認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

不活発病と名付けられている症状は、実は認知症の症状なのです(B-29)

2015-02-01 | アルツハイマー型認知症の初期症状の正体

  人として 生きる意味とは

       覚えたり 身体でなしに 脳が保つこと

                                                              By kinukototadao

 & 「脳活性化研究所」の外壁の高圧洗浄機による洗浄

 富士山を正面にみるために山の斜面に建っている研究所の周囲の壁を、梯子を壁に立てかけて、Tadが清掃したのです。Beforeは既にないので、Afterをお目にかけましょう。

    

& 「アルツハイマー型認知症」の症状と脳の機能と言う視点

色々な種類が数多くある認知症の中でも、その90%以上を占めていながら、発病の原因もわからないし、治すことも出来ないし、予防することも出来ない病気として放置されたままになっているのが、「アルツハイマー型認知症」(「老年性」アルツハイマー病とも呼ばれる。発病後の症状の進行が極めて緩やかで、且つ長期に亘るのが特徴。早期の段階であれば、脳リハビリにより回復させることができる。)と言うタイプの認知症なのです。

末期の段階にまで症状が進んでしまった人たちの死後の脳の解剖所見が両者とも似ていると言うだけの理由で、発病の原因が全く異なる「アルツハイマー病」(「若年性」アルツハイマー病とも呼ばれる。生来的に特定の遺伝子に異常がある人だけを対象として、且つそのことが原因で発病するもので、30歳代から50歳代までの若い年齢で発病するのが特徴。発病後の症状の進行が極めて急激なのもその特徴。現代の医学水準では、治療の方法は皆無。)と混同されていて、日本の一部の学者やマスコミが両者をまとめて「アルツハイマー病」と呼んでいたりもするのですが、両者は発病の原因(発病のメカニズム)も発病後の症状の進行も治療の可能性という点でも全く異なるものなので注意が必要です。

私達人間の意識的な世界を支配しコントロールしている「前頭葉」(前頭前野のことを言うものとする。以下、同じ)の働きに早くから着目し、「前頭葉」を含む脳の働き具合(「機能レベル」)とその結果と言う視点から、脳全体の機能レベルとそれに直接にリンクした症状の発現に焦点を当てて、生きた人間の脳の機能レベルとその症状を研究してきたのが私たちエイジングライフ研究所の活動なのです。発病の予防、早期段階の判定と正常な状態への回復を目的とした市町村での「地域予防活動」の実践の成果からも、「アルツハイマー型認知症」は廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であるというのが私たちの考えなのです。

   

 & 人間だけに特有な世界を作り出す「前頭葉」の働き

猛烈に吹き荒れる風の音と激しく降る雨の音を夢うつつに聞きながら、伊豆高原でこうなのでは、南箱根では大変な嵐になっているのでは、、。Tadが切り落とした杉の枝が家の南斜面に放置されたままになっているのが吹き跳ばされないかしら、、。そういえば寝室にする予定の部屋の屋根の瓦が一枚割れているとTadが言っていたけど大丈夫かしら、、。考え事をしているうちに、いつの間にか眠ってしまって、気が付いたら朝。8時をとっくにまわっていたのです、、、。寝室の窓を開けた途端に、晴れ渡った空と降り注ぐ陽光がまぶしく目に飛び込んできたのでした。

 久方ぶりのともいうほどに良い天気、ブログを書いてなんかいられない、どこかに遊びにでかけようか!確か、Jガーデンの石井さんの話では、伊豆高原界隈に自生している珍しい花木を販売するための売店がそろそろ完成するはずだわ。それを見に行って、ついでに、南箱根の家のリフォームの相談をしてこようかしら。Tadに任せておくと暴走しそうなので、石井さんに相談に乗ってもらうのが得策かも、、、。ついでにと言っては何だけど、そのまま一緒に「洗濯船」に夕ご飯を食べに行くよう誘ってみるのも良い案かも、、、。ベッドから起き上がったままの状態で、あれこれと今日の行動テーマやその内容を考えているのが私の「脳」の働きなのです。

自分の置かれている状況を判断し、その判断に沿って、色々な「テーマ」を発想し、テーマの構成内容及び実行の手順を企画及び計画し、更には実行結果のケース・シミュレーションをした上で最終の内容を決定し、その実行を決断する。これこそ、私たち人間にしか備わっていなくて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」と言う脳の働きなのです。

