
木うそはいたってシンプルな形をしています。
羽は両側にノミで数回刺しただけのもので、
胸は口を開けたような一面の切り込み。
頭は両脇と後頭部の3面が斜めにカットされています。
彩色はやや紅色の赤で頭頂部、側縁と後頭部と胸に彩色してあります。
目はマジックでチョンっと押したような点丸です。
同じ玖珠町の北山田と同じ系統の形を保っています。
熊本の人吉にあるクラフトパークの秋吉コレクションには
戦前の北山田とされる木うそがありましたが
現存する生きる木うそではこの角牟礼が唯一
その粗野で力強い作風を受け継いでいます。
戦前、戦後の時間経過で古式の形を失った木うそが多い中で
今や貴重な存在といえます。

(本ブログhttp://blog.goo.ne.jp/kiuso0211/d/20100523より)
(つづく)