休日は風を切って

休日は自転車に乗って風を切って、そんな生活をずっと続けていけたらと思っています・・・

初めてロードバイクに乗って分かった二三の事柄・・・

2008年05月09日 | 自転車

はじめてのロードバイク“RFX8”を手にして、はやくも一ヶ月が過ぎようとしています。

「このバイクの何処が気に入ったの?」と聞かれそうなんですが、別に試乗した訳でもありませんし、実際に乗っている人からの薦めがあった訳でもありません。前にも述べましたが、まだまだ聞いたこともないメーカーが五万と存在している中から、なんとか気に入ったモノを探し出そうとしていました。この時点では見てくれが重要な基準だったのです。そんなときにネットで自転車メーカーを検索していて、一番最初に出てきたのがブリヂストンだったのです。そしてスポーツバイク部門が“ANCHOR(アンカー)”というブランド名で世に出ているという事実でした。思えばこのアンカーというのは初めて聞いたのではありませんでした。当ブログとリンクしていただいている“ざっきーさん”の乗っているバイクがそう言う名前のバイクだったはずなんです。

ネットでカタログを見て最初に思ったのは、本場ヨーロッパのメーカーと比べれば、やはり国内のメーカーらしくフレームのデザインやロゴが少々やぼったいなあということでした。それでも見ていくうちに気になりだしたのは、この“RFX8”はフルカーボンであるということ。この時点でわたしは軽いのは絶対いいと信じていたのです。ただ完成車で8.2kgという値は決して軽いほうではないはずなのですが、それでもはっきりと完成重量などを明確に載せていたことは、ネットのカタログでも数値をちゃんと載せているメーカーが意外と少ないような気がした中にあって、こうして全てをきちんと表示してある(晒け出している)ことにまずメーカーとしての誠意と自信を感じました。それに開発の基礎となっているベースが日本人によるというのにも、西洋絶対のこの世界において、わたしの中で眠っていた日本人としての“判官贔屓”の感情に少なからず影響を及ぼしたところがあったのかもしれません。



そしてさらにそのカタログの中で、フレームサイズはいうに及ばず、ハンドル幅、ステム長など細かいサイズの指定が出来るというのも、なるほどもっともな事だと思わせました。しかし、あとになってこの細かいチョイスが、ロードにはじめて乗るわたしをかえって迷わせる結果になったのですが・・・。そしてわたしを引きつけた決定打が『軽量フルカーボンバイクはレースに限らず、ロングライドでも性能を発揮する』ねえ、なんかいいじゃないですか。これから遠乗りしようという何も知らないわたしは、こういうキャッチコピーに滅法弱かったのです、ハハハ・・・。軽量フルカーボンバイクなんてほとんどのメーカーがそうですよね。それに一番最初に乗ったドロップハンドルのサイクリング車(これもブルヂストンだった)がパールホワイトでしたので、これはもう絶対に白にしようなんて本気で買おうと思ったんです。それに“山羊さん”や“oyajiライダーさん”、“山ちゃんさん”や“ピナ男さん”はじめ“ENDLESS”の面々”“toshiさん”や“カツさん”や“カー君”も、そして“mattoshiさん”や“シルバーマンさん”もみんなロードバイクなんです。

さていよいよここからインプレなるものを書いてみようとしたのですが、書こうとした途端につまづいてしまいました。みちのく自転車道やいつものナイトランコースや諏訪峠も“RFX8”で走ることは走ったのですが、皆さん方のようにわかりやすく比べる対象が無いのです。今までもロードに乗っていて、“RFX8”に乗り換えと言うので有れば、皆さんが期待するような気の利いたインプレになると思うのですが、わたしが今まで乗っていた“PROGRESSIVE FRD-900”はフルサスのMTBまがいのフラットバーロードでしたので、もうこれは全くの別世界なのです。ですからインプレに期待する方はここで読むのを止めていただいて、ネットで検索していただければ意にかなうものを見つけられる可能性が高いと思います。

