2022年1月追記:

 今年も買ってみた。去年はスーパーで買ったので、今年はドラッグストアで探してみた。だってあれ漢方だしね。大阪の立石春洋堂という殺虫剤の薬局が作ったやつ。あったはいいが、裏に古語みたいな用法が墨で書いてある。(きの)「・・・読めない」

 なんとか天皇の時代に中国から来たということがわかった。今年はこれを煮出してみよう。というか、水で抽出だ。どうやら解読したところによると、酒に1昼夜浸してから飲むらしい。コップに少量の水を入れて袋を開け、冷蔵庫で2日ほど染み出るのを待とう。そもそも水溶性だろうか。まぁいいや。

 そして元旦に三ツ矢サイダーで割って飲んでみた。ちょっと黄色い炭酸。おぉこれは効きそうな。そして、よく見たら紙袋になんとパックが2コ入っていた。あと1つどうしよう。

 

(きの)「そうだ!」

 

 またよからぬことを思いついた。桂皮(シナモン)、大茴香(八角/スターアニス)、丁子(クローブ)などの成分はチャイとほぼ同じなのではないのか。牛乳に入れておいしくいただこう。舶来の飲み物担当者がシブい顔をしながら見ている。

(娘)「ギギッ」ぎこちない仕草で淹れてくれたので飲んでみたが、味は普通のチャイだった。ス〇ーバックスで売り出せばいいのに。ホイップを乗せて「冬のアンシェント・スパイスでヘルシーな午後をどうぞ」とかいって。

 屠蘇の意味は、鬼を屠絶(とぜつ)させ、自分達人類は蘇るということらしい。どこにいるかも知れない鬼を退治できたのか定かではないが、漢方である以上、何らかの身体的な蘇りがあったものと期待される。

 

 

 

後記:

 2022年。四国にも売っていた。どうやら西日本一帯に広まっているようだ。アンゴスチュラの他に、シカの絵が描いた何とかいう薬草の酒もあるそうだ。確か進撃の巨人の登場人物の名前だった。エルヴィン・マイスターだっけ??すごい生真面目っぽい。なんかそんなの。

 

イェーガー・マイスターだった。おしい。

 

 

2023年12月追記:

 シュトーレンがおいしい。Jupiterでドイツ輸入のがあったので買ってきてさっそく食べてみる。(きの)「やっぱホールだよ。この色、この形。王蟲みたいだ。キシシシシ。この緑色のなんだろ?アンジェリカ?まぁいいや。むしゃむしゃ」

 

 しばらく見ていて(きの)「これの進化版を作れないだろうか。」レーズンとオレンジの皮の砂糖漬けをブランデーに浸けて戻すらしいが、ツムラの薬養酒では?だんだんお屠蘇から離れていく。漢方薬ではあるのだが。

 

 一応予備知識として、汎用の集合知を利用してあらましを把握しよう。そこら辺のなんちゃって簡単シュトーレンはいやだ。もっとクラシックで王道のレシピがいい。それを教えてくれるグランマでもいればよかったが、生憎いないので家庭料理の大御所マーサ・スチュワートの動画を見てみる。なぜドイツ料理でアメリカ人?とは思うが、ドイツ人にドイツ語で言われてもわからないからだ。

 

 温かで落ち着いたメロディーと魅力的な低い声で、クリスマスシーズンにぴったりなレシピをご紹介・・・とかなんとか言って始まる。30年ぐらい前からこの短髪の清楚な人が大好きだ。

 その番組の中で、普通のものを普通に作るのではつまらないと思ったのか、なんとマーサはオレンジピール達の切る前の姿を持って来た。巨大なグリーンの固まりを見せ(カリスマ)「これはシトロンです」えぇ!?そうだったのか。知らなかった。さすが元トレーダー、演出の仕方が秀逸。あの緑はシトロンか。毎年知らずに食べていた。

 

 輸入のやつには原材料にレモンの皮と書いてあったが、シトロンと書いても日本の消費者には伝わらないと考えたのか。ふぅん、じゃあこちらは柑橘3原種のうちのもう一つ、文旦で行こう。今年は庭のバンペイユが豊作だ。作り方は大体パンと同じ。ちょっとバターが多い気がするが。

 

滋養強壮。

 

 それを合言葉に黙々と作ってみる。薬養酒の小瓶1本で漬けた文旦ピールとカボスのピール、レーズンはなかったのでそこらに転がっていたブルーベリーと、そうだ、ジンジャーの砂糖漬けと、業務スーパーで売っていたサンザシの固めたようなのも角切りにして入れてみよう。非常に豪華な内容物だ。きっと体にいいに違いない。いつかもらった香典返しのパン焼き器があるので、すべての材料を入れて(きの)「ぴっ」

 

 

 数時間後、紫色のおいしいフルーツパンができあがった。ちがう。おいしいけど、全然シュトーレンではないし、薬養酒の匂いもしない。くやしいので砂糖を塗りたくって食べてしまった。

 

これは失敗ではない。今回の情報を次につなげるのだ。

まだまだ、漢方のあくなき探求は続く。

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