   

「意識的」に何かをしようとする際には、必ずこうした脳の働き、脳全体の司令塔である「前頭葉」がちゃんとしたレベルで働くことが不可欠の条件となるのです。自分の置かれている状況を判断し、状況に沿ったテーマを発想し、テーマの内容を組み立てるには、この「前頭葉」の働き具合が、「正常な機能レベル」に保たれていることが必要不可欠の条件となるのです。こうした手順、脳の働きの順番をたどった上で最終的に自分が実行したいと考える内容を私自身が決める(私の「前頭葉」が決定する)訳なのですが、こうした脳の働き、「前頭葉」の働きがちゃんと機能するためには、(このことを脳の構造と機能の面からもう少し詳しく説明すると)「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」と言う「前頭葉」の基礎的な機能であり、個別機能の発揮度及び認知度を左右する機能としての「前頭葉の三本柱」の働きが一定レベル以上の機能レベルを確保していることがその前提となるのです。

或る独立行政法人の医師を含む研究者達から「不活発病」と名付けられている人達の暮らしぶり、何かをしようとする様子もなく、仮設住宅の中で日々ゴロゴロしてばかりで暮らして居るのは、(脳の機能と言う視点からいうと)こうした暮らしぶりをしている人達の「前頭葉」がちゃんと働かなくなってきている(そうした症状を示している人達の「前頭葉」の機能の発揮度を下支えしている「三本柱」の働きが異常なレベルに衰えてきている)証拠なのです。

これは、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれに直結した段階的症状という、世界に誇れるほどの極めて多数に上り、且つ精緻なレベルの「脳機能データ」(「二段階方式」と言う神経心理機能テストを活用して得られたデータ)を解析した結論により導かれた、私たち独自の考えなのです。「アルツハイマー型認知症」の発病原因として、日本では、「アミロイドベータ説」が主流なのですが、『ナイナイ尽くしの単調な生活が継続する生活習慣の下で、「前頭葉」を含む脳の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていった結果として蓄積されてくるにすぎない単なる副産物であって、発病の直接の原因ではない』というのが、このアミロイドベータ説(未だに因果関係の立証がなされていない、単なる仮説)に対する私たちの評価なのです。

    

&「前頭葉」機能の概観

脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」には、自ら様々なことに取り組むための「自発性」、色々なテーマを思いつくための「発想」、実行しようとする内容を組み立てる上で必要な「理解」や「計画」や「工夫」、実行内容をシミュレーションする上で必要な「考察」や「分析」や「予見」、実行した場合の結果の推測に必要な「推理」や「想像」や「洞察」、予期しない状況に対応するための「機転」や「修正」、状況や実行内容の「判断」、感情の高ぶりを抑えるための「抑制」、実施を指令するための「決断」、「指示」、更には「創造」や「感動」といった機能等、私たち人間だけに特有の様々で高度な働きが詰まっています。これら個別機能により構成される「前頭葉」と言う機能は、他の動物には例を見ることができず、私たち人間だけに備わっている極めて高度な機能であり、或る「独立行政法人」が得意としている「マウス」は愚かチンパンジー等の人間以外の霊長類の脳に備わる種々の機能と比較しても異次元と言える程に極めて高度な機能なのです。

     

&「前頭葉」の「個別機能」の発揮度と「二重構造」の問題

 「前頭葉」の機能について語るとき、「前頭葉」の機能レベル(働き具合)と言う視点を持つことが極めて重要です。正常な状態であれ、異常な状態であれ、「前頭葉」が働いている意識的な場面では、「前頭葉」の機能レベルの問題が必ず発生しているからです。「前頭葉」の機能レベルが「意識的な世界」における「認知度」に直結しているからなのです。

然もその認知度には、一つには「前頭葉」の個別機能の機能レベルの反映という側面と、もう一つには「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが命名している「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」と言う機能の機能レベルの反映と言う側面の二つの側面があることに注意が必要です。「前頭葉」の個別機能が正常なレベルにあろうとも、三本柱の機能が異常なレベルに衰えてくると、その反映の結果として、「前頭葉」の個別認知機能の発揮自体が異常なレベルのものになってしまうために「認知度」も異常なものになってしまうという「二重構造」の問題があるからなのです。状況判断も、理解も、推理や洞察も、もはや正常なレベルのものではなくて異常なレベルのものになってしまうのです。このことは、多数の症例を対象として、「小ボケ」レベル、「中ボケ」レベル、「大ボケ」レベルでのそれらを比較することで明確に確認できるのです。