という訳でここからはわたしの好きなように勝手に書いてみようと思います。
はじめに『フルカーボンは路面からの衝撃を吸収する・・・。』とよく言われますが、それに関してさえ実感としては全く無いのです。もっとも700-23Cという石のようなタイヤですから、車でいえば普通の乗用車と超扁平タイヤのスポーツカーぐらいの差があると思います。フルサスの自転車から乗り換えのわたしには、そう思えて当然のことなんだと思います。みちのく自転車道や国道49号線の荒れた路面を走っているときも、“PROGRESSIVE FRD-900”のほうが絶対いいと思いました。国道49号線を猪苗代から下ってくるときには、その荒れた路面からの衝撃を受けるたびに、フロントフォークが破損するんじゃないかと本気で思ったくらいでした。そう思いながらも“PROGRESSIVE FRD-900”の走りが染みついているわたしは、スピードを落とすでもなく普通に走ってきてしまいましたが、カーボンって本当のところどれぐらいの衝撃に耐え得るんでしょうね。そしてロードで走っておいでの皆さんは、荒れた路面を走行するときにどのようにな注意をなさっておられるのでしょうか?



それから先日の諏訪峠越えのときなのですが、前後のギアは一番インナーでおまけにダンシングまでして登り切ったのですが、思えばフロントが3枚の“PROGRESSIVE FRD-900”のときだってオールインナーだったような気がしますので、フロント2枚で登り切れたのは、やはり絶対的な車体の軽さにあるのだと思います。そして峠下りのスラロームも“PROGRESSIVE FRD-900”のディスクブレーキとは異なるキャリバーブレーキなのですが、少しの不安も問題もなく安心して気持ちよく走ってこれました。そして一番心配したのはロードバイクに乗るその姿勢なのですが、はたで見ていてはとてもくたびれそうに思っていましたが、それが全くありませんでした。それに、なんといっても踏み込んだ分が即スピードに変わる感じで、とても楽にスピードが出せるんです。平坦な所だったら35kmとか40kmとかで普通に巡航出来てしまいます。これは本当に感動モノです。『軽量フルカーボンバイクはレースに限らず、ロングライドでも性能を発揮する』っていうのはこの点において本当のようですね。“走る楽しみが倍増した”といいましょうか、これが“RFX8”にして一番大きかったことかもしれません。そして、ここにそのお金のほとんどをつぎ込んだと思えば、とてもいい買い物だったと思っています。“estema22さん”そして“hideさん”、“あんぜんぐつさん”、次は“山羊さん”がさかんに勧めてくれたように、ドロップハンドルのロードバイクを次期の選考対象に入れておかれてはいかがでしょうか。

そしてただ一つ、最後までわたしを拒もうとしていた“SELLE ITALIA”のサドル。サドルが勝つか、わたしの尻が勝つかのバトルを続けていましたが、この度ようやく“SELLE ITALIA”のサドルも、どちらがご主人様か思い知ったようです。一時はサドルを替えようかと思っていたのですが、サイクリング後半戦のお尻の痛みからようやく開放されました。でも尿道と前立腺を大事になさろうと言う方には、やはり中央に溝や穴のあるサドルの使用をお薦めいたします。そうそう、それから言い忘れましたがこのアンカーのカタログで言っている“白”って白じゃなく“パールホワイト”なんです。これは綺麗です。そして一番いいのは、砂利道や階段や土手を越えるときに、“片手でとっても軽く”持ち上げられること。これはなににも勝るカーボンの威力です。ただこの軽さ故に、気を付けなければならないものが“風”です。立てかけておく場所や態勢を考えないと、すこしの風でいとも簡単に倒れてしまうのです。ロードにスタンドを付けない理由がこれで分かりました。動いてあぶなかったことが何度か、そして実際に倒れたことが一度ありました。転んだ我が子をいたわるように“ケガはなかったか”と心配しましたが、転んだ場所と転び方が良かったのか事なきを得ました。これにはホントに注意が必要なのですね。



この“RFX8”を購入するまでわたしは全く知らなかったのですが、自転車雑誌などではアンカーがなかなかの人気なんだとか。それはこういう専門雑誌というのは、スポンサーからの広告料も大きな収入源になっているわけですから、悪いことは極力書かないっていうことです。オーディオ雑誌にしたってなんだって、そこに出てくる評論家と言われる人達だって決して悪いことは言わないっていうこと、それも形容詞を沢山使って読者を煙に巻いてしまうというのがオチです。しかしながら現在までにこの“ANCHOR RFX8”の悪いところ、気に入らないところが見あたらないというのも事実です。きっと次のロードバイクを手に入れたときには、この“RFX8”と比較することができますから、ずっと気が利いたインプレが出来ると思います。期待しながら最後までお読みいただいた方々には誠に申し訳なく、深くお詫びもうし上げます。今後も気が付いたことなどをその都度書いていこうと思っておりますので、悪しからず・・・。



