流木の楢の木でザフスツール完成

2022-08-31 | 椅子
流木のナラの木でザフスツール完成

ちょうど30年前まだ若き27才、大工をしていた頃、山菜採り、岩魚釣り、きのこ採りなど山での遊びを覚えたての頃でした。

山での師匠さんと岩魚釣りに行った時の事、長さ約5m、直径60cm程の楢の木が河原に流れ着いていました。
川が荒れるたびに洗われて、表面はもう既に流木の色と傷んだ肌でしたが「引っ張りだして板にしてみればいいじゃないか」と進められ、
知り合いに力を借りて、まずはチェーンソーで半分に切り、ユニックを借り、ワイヤーでやっとのこと道まで引きずり出し、製材所まで運びました。
砂もかんでいて、何度か製材機の刃を替えながらの申し訳ない製材になってしまいました。
大変お世話に、そしてご迷惑をおかけしました。

 
表面に近い部分は腐けも入っていましたが、心材はピンピンで素晴らしい木目でした。

と、そんな若気の至りの産物であるナラの木の経緯をお客様にすることがありました。
「ぜひその木でザフスツールを作って欲しい」と言っていただきこの一脚ができあがりました。
ものすごく硬く重い個体でしたが、粘りがあり、研いだ刃物で仕上げた面はピッカピカの艶になりました。

 
もう完成した時からアンティークの深みを漂わせています。

木の出所から完成までの物語も含め、座り心地も大満足していただき、作り手も座り手も感動すらできる椅子作りとなりました。

全てに感謝しております。

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