     

&「三本柱の機能」に内在している「正常老化」の性質

脳の専門家と言われる人達も認知症の専門家と言われる人達の誰もがこれまで問題にしてきていないのですが、「前頭葉」の基礎的な且つ中核をなす機能である「三本柱」の機能、すなわち、「意欲、注意集中力及び注意分配力」の機能には、「加齢による老化のカーブ」という性質が内在しているのです。これは、生来的に内在している性質なので、(脳の使い方としての「生活習慣」の差異に起因するカーブの緩やかさの相違はあるにしても)、誰でも年を取るにつれて、(正常な機能レベルを保ちつつも)機能のレベルが次第に衰えていくことになるのです(この性質を私たちは、「正常老化」の性質と名付けています)。

脳全体の司令塔で、置かれている状況を判断したり、何かを思いついたり、計画を立てたり、工夫したり、洞察や推理をしたり、機転を利かせたり、感動したり、抑制を働かせたり、各種の高度な働きを担当している「前頭葉」の機能、中でも、個別の認知機能を正常に発揮する上でとりわけ重要な「認知度」を左右しているのが、「前頭葉」の三本柱の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の働きなのです。

ところが、「三本柱」の働きには、「加齢と共に老化し衰えていく」という重要なしかし専門家達からは見過ごされている性質があるのです。「前頭葉」の個別認知機能の発揮度及び認知度を左右しているこの「三本柱」の機能には、18歳から20歳代の半ばまでがピークで、20歳代の半ばを過ぎるころから100歳に向かって緩やかではあるが、一直線に衰えていく性質があるのです。 「アルツハイマー型認知症」を発病する人の割合が急に多くなってくる年齢、「高齢者」の仲間入りをしたばかりの60歳代半ばにもなると、脳の使い方としての生活習慣の如何に関わらず、「前頭葉」の三本柱の働き具合(機能レベル)は、ピーク時である18歳から20歳代の半ばの頃に比べて、その半分以下のレベルにまで衰えてきているのです。70歳代、80歳代、90歳代、100歳代と、年をとればとるほど、「前頭葉」の三本柱の働きが更に衰えていって、正常なレベルを保ちつつもどんどん「低空飛行」になっていくのが特徴なのです(下図の「カーブ」を参照)。

& ナイナイ尽くしの「単調な生活」と廃用性の機能低下

    

「正常老化」が進行してきて働き具合が頂点に在った20歳代の半ばの頃に比べて、その半分以下のレベルにまで機能が衰えてきている(65歳の頃でちょうど半分に衰えてきている)年齢の「高齢者」)が、何かを「キッカケ」にして、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活」(脳の使い方としての「生活習慣」)の下で日々を過ごしていると、「前頭葉」を含む脳の廃用性の機能低下(使われる機会が極端に少ないことが原因となって、機能の低下が異常な速さで進行していくこと)と言う要素が加味されてくるのです(「キッカケ」の説明については、ここを「クリック」してください)。

「正常老化」による機能低下と言う要素に加えて、「廃用性」の機能低下と言う要素が加味されることにより、(その相乗効果による結果として)脳の機能低下が加速度的な速さで進行していくことになるのです(「上記資料」の「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」のデータ図にみるとおり、直線的ではなくて、放物線を描いて機能が衰えていく様子が見て取れるのです)。

     

&「アルツハイマー型認知症発病」のメカニズム

極めて多数に上る「脳の働き具合」(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル)とリンクした「症状(私たちが三段階に区分する「段階的症状」)のデータの解析結果から、「アルツハイマー型認知症」は、加齢による脳の老化(「正常老化」)を「第一の要件」とし、「前頭葉」を使う機会が極端に減少するナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続による廃用性の機能低下を「第二の要件」として、両者の相乗効果により、「脳機能の加速度的な機能低下」が惹起され、脳の機能が異常なレベルに低下していく(機能の退化)ことが原因で認知症を発病する病気、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」だと私達は考えているのです。