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12 コメント

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十分参考になるインプレです (oyajiライダー)
2008-05-09 06:42:55
フルサスのPROGRESSIVE FRDとの比較だって、立派なインプレですよ。これからフラットバーから乗り換える方にもその違いが十分伝わるのではないでしょうか。

それにしても、あまりに劇的な変化だったのですね。私はまだフルカーボンのバイクは所有したことが無いですが、軽さや快適さが伝わって来ました。

路面の凹凸はカーボンと言えどもダイレクトに伝わってきますね。カーボンの衝撃吸収は、綺麗に舗装されたフラットな路面の微妙な凹凸でないと実感できないかもしれませんね。

私の走るコースも道が悪いところが多いのですが、なるべく上半身の荷重を腕(ハンドル)に乗せないようにしています。極力ハンドルを上から押さえつけないようにする感じです。ただ軽く乗せているだけです。
この状態で前傾姿勢をとるとお腹や背中が苦しくなるのですが、お尻の位置(サドルの高さや前後位置)を微妙にずらすとさほど苦しくないポイントがあります。
この場所を見つけたときに、お尻の痛みからも解放されました。
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“oyajiライダーさん” (koji)
2008-05-09 07:11:05
実際には、まだ“乗りこなせていない”というのが本当のところだと思います。ナイトランでPROGRESSIVE の方に乗ったりすると、「おお意外といい走りをするよなー」なんて思ったりしますが、乗っている姿勢はロードのほうが絶対キツイはずなのですが、ロードのほうがしっくりくるし、自転車との一体感が断然あります。新しい舗装路を走っているときの風を切って滑るような感じは、もうまったくロードの独壇場だと思わせるところがあります。
サドルの位置決めは微妙ですよね。“oyajiライダーさん”のアドバイスを参考にさらに乗りやすく調整していってみようと思います。さらに長距離や峠を走ってみるとその改善点が見えてくるかもしれませんよね。それぞれの自転車には、それぞれの楽しみがありますが、未知の世界だったロードの爽快感を知ることが出来て本当によかったと思っています。
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難しくも、快感な、、、 (mattoshi)
2008-05-09 07:46:55
kojiさん、力作! とても楽しみながら読ませていただきました。僕もローディスト 1年生。まだまだ分からないところだらけですし、背中の丸みも出せていないでしょうし、、、下ハン握ると、おなかが苦しいし、、、
平坦なところを走っている時はいいのですが、下りのコーナリング、(有る意味もっとも好きなシチュエーションであり、得意とするところなのです)がこわい!昔は(今も、スズメバチでは、、)下りで車やバイクに挑んで行ったものでしたが、ロードではとてもとても恐くて、、、
ぼくのスズメバチはアルミフレームとフロント、リアがカーボンのハイブリッドですのでフルカーボンのような軽さは味わえませんが、でもあの進み方、ロードならではの風を切る感覚、、、
 また、日常生活においての”無駄”と言えるばかりの贅沢さ。持ってる快感。
素晴らしいですよね~。kojiさんの写真のように自然の中にあってもかっこいいし、また街角のカフェの前なんかに止まっていても絵になります。
 
