(2014.7.28 ヤマユリと天鏡閣:猪苗代町大字翁沢)
7月28日、天鏡台に行こうと“ワイフ君”がいうのです。
ここは天鏡台への道です。天鏡台へは二度目なのですが、道ばたの白樺がこんなに美しかったことを少しも覚えていなくて、思わず車を止めました。
陽が射したり翳ったり、磐梯山も見えたり隠れたりの生憎な天気なんです。
“ワイフ君”は天鏡台から見えた猪苗代湖が忘れられないようで、きょうもそれを楽しみに来たようですが、残念なことにいまひとつハッキリしないのです。
昭和45年に天皇・皇后両陛下をお迎えして「第21回全国植樹祭」がここで開催された折り、赤松の苗5万本が植樹され「天鏡台」と名付けられたそうです。いまは森林公園となって“昭和の森”といいます。
おそらくこの赤松林がそのとき植樹されたものなのでしょう。
松林の中にはこんなキノコが生えていました。傘の模様から“ガンタケ”と呼ばれる毒キノコかもしれません。
晴れていると、ここから猪苗代湖が一望出来るのです。
大きな日時計のある、ここは昭和の森の休憩所。ここに着くやいなやにわか雨が降ってきて、だんだん強くなってきてしまいました。雨に打たれながら走って車に乗り込むと、途端に雨が止みました。いたずらな雨に追われて、昭和の森(天鏡台)を後にしました。
次に訪れた天鏡閣への上り坂からは、長浜の遊覧船発着所が見えました。“ワイフ君”は天鏡台と天鏡閣をごっちゃにしていたようで、天鏡台にも天鏡閣にも一度行っているはずなのですが、天鏡閣は天鏡台にあるものと思っていたようです。
駐車場から天鏡閣へ向かうと、立派な煉瓦造りの門が現れました。一度来ているのですが、わたしも全く覚えていないのです。
そうそう、これが天鏡閣。
庭園に立っている立派な銅像は、ここに御別邸(天鏡閣)を建てられた“有栖川宮威仁(ありすがわのみやたけひと)親王殿下”その人です。
工事は明治41年春にはじまり、同年8月に竣工。「天鏡閣」の名前は、翌年9月ここに行啓された“皇太子嘉仁(よしひと)親王殿下(大正天皇)”が、李白の句『明湖落天鏡』から“天鏡閣”と命名されたとパンフレットにあります。
今回は天鏡閣の内部も見学してみました。写真撮影はご自由にとのことでしたから、今回はみなさんにもご紹介いたしましょう。ここは食堂です。
館内食堂では、期間限定(4月~11月)で紅茶とスイーツをお楽しみいただけます。
調度品と、鏡を配したマントルピースは見所のひとつになっています。
客間の豪華なシャンデリアも見所です。
ここは「撞球室」なんちゃって・・・、平たく言えばビリヤードの部屋です。
面白かったのはこれです。わたしみたいに、「おーい母ちゃん」なんて大声を張り上げたりしないで、部屋からの呼び出しはこの装置で静かにおこなわれていたんですね。
・・・
ドレッサーの置かれた部屋。
さあ、次は・・・
大理石の洗面台。
御座所。
大理石の胸像。立派なお髭をたくわえていらっしゃったんですね。
さあ、次は・・・
客間。鏡に写っているのは、お客様じゃなくて“わたし”。ハハハ
さあ、次はと・・・
ここは椅子に腰掛けて撮影してもいいと書いてありました。
館内には、このようなマントルピースが26個もあるのだそうです。
ですから、赤い煙突が何本も空に向かって、このように設置されているのです。
ひととおり見てみましたが、ごろんと寝転んでテレビを見るような部屋がなかったのは少々残念でした。いや、おそらくそのような部屋は“立入禁止”の向こうに配置されていたのかもしれません。
帰ってから、パンフレットを見ていて分かったのですが、この場所には“福島県迎賓館(旧高松宮翁島別邸)”もあったのですね。これは勉強不足でした。次の機会には、ぜひそちらも見学しなければいけませんね。
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