(2011.11.12 さくら湖の春田大橋)
11月12日、昨日から降っていた雨は止んだけれど、もう少し気温が上がって道路が乾くのを待つことにしました。
ところが、あれやこれやと野暮用を済ませている間に、時間はどんどん過ぎていってしまいました。12時45分、高倉山の前を通過しながら向かうは三春町。
阿武隈橋の上から、きょうの空をパチリ。
日陰はごらんのように昨日の雨が乾ききらずに濡れています。
天然記念物ペグマタイトの案内板があったので行ってみることにしました。きょうの待ち合わせは午後4時ですからまだまだ時間には余裕があるのです。
案内板に従ってここまで来てみれば、ここには以前に何度か来たことがあるところでした。『鹿島神社のペグマタイト岩脈』は昭和41年に天然記念物に指定されたとのことです。今回どうしてペグマタイトに反応したかといえば“玉井人ひろたさん”のブログで放射線を出す鉱石として取り上げられていたからです。
社務所のそばでは珍しい秋に咲く桜が満開でした。
『鹿島大神宮』と書かれた本殿のほかに神楽殿もありましたが、これはもうわたしの記憶には残っていませんでした。
本殿の裏側にそれはありました。ペグマタイトの白い岩肌が剥き出しになってそびえています。
ペグマタイト(巨晶花崗岩)とはこのようなガラス質の鉱石です。『・・構成鉱物は石英・長石・雲母等を主とするが、その上部又は縁辺部は長石・雲母等の他に電気石・紅柱石・ザクロ石・キンセイ石・モナズ石・サマルスキー石・ヘルグリン石等ウラニウム・トリウム・イットリウム等の稀元素を含む鉱物を含有するのが特徴である・・・福島大学教授 理学博士 三本杉己代治』と案内板に解説されておりました。するところ、今わたしは付近より少しばかり放射線の高いところにいる訳か・・・。
午後1時45分、三春の街に入り『磐州通り』を進みます。
ヤマサンの蔵がある広場はモミジの紅葉が綺麗でした。
道をはさんだ神社の境内ではイチョウが見事に黄葉していました。
目抜き通りを進んでいくと、なにやら立派な山門が見えてきました。『明徳堂』の扁額がかかったこの山門は三春小学校のものでした。“明徳堂”とは三春藩の藩校で、その山門をここに移築したとのことです。
三春にはいたるところに立派な桜があります。ここも曰くのありそうな桜で『常楽院桜』と刻まれた石標がありました。
『化粧清水』に『化粧坂』、ここは以前に通過したとき、この名のいわれは宿題ということにしていたところです。石の案内板には『岩城街道から城下に入る処に井戸があり、人々が化粧を直した事から化粧坂(けわいざか)と呼ばれました。』と書かれていました。“けしょう”ではなくて“けわい”というのですね。これで4年越しの宿題がひとつ解決しました。
これが今の“滝桜”です。
午後2時33分、三春ダムのさくら湖を見ながら走っています。
さくら湖を横断する道にかけられた吊り橋“春田大橋”。
なるほど三春の“春”の文字をモチーフにした吊り橋なのですね。
“ケンヂさん”との待ち合わせは午後4時。まだ少し時間があるのでダムの展望台へ来てみました。
ダムを眺めながら栃木から来たと言うお二人さんとお話ししました。栃木の烏山にお住まいとのことでしたが、奥さまのご実家がこの付近とのことでした。烏山近辺はブルベで走ったことがあったような気がしますし、その付近の馬頭のことなどもいろいろお聞きしました。最後には自転車の運転マナーについてのお話しになったり、貴重なご意見をいろいろ頂戴いたしました。
さて、そろそろ“ケンヂさん”とのお約束の時間です。待ち合わせはダムから遠くない“碧い月”。ところが地図は見て出発してきたのですが、実際の場所に来てみるとこれが意外に分からなくなってしまうものなのですね。地図にはたしかに桜中学とJAがありましたのでその間の道を走ったのですが、震災の被害がそのまま残されていました。