でも、バイクの発展と裏腹に道路の整備は全然進まない日本。ほんと国土交通大臣様、なんとかしてください!!自転車が増えれば、もっと温暖化抑制効果が上がるんですから!!!!!
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リアルなインプレッションに感激です (山羊)
2008-05-09 09:40:04
"koji"さん、とてもリアルな(正直な)感想で一生懸命表現して下さった感じが良く伝わってきました。
カーボンでも堅く感じるんですね。"koji"さんのレポで改めてクロモリの柔らかさを感じました。クロモリは思い切って踏み込むとボデーがグニャッてへし曲がって仕舞うのではと思う様な時があります。実際の強度は問題無いのですが「たわみ」を感じます。その分衝撃は少ない様です。クロモリが廃れない理由がその辺りかも知れません。
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“mattoshiさん” (koji)
2008-05-09 19:33:29
最初の“拝啓、国土交通大臣様”ご覧になりましたか、ハハハ。あんまりふざけているようで“ボツ”にしましたが、ロードで走ると気持ちよく走れる道路(自転車道も含めて)が意外に少ないのにも気が付きました。
“mattoshiさん”のおっしゃるように、例えば時計だったら本来は『有る程度正確で時間がわかればいい』のでしょうが、好みのデザインや機能をプラスしていくとそれなりのお値段になってしまうのと同じで、自分を満足させるという大事な部もあるのですね。
“わたしにとって自転車はダイエットの手段だ”という基本姿勢はいささかも変わりはないのですが、それに“気持ちよくダイエットする楽しさ”が加わったということが一番大きなことのような気がしています。
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“山羊さん” (koji)
2008-05-09 19:48:38
一番実感出来るのは、何と言ってもその圧倒的な“軽さ”です。そしてカーボンの持つ『衝撃吸収力』などという微妙な感じは、実際にロードに乗られている方が乗り比べてみなければ実感出来るものではないと思います。“oyajiライダーさん”のおっしゃるように“綺麗に舗装されたフラットな路面の微妙な凹凸”を乗り比べてみなければ分からないのかもしれません。
今はまだ、その未体験だった爽快感にがむしゃらに走っているだけですが、すこしづつその本性と性格が掴めて来るものと思います。“山羊さん”のおっしゃるように、クロモリにはクロモリの他に追従できない良さがあり、根強い人気があるのだと思います。
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インプレお疲れ様です (あんぜんぐつ)
2008-05-09 20:21:49
アンカ-、良いですよねぇ。
「自転車といえば外車」というような風潮がある中、
国産自転車が頑張っているのは誇らしいですね。
2ndバイクはロ-ドを目指したいです。
ブランドはやっぱりアンカ-、クロモリなんて渋くて良いですねぇ。
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“あんぜんぐつさん” (koji)
2008-05-09 21:05:07
じつはここだけの話なのですが、わたしはずっと『ロードバイクで走るなんてとんでもない!街中はレース場じゃあるまいし、それもあんなに細いタイヤで・・・。』溝にはまって転倒した痛い話や、SPDを取り付けて立ちゴケした話などを聞くたびにそう思っていました。でもこうして実際にロードバイクに乗ってみると、その魅力にすっかりとりつかれてしまいました。そりゃ、痛い思いをしないで乗れるに越したことはないですけれどね。
ところで“あんぜんぐつさん”愛車がなおって良かったですね。みちのく自転車道あたりでお会いできたら嬉しいですね。
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アンカーも良いな (ピナ男)
2008-05-10 06:56:19
私の場合、次期主力戦闘機(FX)はアンカーも候補に入れたいと思います。ってまだだいぶ先の話ですが。
日本人ですもの国産バイクにもっと関心もっても良いですよね。日本人特有の体の寸法は国産メーカーが一番良く知っているということでしょうか。昔なにかの本で同じ欧州人でもイタリア人は腕が長く脚が短い?なんてのを読んだ記憶があります。
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“ピナ男さん” (koji)
2008-05-10 07:45:25
人間は必要な部分のほとんどは上半身に備わっていますから、その部分はみなさんほとんど同じで、身長が大きくなればなるほど下半身が伸びる(脚が長くなる)なんてどっかで見たような気がします。ところが民族による肉食、菜食の食生活の違いから腸の長さが違い、菜食中心の日本人は胴が長いなんていうのを聞いたこともあります。現代の若者達はそのスタイルも大分変わってきていると思いますが、まだまだ人種による体型の違いはオリンピックなどを見ても歴然としています。
乗り物は全て基本的に自国民をベースに開発が進められるものだと考えれば、国産という選択肢も無視はできないのかなとは思いますが、その製作技術やノウハウということになれば、歴史と伝統のあるところの製品には、やはり侮れない確たるものが存在するようにも思います。“ピナ男さん”の愛車などもその最たるものだと思います。
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