私達が集積してきた極めて多数の脳機能データの解析によれば、「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む脳の機能の衰え方の程度にリンクして、脳の異常な機能レベルが「認知症の症状」として発現してくることが分かるのです。発病の原因として「アミロイドベータ」や「タウ蛋白」或いは「脳の委縮」を唱える人達が言うように、神経細胞の変性或いは脱落による脳内での「情報の連絡」の不具合が、認知症の症状となって発現してきている訳ではないのです。私たちが、「二段階方式」と言う精緻な神経心理機能テストを駆使して、極めて多数の脳機能データを集積し、分析し、確認したことにより得られた特別な性質(「アルツハイマー型認知症」の場合には、「前頭葉」を含む脳の機能の衰え方に明確な「規則性」があると言う性質)について、「アミロイドベータ説」も「タウタンパク説」も「脳の委縮説」も、その機序を説明することができないと私たちは考えるのです。

    

& 回復させることがが可能な「早期の段階」で対策を

「アルツハイマー型認知症」は、第二の人生を送っている60歳を超えた年齢の「高齢者」が、日々の生活を送る中での脳の使い方としての「生活習慣」(「前頭葉」を含む脳の出番が極端に少ない「単調な生活」の継続)のために、「廃用性」の異常な機能低下が起きてくることが原因の病気に過ぎないのです。何等の呼びかけも対策も行われないままに放置されていて、時間だけがいたずらに経過していく中で(被災から、既に4年の月日が経とうとしている)、東日本大震災の被災地の60歳を超える年齢の「高齢者」達が、他のどの地域の高齢者達とも異なる「異次元と言える程のはるかに高い割合」で、「アルツハイマー型認知症」を発病している症状を示していることが確認されれば、マスコミも政府も大騒ぎする事態が起きてくることになるはずです。私たちの「脳機能データ」から推測すると、あと1年もすると(『被災から5年が経過』したその時点では)、「中等度認知症」(中ボケ)の後半の症状から、速い人の場合は末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の症状を示すようになるはずなのです。そのとき、(私たちの主張が正しいことが疫学的に証明されることになる結果)「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムと症状の進行についての私達の主張内容に、認知症の専門家と言われている人達の注目が集まることになることを指摘しておきたいのです。

その場合、「アルツハイマー型認知症」は廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないので、「軽度認知症」(小ボケ)の段階で見つけて脳リハビリに励めば容易に治せる(「前頭葉」を含む脳の機能を正常なレベルに回復させることができることにより、認知症の症状が消える)し、「中ボケ」の段階で見つけて脳リハビリに励めば未だ治すことが可能なのですが、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階にまで症状が進んでしまっている人達(「前頭葉」を含む脳の機能レベルが衰えてしまっている人達)については、もはや治すことは出来ない(見つける段階が遅すぎる)ということを併せて指摘しておきたいのです。

     

 &「不活発病」の症状は「軽度認知症」(小ボケ)の症状そのもの

一部の学者や医師達から「不活発病」のレッテルを張られているお年寄り達は、「前頭葉」の個別機能が異常なレベルに衰えている訳ではないのです。「前頭葉」の三本柱の機能レベルが「正常老化」の要因に加えて「廃用性」の機能低下の要因が加味され異常なレベルにまで衰えてきた結果として、「前頭葉」全体としての働き具合がテキパキとは機能しなくなってきている(正常には機能していない)だけなのです(上述した「二重構造」の反映)。その「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットが「認知症としての症状」となって現れてきているのが、「アルツハイマー型認知症」の重要な特徴なのです。

「前頭葉」を含む脳の機能レベルを判定することもなく、その外観だけから見られる症状だけを基礎として「不活発病」のレッテルを張られているお年寄り達の多くは、「前頭葉」を含む脳の機能レベル自体を私たちが開発した「二段階方式」のような精緻な神経心理機能テストを活用して判定すれば、「左脳」も「右脳」も「運動の脳」も未だ正常な機能レベルにあるが、脳全体の司令塔の役割を担っていて「意識的」な世界を支配しコントロールしている肝心の「前頭葉」の働き具合(更に言えば、「三本柱」の働き具合)だけが「異常なレベル」に衰えてきていることが確認されるはずなのです。

    