自転車は路肩を通行でき、難なく“碧い月”に到着できましたが、車が通行できる道路はもう一本北側にちゃんとありました。
ここでスペシャルドリンク(小豆ときなこのミルクラテ)を飲みながら“ケンヂさん”とブツの受け渡し。最後にスペシャル・ココアを飲んで、すっかり日の暮れた中、ライトを点けて帰途につきました。
午後5時44分、碧い月ならぬオレンジ色の月を眺めながら家路を急いでいます。今夜は還暦同窓会の打ち合わせがあるのです。
“ケンヂさん”と合うために走った本日の走行距離52.56 走行時間2:21 平均速度22.3 最高速度48.3
★当初の文中にありました“蒼い月”は、正しくは“碧い月”でしたので訂正させていただきました。“碧い月”オーナー様および、お読みいただきました皆さまには謹んでお詫び申し上げます。(koji)
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自然にそんなことができるようになると,行動範囲広がりますね。
私は,どうも40キロを越すと気持ちが構えてしまってだめです。
同級会の楽しい打ち合わせには,間に合ったのでしょうか→間に合ったのでしょうね。
「蒼い月」で合流する前に三春路を堪能され,それはそれで羨ましいです。
kojiさんが撮ると,同じ道を走り写真を撮ってもきれいなんだよな~。
いい写真ばかりで,また三春路を走りたくなりました。
来シーズン,ご一緒してください。そのときはestema22さんもご一緒できるといいな。
お土産まで頂戴してしまって恐縮でした。すっかり暗くなってしまいましたがそこは地元ですから難なく思っていた時間までに帰ることが出来ました。還暦同窓会の打ち合わせにもちょうど間に合うことができました。
次の機会にはまたぜひご一緒しましょう。
ペグマタイトの岩脈があるのは知っていましたが
ついぞ行きませんでした。
こうなっていたんですね。
微量ながら放射線を出してるとは。
今度自転車で訪ねたいですね。
ぜひ今度「みちのく自転車道:乙字ケ滝」を絡ませながらとか、ぜひご一緒しましょうね。
それはともかく、私は別のところに注目していました。
「山に三文字」の家紋か屋号紋なのか?それに興味が行きました。
「三文字」が入る家紋といえば「河野家」、三春の河野と言ったら、明治には自由民権運動を行ったあの「河野広中」、となればその縁者の蔵なのだろうか?
なんてね
三春の“ヤマサン”からそこへたどり着くとは、“玉井人ひろたさん”の深い洞察力と見識の広さがうかがえて流石です。ヤマサンはいくつかの蔵を持ちその広い敷地でガソリンスタンドを経営しております。するところ三春の名士だと思われますから、“玉井人ひろたさん”のご推察通りなのかもしれませんね。
お気に召していただけて、光栄でございます。
また、お立ち寄りくださいませ。
で、訂正です。
「蒼い月」ではなく「碧い月」でございます。
「蒼」は、草の色。「碧」は、石の色です。
月は、石なので「碧」でございます。
で、補足です。
その昔、化粧坂の途中に遊郭がございました。
あの坂は、そこのおねーさまたちが、化粧を直したのでございます。そこで遊ぶ方々が、身だしなみを整えたりもしたのです。
そもそも、旅人は化粧などしませんもの。しかし、案内には、遊女・・・とは書けませんから。
ちなみに、遊郭の建物は、朽ちながらも残っております。その空間だけ、時間が止まってますよ。
お店の名前を詳しく解説していただきありがとうございます。間違えて記載してしまいましたこと、本当にすみませんでした。
化粧坂のいわれも、“碧い月”様の解説に納得いたしました。物事には本音と建前の二面性があるということを、石に刻まれたまことしやかな文字に、うぶなわたしはすっかり騙されてしまいました。次の機会にはそこに注意を払って見学したいと思います。そのときはまた寄らせていただきたいと思います。ありがとうございました。