ニュージーランド生まれの Britten 氏が設計して、世界各地でのレースで圧倒的な成績を収め続けた Britten V1000、その独創性に溢れる独特な車体構造がわかる貴重なショットです。
独自開発の V2 エンジンをメインフレームにして、カーボン製のスイングアームとサブフレームを装着し、フロントサスペンションもカーボン製の ダブルウィッシュボーン的機構を備えている。そして 前後のアクスルシャフトは他に例を見ない程に大口径で、容易に締結剛性とセッティングの自由度を高めている事が判ります。
1995年、設計者であり製作者の Britten 氏が 45歳の若さで亡くならなければ、今、どんな車両を製作していたのか分からないほど。 そう、この車両は 1994年型、27年前の設計。
世界的には “田舎” の国で、国際的なレースは開催されず、オートバイメーカーも無い国なのに、彼の様な人が生まれて、彼を認めて支援した人々が住む国。そんな、信念とユニークさを認める人々と自然の中で暮らしたいと願っている。
映像は、イギリスの公道レース・マン島TT でのデモンストレーションランに招待された時のもので、前年・1994年に ライダー2名体制で参戦して、残念ながら 1名がハイサイド事故で亡くなった事がテロップ案内されています。
『 人間は、旋回(ターン)を求める生き物 』
人間は、旋回(ターン)が好きな生き物だと思う。
例えば、スキーがそうだ。 斜面を真っ直ぐに滑って下るよりも、絶対、旋回を好きな所で出来るから、多くの愛好者がいるのだ。
それは、スノーボードでも同じだし、サーフィンでも、スケートボードでも、旋回(ターン)ができるから楽しいのだ。
でも、滑った事が無いから分からない! という人は、「旋回、好き?」と言われても想像できないだろう。
では、真っ直ぐにしか進まないジェットコースターや、回転せずに真っ直ぐに進むだけのメリーゴーランド(回転木馬)やコーヒーカップを想像してみて欲しい。そう、ただ座っているだけの乗り物なのに、旋回や回転をするから、誰でも自然に楽しくなるのがよく分かる。
だから、人間は旋回(ターン)をするのが楽しい生き物なんだ。
< つづく >