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(2013.5.13 御霊櫃峠で遭遇したニホンカモシカ)
5月13日、坂道の頂上を過ぎると、夏出(なついで)の家々が見えてきました。本来見えるべき背景の山々は乳白色の朝霧の中。
堂尻池にかかる夏出橋で恒例の記念撮影。
朝霧に濡れたくなくて、しばらく様子を見て午前6時半に出かけてきたのです。ここにきてようやく少しづつ霧も薄くなってきたような気がします。
白い花をつけた木が見えたので引き返しました。そのときロードバイクに乗った方がご挨拶を下さってパスして行かれました。この白い花はアオダモ(マルバアオダアモ?)だと思います。アオダモは野球バットの材料として知られています。
中空には安積山の連なりが見えるはずなのですが、ご覧の通り霧の中。きょうは晴れの予報なんですけれどね。
さて、いよいよ本日の目的地、御霊櫃(ごれいびつ)峠への入口です。6月2日に迫ったグランフォンド飯豊の準備運動という訳です。いきなり本番では心臓マヒで死んでしまうかもしれませんからね。
上り始めるとすぐに汗ばんできて、長袖ジャージを脱いで半袖になろうと自転車を止めたときです。道路からすぐ下のところ、こちらをじっと見ている子がいました。あんたはニホンカモシカ!?
「何にもしないからな、写真を撮るだけだから。ほら、これがカメラ」
「・・・」
「オレ悪い人じゃないから、あんたを撮りたいだけなんだから。少しだけこっちを向いてほしいな」
「・・・」
カモシカは別段怖がる様子もなく、ゆっくり移動しながらわたしの注文通りこちらを向いてくれました。そして、道路まで出てきてくれてポーズをとってくれたのでした。
峠の頂上はまだ霧の中です。
新緑のトンネルをくぐりながら走ります。うーん、ちょと違います。走るというよりはナメクジのように這っているんです。
晴れたらきっと新緑とヤマザクラがきれいだったでしょうね。
ほら、見事でしょう。
これはイカリソウ。花の形が船の錨に似ているからだそうです。
おお、青空がのぞいてきました!
これはアケビの花。
クロモジの花。クロモジは楊枝の木。楊枝といってもツマヨウジではなくて、今では和菓子などについてくる黒っぽい木の皮を少し残して、いかにも木を削って楊枝にしましたっていうような、先っちょを上品に折って結んだ細い紙の袋になんて収まってくるアレです。
峠を上るにしたがって、緑の濃さが変わってきます。そろそろ半分を過ぎたでしょうか・・・。
時々車が追い越していきます。車が行ってしまうと、とても静かな御霊櫃峠です。ウグイスの声も聞こえます。きょうは平日ですから人出が少ないんでしょうね。
黄金に光り輝く木の正体は・・・
ヤナギでした。何ヤナギっていうんでしょうね。
これはヤブデマリ(藪手毬)かな?
頂上近し!ここにはいつも最後まで根雪が残るのです。
随分遊んで練習にはならなかったけれど、うれしくて楽しくてしかたありませんでした。
山頂には途中でわたしを追い越していった車が2台。みなさん安積山登山にいったものと思います。天気が良くなったので“ワイフ君”を残雪のスカイラインに連れて行ってあげようと思いました。山頂を郡山方面に移動すると携帯のアンテナがかろうじて1~2本立ちました。
「オレ」
「いまどこにいるの?」
「御霊櫃峠の頂上」
「へえ~っ!」
「これから戻るからスカイラインに行く?」
「きょうは1時半に〇〇さんが来ることになってるの」
「了解!」
晴れて自由の身となり、御霊櫃峠を猪苗代湖方面へ抜けることにしました。
ここから見ても、とても静かな猪苗代湖です。
おお、どの樹を見ても一筋縄ではいかない木のようで、絵になりそうだね。
その中の一本です。随分ひねくれて(苦労して)大きくなったんだね。
峠の下りには植樹された鮮やかなハナモモ。
そして、峠の森には、まるで森の主のような異様に大きな木がありました。
これが根元の様子です。太いというよりは、すごい数に枝分かれしているようです。
カメラに全体を収めるのはとても無理。
この木はカツラ(桂)のようでした。
峠の出口には、何かいわれのありそうな大松が一本。
ここも春の山肌が綺麗です。
猪苗代湖が見えてきました。
そして、残雪の磐梯山も見えてきました。
とても静かな湖面です。
湖面に磐梯山が映り込んでいます。
湖畔の道路はとても気持ちがいいです。こんなとき自転車は本当に最高だと思うんです。
帰りは115号線から母成峠を超えて帰ることにしました。道端のタンポポがとてもきれいだったので磐梯山を入れて一枚。
様々な表情の磐梯山を眺めながら走ります。
磐梯山はどんどん近づいてきて圧倒的な迫力で迫ってきます。
綺麗な春の山肌が見えると、その度止まって見とれてしまいます。
磐梯山の形はどんどん変化していきます。
残雪をアップで撮っていると・・・あれっ、カメラの電池マークがチカチカしはじめ、とうとうこれが最後の写真になってしまったのでした。
その後、少しだけ寄り道をして、“ワイフ君”へのおみやげに“どらやの生どら”を10個買いました。きょうは平日でしたし、まだ午前11時半でしたから、店先には出来立てのどら焼きが沢山並んでいました。
115号線を中ノ沢温泉方面へと走っています。見返りの磐梯山が見えました。試しにカメラのスイッチを入れると休んでいる間に蘇った電圧でかろうじて一枚撮れました。
その後、中ノ沢温泉から母成峠へ向かう途中、温泉街の日かげで、背負っていた箱から生どらを一つ出して食べました。よーし、栄養も取ったし、頂上までノンストップだ!
