ユッコ姉の日記

日々思うことをタリラリラン♪っと・・・。

辛いだろうなあ~・・・ (/・_・\)

2011年08月09日 18時21分47秒 | お仕事・・・
私の仕事先は、痴呆を持つ高齢者の方が利用者さんです。
それでも、まだ寝たきりとかまではなってない、
ある程度体も動く、一応、まだ何とか会話も可能な方々が主です。

そんな中、現在、主に車椅子で行動される利用者さんがみえるのだけれど、
この方、車椅子を使っているとは言え、全く足が使えないワケではありません。
何かにつかまって立つ事と、ほんの数センチずつ足を動かす事が出来ます。
私達、介護に関わる人間の基本は、ご自分で出来る事は出来るだけやってもらう。
そうする事で、少しでも衰えの進行を防ぐ!という考え方です。
だからこの方も、自分で立てる所は、出来る限り自分で立ってもらいます。
なので、この方には、トイレに行く時と食事の時は、自分で車椅子から立ち上がって、
自分の力で、トイレや食堂の椅子に座ってもらいます。(モチロン、私達がスグ横について見守っています。)

ただ、先にも書きましたが、痴呆も入っている為、記憶の保存が難しい・・・
昨日のコトを覚えていない。なんてのは当たり前で、ホンの1時間前の事すら覚えていないコトも多く・・・
この方の記憶の中では、自分はまだ充分動けるのですー
だから毎回、車椅子から立ち上がって椅子に移動する時、
 「あれ、おかしいな? なんでこんなに足が動かんのや・・・」と、
思うように動かない自分の足が信じられない。こんなハズじゃあない!
と言うような事を口になさいます。
それを毎回スグ横で見ている私としては、その言葉を聞くたびに、辛くなります。

自分の体が思うようにならない辛さは、私にも分かります。
手術の後、自分の顔に起きたコトを ”初めて知った時のショック” と悲しさ・・・
そういう状態の自分を受け入れるのは辛いですが、
それでも毎日の生活の中で少しずつその事実を受け入れて、
前向きに生きて行くようになるのだと思っています。

でも、ホンの1時間前の記憶すら消えてしまうこの方の場合は、
数時間前に自分が立てなかった記憶が残らないから、毎回、あの ”初めてのショック”を受ける・・・
それも一日に何回も・・・
毎回その状況をスグ横で見ていると、なんだか悲しくなるのですー

あのショックを、あの辛さを、何回も何十回も受けるなんて、私からみれば地獄のようです。
モチロン記憶がないのだから、その方にとっては毎回初めての1回目なのだけれど、
精神的にこんな辛い事を何回もこの方に受けさせるのは、本当に正しいことなんだろうか?
どれだけ頑張って毎回立っていただいても、
この先、衰えが進んで全く立てなくなる事はあっても、良くなる事はありません。
ただ、全く立てなくなる日にちが、少し遅くなるだけ・・・
ならば、毎回こんな辛い想いをさせずに、
「年だから体が衰えて、もう自分では立てないのですよ。」と伝えて、
完全な車椅子の生活にしてあげた方が、この方の為になるのでは?
と、思ってしまいます。
でも、例えそうこの方に言ったとしても、この方の記憶の中では自分の足は動くのだから、
「そんなことはない、私はちゃんと立てるんだ!」と、お怒りになるのでしょう。
そして今度は、その怒りを毎回繰り返されるのだろうなあ~・・・

こんな事を思いながら、今日も車椅子から椅子への移動をお手伝いしていますー