プリゴジン氏とロシア国防省との対立が決定的になりワグネルの部隊がロシア国防省と契約してロシア軍の傘下にはいるよう迫られていました。プリゴジン氏はワグネルの指揮権を放棄することになります。
その前の準備として、バフムト市街の占領宣言を出してロシアの正規軍と交代して後方に退いて部隊の休養や再編成にあたっていました。
そして今回の決起に至りました。ワグネルは数万人規模の部隊でプリゴジン氏の指揮下にあります。規模が大きすぎますからロシア軍は、取り込もうとしました。何らかの行動に出るのではないか?との噂もありました。
今後ロシア国内がどのように動くのかは、不明です。
ロシア弱体化に期待 今後48時間がカギ―ウクライナ
2023年06月24日22時15分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023062400482&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
当然、ウクライナ側も期待する部分はあります。
ポドリャク大統領府顧問の見解は・・
①ワグネルの創設者プリゴジン氏が失脚する
②内戦に陥る
③権力移行につながる
三つの可能性を指摘しています。
『今後48時間の動きがロシアの「新たな状況」の方向性を占うカギを握ると予測した。』
逆に言うと、あと2日くらいの間にロシア軍がワグネルの部隊の制圧に成功しなければ、②か③の可能性も出てきます。ロシア軍がそれほど短期間にワグネルを制圧できるかどうか?
まず問題は、25000人と言っているワグネルの部隊を制圧するだけの部隊がロシア国内にいるのかどうかです。ベルゴロド州でのパルチザンの越境作戦を見る限りではロシア国内のロシア軍は、稀薄であろうと思います。単純に数を考えても4万人くらいのロシア兵を集めないとワグネルの部隊には、対抗出来ないと思います。
ワグネルの部隊は、去年から激戦地で戦闘を続けてきました。その生き残りが今のワグネルの兵士です。戦闘に慣れており単純に強いです。
おそらくワグネルの部隊と戦えるロシア軍の部隊はロシア国内には、いないと思います。そうすると必然的にウクライナ戦線から4万人規模の部隊を引き抜かなければ、なりません。それだけの部隊を引き抜けば、どこかの前線に大穴が空きます。ウクライナ軍が、そこから突破して来るのは分かり切っています。戦争はロシア軍の負けですね?
だから、ウクライナ戦線から部隊を引き抜くのは無理です。
もしロシア政府が手をこまねいて、この状況を放置すればワグネルに同調するロシア軍や国家親衛隊の隊員が増えていくと思います。ウクライナ戦線でロシアの兵士がどんな目にあっているのかを、知っている関係者は沢山いると思います。
今、ワグネルの部隊が展開しているあたりでドンパチを始めれば、ウクライナ戦線への補給が滞る可能性もあります。
だからプリゴジン氏が行動を起こしたのであろうと思います。目的は③の権力移行でしょうね。
今後、どのように推移するのか?
それにより早期の戦争終結の可能性も出てきました。