その原因はと言うと、誰にでも生来的な性質として備わっている「正常老化」の要因に加えて、もう一つ別の要因、東日本大震災の被災を「キッカケ」として、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない日々(ナイナイ尽くしの単調な生活が始まり、且つそうした単調な日々が継続されている)という「お年寄り」だけを対象として、「廃用性の機能低下」という要因が加味されたことにより、「前頭葉」の三本柱の働き具合が、加速度的に衰えてきて、異常なレベルにまで働らきが衰えてきたことにあるのです。

そうした症状に「不活発病」とかいうレッテルを張って状態を正しく理解したと勘違いしている人達は、症状と言う外観だけから憶測しているだけなのです。「二段階方式」の手技を活用して、「前頭葉」を含む脳の機能レベルとそれに直結した症状の判定と言う視点から、東日本大震災の被災地の高齢者の症状を分析してきた私たちは、そうした症状は、「アルツハイマー型認知症」の最初の段階、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階の症状なのであって(「小ボケ」の症状については、ここを「クリック」してください)、何等の注意喚起や対策が施されないままにこのままナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されたままで居ると、次の段階である「中等度認知症」(中ボケ)の段階の症状が発現してくることになることを指摘し、警告しておきたいのです(「中ボケ」の症状については、ここを「クリック」してください)。更に言うと、「中ボケ」の段階の症状が発現してきても「老化現象」だなどと言って放置していると、最後は末期の段階である「重度認知症」(「大ボケ」)の段階に進んでいくこととなり、身体が持つ限り(何らかの他の病気が原因で死を迎えることになるときまで)、症状がさらに重くなっていくだけと言う結果になるのです(「大ボケ」の症状については、ここを「クリック」してください)。「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないからです。

     

& 専門家達に対する問題の提起

いろいろな種類が数ある認知症の中で90%以上の割合を占めていながら、原因不明と言われて放置されたままになっている「アルツハイマー型認知症」の発病の直接の原因は、60歳を超える年齢の高齢者(発病の「第一の要件」)が、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を継続すること(発病の「第二の要件」)にあるのであって、アミロイドベータでも、タウ蛋白でも、脳の委縮でもないのです。これらの仮説(原因と結果との間に要求される「因果関係の立証」がなされていない)は、「アルツハイマー型認知症」の第一の要件が「記憶の障害」であると規定している、米国精神医学会の『DSM-4』の誤りをそのまま踏襲しているが故の誤りを犯しているのです。「記憶の障害」こそが「第一の要件」だと盲信しているその人達は、今日も、「迷路」の中でエサを探して歩き回る「ラット」の行動ばかりを追っているのです。

 私たちが発病の最初の段階と定義している「軽度認知症」(小ボケ)の症状を詳細に検討してみれば、「前頭葉」の機能障害こそが「アルツハイマー型認知症」診断の「第一の要件」として「DSM-5」に規定されるべきなのだということに気付くはずなのです。「アルツハイマー型認知症」の最初の段階として私たちが規定する「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、「三本柱の機能」が異常なレベルに衰えてきているが故に、そのことを直接的に反映した症状、言い換えると「前頭葉」の機能障害だけが原因の症状(「三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきたことに起因して、「前頭葉」の個別機能の発揮度及び認知度が異常なレベルにあることを反映した「症状」)を示していることに気づくはずなのです。

      

  &「小ボケ」の治療は、脳のリハビリ

 「軽度認知症」(小ボケ)は、「前頭葉」の三本柱の機能である、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の働きが異常なレベルに衰えているだけなので、その機能を正常なレベルに引き戻してやれば脳全体の機能が正常なレベルに回復するのです(認知症が治る)。「アルツハイマー型認知症」が専門家達の間で「治せない病気」とされているのは、本質的に治らない病気なのではなくて、見つける段階が遅すぎるのです(上述の「大ボケ」の機能データ図を見ればわかるように、「前頭葉」の機能が殆ど働かなくなってきている末期段階の「大ボケ」の段階で見つけているので、治らないだけなのです)。

「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎず、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続される生活習慣の下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきたことに起因する「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウトプットが認知症の症状となって現れてくるだけの病気なのです。従って、治す薬も進行を遅らせる薬も、発病と症状進行のメカニズムからして、あり得ないのです。どうやれば「前頭葉」の機能を正常なレベルに回復させることができるのか。それは、「三本柱」の機能の出番が多い自分なりの「テーマ」を実行する生活を中核とする日々の過ごし方を考え、そうした「テーマ」の実行を「生活習慣化」することにより、「三本柱」の機能を正常なレベルに回復させることが「唯一、無二の方法」となるのです。