還暦ライダーを乗せた自転車は予想外の強い日差しを浴びながら、温泉街から峠への急坂をノロノロとナメクジのように這って行くのでした・・・。
日本特別天然記念物の“ニホンカモシカ”と友達になれたような気がした、本日の走行距離106.80 走行時間4:56 平均速度21.6 最高速度58.4
今日はkojiさんでカモシカと遭遇した人が3人目です。
一人目は同僚の女の子。GF飯豊の中津川エイドステーション近くの実家で玄関前を走り去ったり戻ってきたりしたそうです。
二人目がカミさん。勤務先を走り抜けていったそうです。その勤務先はウチの近所です。
御霊櫃峠を昇れるようになるのは、今年のいつ頃かなぁ。
きれいな磐梯山もありがとうございます!
御霊櫃峠は登り口付近で1か所路肩の決壊がありますが、そこから頂上までの道路は補修工事が完了して通行止めは解除さていました。
残雪の磐梯山と猪苗代湖が最高でした。
いや~今回も素晴らしい景色を堪能させて頂きました。
おまけに、カモシカまで現れるとは・・・ 笑
こちらのコヨーテより高級感がありますね。 ww
気候もよさそうで、とても羨ましいです。
こちらは急に気温が上がって、今日は35度くらいあります。
夕方、山にトレーニングに行こうと思っていますが、こう暑いと、近場でお茶を濁そうか悩んでいる所です。笑
写真が凄いですね。
圧倒されました。
日本カモシカって夜でも道路を横切るので怖いです。
以前ブルベのアタック三保に行った際、富士山の脇のコースで夜中に突然10m前を横切ってきたのにはビックリしました。
私の身に何も起きなくて良かったのを憶えています。
これからは自転車の走りやすいシーズンですね。
自然を満喫して楽しまれてくださいね。
道路を走っているとタヌキやキツネ、野ウサギなんかも交通事故に遭っていたりしますから、車ならいざしらず、自転車だったらそれこそこちらが大けがをするはめになってしまうでしょうね。
最高の自転車シーズン、十分気をつけて楽しむことにいたしましょう。
昨日は白川ダム周辺を走りましたが素晴らしい景観でした。
GF飯豊楽しみですね。
そうそう。カモシカは処分場手前で遭遇した経験があります。
クラブ員では御霊櫃で熊に遭遇した方も。(怖)
自転車で出会うのがカモシカならまだいいですが、クマはご勘弁願いたいと思います。
もっと減量しないと、坂道で自分の体重を押し上げるのが大変で、クマなどに追いかけられたらひとたまりもありません。これはそのまま生死にかかわる問題です。
飯豊の景観と新緑の峠がいまからとても楽しみです。なーんてね、本当は完走できるのかとても心配なんですよ。今回もナメクジ走りでがんばろうと思います。
久しぶりでコメントさせていただきます。
御霊櫃峠がこんなにきれいだなんて!!
すごい。
kojiさんというフィルターを通すと
どうしてこんなにきれいに見えるのでしょうか。
感動です。
春の柔らかな緑につつまれた山肌は、秋の紅葉にも決して劣らないと思うんです。こうして自然の中に身を置くと、自然から大きなパワーを戴いているような気がして、しばし俗世間のしがらみから解放され、とても爽快な気分でしたよ。