妖怪大魔王・コバ法王日記

オートバイを分解して磨き、正確に組み立て独自理論でラインを探り、ストップウォッチと頭脳で感性を磨き、日々の想い語ります

トラ再走計画 ・ 旋盤工作編

2016-09-27 22:35:08 | トラ再走計画
前回の作業で、ようやくエンジンが再始動したというのに ・・・
「 トラ再走計画 」は、気が向くままに進んでいくようです。

しっかりと計画を立てて、テキパキと作業を進めたならば、
今頃は 公道再デビュー(?) していた筈! とは自覚していますが、
まあ、これも、あんなに打ち込んできたオートバイと競技の世界から、
完全に手を引いた5年以上の期間の余波だと思います。

見たくないほど、よっぽど疲れてしまったのでしょうね。

< 閑話休題 >


『 旋盤工作の巻 』

そう、ガレージへ行き、気が向くままにした事は旋盤での工作でした。

旋盤には以前から憧れていて、トラ君がやって来て直ぐに購入したのです。
その理由は、輸入車の部品は高く、社外製の用品は少ないからで、
簡単な部品は自作する必要が出てきたのです。


そして、今回作成したのが スイングアームに取り付ける、レーシングスタンド用の フックポイントでした。
もちろん、従来通り、スイングアームを下から支えるアタッチメントを使用し続けても良いのですが、何より雰囲気が出て良いし、スタンド使用時に車体を直立させやすく、整備作業時も少しやり易くなる。( と、理屈は後から出て来るものですが ・・・ )


そして、完成した後で感じた事はいつもと同じ。
「 旋盤作業は少し苦手だなぁ ~ 」
思考錯誤しながら 随分と時間が掛かったから ・・・・


リアブレーキ周りの完全分解整備は次の機会に !!

トラ再走計画 ・ やっと再始動

2016-09-23 22:19:20 | トラ再走計画
前回までの作業で、シリンダー内へのオイル注入とカムシャフト付近(ギャラリー)へのオイル循環処理が終わり、点火プラグも新品に交換、エアクリーナーフィルターも洗浄&オイル塗布も完了。

懸案の クランクケース右カバーからのオイル漏れは、このトラ3気筒エンジンの弱点で、転倒すると細いカバー固定ボルトが大地の強引な誘惑に負けて曲がり、一緒にカバーを巻き添えにするのが根本原因だ。

とは云え、前回の修復が完璧でなかったのも間違いなし! (反省)
デブコン(アルミ粉含有エポキシ樹脂)で再度修正した後、カバーの合わせ面をオイルストーンで丹念に平面出しをする。
やはり! 引きずられたカバー君、よく見れば(性格)歪んでいたんだ!


カバーを保護する自作カーボン製カバーも追加修正する。
カーボン層を 2プライ(層の数)ほど増やして 7 ~ 9 プライへと厚みと強度を増し、固定ポイントも 3か所まで増やしたから、以前より安心だ。

さあ、これで やっとエンジンを再始動へ進める。
トラ君、以前の実働期間 3年、総走行距離 約 6,000 ㎞ とは云え、6年間以上の放置(プレイ)を受けていた身だ。

すねていないか心配だ。
恐る恐るスターターボタンを押すと ・ ・ ・


まるで、鬱憤(うっぷん)を晴らすかの様に、煙を勢いよく吐き出してくれた。 でも、安心だ。
シリンダー内に注入したオイルが燃えて出るオイル燃焼煙だ。

さあ、これでエンジンは一段落。
でも、まだ作業は多く残っている。

タイヤ交換は当然の事、前後ブレーキのマスターシリンダーやキャリパーピストン周りのゴム部品の交換、フロントフォークの分解整備など、経年劣化した部品の交換から主要箇所の分解整備は必須作業だ。

そう、リアサスペンションユニットを新規指定発注して交換もしなくては!
( いつになったら 公道を走れる? )

トラ再走計画 ・ 点火プラグ 後編

2016-09-08 21:18:38 | トラ再走計画
点火プラグの購入も済ませ、久しぶりにガレージへ戻る。
そこには 燃料タンクが外され、エアクリーナーケースも外され、
リレーユニットパネルがハーネス(配線)で吊り下げられ、
インテークポート(吸気口)には “猿ぐつわ” 代わりのガムテープ貼られたトラ君。

「 ごめん、ごめん、今日は少し楽になるからな 」

作業再開である。


【 オイル、少しは回ったかい? 】

点火プラグを外し、アルミパイプとビニールホースで作った “ 点滴セット ” をプラブポート(点火プラグ装着部)に差し込み、エンジンオイルと添加剤の混合オイルをシリンダー内へ注入する。

続いて、右側のクランクケースカバーを外し、火プラグは外したままの状態で、クランクシャフトを工具を使って直接回してやる。


最初はゆっくりと、数回転。
120° 回す度に重くなるのは 4サイクル 3気筒エンジンの証。
( カムシャフトがバルブを押し開いている ! )
徐々に少しずつ軽く滑らかに回るようになってきた。

では! と、カムシャフトやシリンダーヘッド周りにもオイルを回すべく、回転速度を少し高める。
エンジンのオイルポンプは容積式だから、低回転でもオイルラインを通じてオイルをエンジン各部へと最低限は届けてくれるだろう。



【 要修理・クランクケースカバー 】

放置して再走作業に入るまで忘れていたが、トラ君には持病があった。
それは 右クランクケースカバー だ。

エンジンの性格はとても良いのに、右側へちょっと “ つまづいたり ” すると、直ぐに傷つきやすいのが玉に瑕(きず)なのが手に焼くところ。

つまづいてこそ上手くなれると信じるライダーのため、トラ君は 放置されている間、少しずつだけどオイルをポタリ&ポタリとコボしていたのだった。

保護用のカーボン製カバーを自作装着して対応しているが、持病は持病、簡単に治る生まれ(設計)ではない。
また、デブコン(アルミ粉配合、エポキシ系造形剤)で補修してやらなくては !



エンジン再始動は次の機会だ ♪


【 エアクリーナーフィルター洗う 】

純正で装着されていたフィルター(一般的な乾式)は最初の 100㎞ だけ。
直ぐに、社外品の 湿式。エアクリーナーフィルターへ交換していたから、この機会に洗ってあげよう。

この湿式の良い点は 汚れても洗って再使用できる事だ。
地球環境に優しい? かどうかは別として、いつでも初期性能近くに戻せる点が嬉しい。

洗った後は、専用のオイルを塗布して終了だ。