 「アルツハイマー型認知症」も、早期発見、早期治療が大切なのです。早く見つける程、回復する可能性が高いのです。標語的な表現を借りて言えば、「小ボケで見つければ、簡単に治せます(回復容易)」、「中ボケで見つければ、手間はかかり大変だけど、家族の協力があれば、未だ治せます(回復は未だ可能)」、「大ボケで見つけていたのでは、見つけても手遅れ、治らないのです(回復困難)」。世間では、「DSM-4」の規定に準拠した診断をするので、言い換えると末期の段階である「大ボケ」のその後半になってしか確認されない「失語、失行又は失認の症状」を物指しとして、「アルツハイマー型認知症」を見つけようとするので、せっかく見つけても治らない(治すことができない)のです。「大ボケ」の段階になってくると、脳の機能レベルの問題に加えて、実施すべき内容が個別に緻密に計画された「脳リハビリ」を実行することが要求される一方で、「脳リハビリ」の目的や意味を理解することが出来ず、実行する意欲もわかず、必要な注意を集中することも出来ないことが回復への道を閉ざすことになるもう一つの要因でもあるのです。

      

& 「小ボケ」からの回復方法についての基本的な考え方

 「アルツハイマー型認知症」の最初の段階、「軽度認知症」(小ボケ)の症状が出てきているお年寄りの症状を治す(「前頭葉」の働きを正常なレベルに引き戻す)には、「前頭葉」の出番が多い生活に変えて、「前頭葉」の働きを活発にしてやることが必要不可欠、唯一無二の方法なのです。効く薬はないし、薬は効かないのです。「アルツハイマー型認知症」は、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続を第二の要件とする、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」なので、「アルツハイマー型認知症」を治す薬を開発することや、最近流行りの「ips細胞」に頼ることも、不可能なことなのです。

 ところで、脳を使うとか、脳を活性化させる方法というとみなさんは、すぐに読書や計算、つまり、「左脳」を使うことだと考えていませんか。お年寄りと言われる年齢の高齢者にとって、「前頭葉」の働きを活発にするのに最も効果的な方法は、「右脳」をしっかり使う生活、趣味や遊びや人づきあいをしっかり楽しむ機会をできるだけ多く日々の生活の中に取り込むこと、「生活習慣化」することなのです。趣味や遊びや人づきあいなどを楽しむことで、自分なりの目標や喜びや生き甲斐があって、取り組む意欲が湧いてくる、そういった自分なりにやる気が起きてくるような「テーマ」を日々の生活に取り込んで暮らすようにするのです。

      

& 家族の側の注意点

趣味や遊びや人づきあいといった「右脳」中心の生活或いは、運動や散歩や体操などの「運動の脳」を使う生活習慣が、「前頭葉」の出番を増やし、働きを活性化させることになり、「前頭葉」の元気を取り戻させせることになって、「小ボケ」のレベルにあった「前頭葉」を含む脳の機能が正常なレベルに回復してくるのです(「アルツハイマー型認知症」が治る)。

 やるのが楽しくて、「前頭葉」の三本柱の機能である「意欲や注意の集中力や注意の分配力」の出番が多くて、時間があっという間に経って、またやりたくなるような、趣味や遊びや人づきあいを楽しむ生活とその仕方を工夫するのが大切なのです。周りが助けて、本人なりに毎日を楽しめる生活習慣を組み立ててあげるのです。過去の生活習慣にさかのぼって、どんなことに熱中していたのか、どんなことなら意欲を持って取り組めていたのかを調べてあげることも大切です。

趣味も遊びも人づきあいも苦手と言う人には、「運動の脳」からの刺激が意外と効果的なのです。一日一時間の「速足での散歩」が目標(5000歩が目安)となります。その場合も、本人自身が「散歩をするのが楽しくなる」ような工夫が大切です。散歩するのに安全な場所を選び、散歩してみたくなるような場所を探し、家族や友人が談笑しながら一緒に歩いてあげると効果が一層大きくなります。

注)本著作物(このブログB-29に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  エイジングライフ研究所のHPを「クリック」してください)

    脳機能からみた認知症(IEでないとうまく表示されません


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