蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

落穽下石

2025-03-01 | 国際
強盗に入られ、重傷を負った被害者に、助けて欲しけりゃ家の権利書を出せ⎯ ⎯ここ数日来、トランプがゼレンスキーに要求してきたのは、そういうことではないのか。足元を見る、なんて生やさしいものではない。すでに瀕死の相手を、ここを先途と攻めまくる。

ゼレンスキーがどれほど短気な愚か者だったとしても、アメリカの助けがなければウクライナは立ちいかないことぐらいは骨の髄まで分かっているはずだ。それでもなお、彼はトランプの要求を拒否せざるをえなかった。こうした前提が、会談決裂の事態を招いたのだろう。

トランプはおそらく、非常識なぐらい自国に有利な条件で、日米地位協定よりももっとひどい不平等条件で、レアアースをよこせと迫った。そして、安全保障の見返りは与えなかった。

数日前の記者会見で、トランプはウクライナの安全保障に口を濁している。アメリカの存在自体が安全保障になる、などと意味不明のごまかしを言っていた。プーチンの機嫌を損ねたくないのだろう。

ロシアはすでにブダペスト覚書に違反してウクライナに侵攻している。ゼレンスキーが、プーチンは信用できない、あなた方はどんな外交をしているのかと訴えるのは当然であろう。それに対してヴァンスは、お前の言うことはアメリカに対して非常に無礼だ、などと非難したそうだね。

殿の御馬前とばかりに、トランプの前でゴマをする様子が目に見えるようだ。吐き気がする。

これが、日本もすり寄る世界最強の大国のリーダーたちなのだ。あー見苦しい、と高みの見物で笑ってられないのが辛い。いや、恐ろしい。
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