ユッコ姉の日記

日々思うことをタリラリラン♪っと・・・。

筋肉痛です・・・って

2015年04月15日 23時43分20秒 | お仕事・・・
 小さな子供が椅子に座ってお菓子を食べている
 その姿を大人が静かに見守っている
 ふと、子供が立ち上がり、
 傍にいる大人の口元に、
 自分の食べていたお菓子を持ってくる
 「なに?私にもくれるの?」
 大人は少し驚きながら小さな子供に向かって微笑む・・・


上に書いたような情景、皆さんも一度くらいは見たことがあるのではないでしょうか?
でもこれが、小さな子なら ”微笑ましいー”で済むのですが、
もしオヤツを食べているのが、大きな大人だったら・・・?


さて、今のお仕事に就いて、はや2ヶ月が過ぎ、
最近は、小さな子供達だけでなく、中高生くらいの子供たちの支援にも入るようになりました。
当然、障がいの病名も症状も皆それぞれ違いますが、
全体として言えるのは、小学生と違い、中高生の支援は、体力いります・・・

先日の事。
お菓子を食べていた高校生の男の子。私は少し離れた所で見守っていたのだけれどー
突然彼が立ち上がり私の方に向かって歩いてきて、私の目の前に立ちました。
私 「なに?どうかし・・・」
た。と言う間もなく、
彼の手がイキナリ私の顔面を片手でわしづかんで、もう片方の手に持っていたお菓子を私の口に押し込んできた!
私 「モゴ・!ムグ・・・!」
私は彼の手を何とか押しのけようと彼の手を掴むんだけど、なんせ相手は高校生の男の子。
力じゃ全然かなわない。
それでも何とかその手を押しのけて、
私 「あ、ありがと、でも、それは○○クンのお菓子だから、○○クンが食べて・・・」
すると彼はスッと手を引いて、サッサと元の椅子に戻り、
何事もなかったかのようにお菓子を食べることを再開する・・・

フウ~ ちょっと顔を引っ掻かれたかな?
これ、まさに、私がこの記事の最初に書いた光景と同じハズ・・・です・・・。

彼に悪気はない。むしろ自分が食べているお菓子を私にくれようとしたところを見ると、
決して私を嫌っている訳でもない。ただ、その方法が上手く出来ない。
名探偵コナンの逆バージョンとでも言いましょうか、見た目は大人 頭脳は子供?いや幼児に近いのか?
障害から、彼は上手く言葉を話せない。そのうえ表情が全くない。
自分より30センチも背の高い大きな男の子が突然目の前に立って、
無表情のまま何も言わず、イキナリ顔をわしづかみにされるー
というのは、いくら私がオバサンとはいえ、正直、恐怖以外の何ものでも無い訳で・・・

最初は驚きましたよお~。
コイツ、いきなり何するんだ!って。
力加減なんて物も知らないから、力いっぱい顔を掴んできますから・・・
でも、何回かそんな事を繰り返すうちに、少しずつ分かって来て、
最近は、”ヤバイ!”と感じると、素早く私は自分の顔を庇い、
彼の手を摑まえて、ちょっとした組手状態になりながら、彼の手を避けられるようになってきました。

そんなある日、彼は砂場で遊んでいました。
彼は砂を型にはめると、とても上手に丸い塊を作っていた。
スゴイです!ホントーに丁寧に、綺麗な、まん丸の砂の塊。
砂で、あれほどの綺麗なまん丸は、なかなか作れないと思います。
私が感心して見ていると、彼と目が合った!
と思った瞬間には、
私の口には、その砂の塊が押し付けられていました・・・
私、彼の手を何とか払いのけて、「ゲホ、ゲホ、ゲホ、・・・」

ハア~、これも小さな子にはよくある光景ですよね?
え?そんなのナイ?
イヤイヤありますよ。
小さな子が砂場でお団子作って、近くにいる大人に「おまんじゅうドーゾ」と差し出す。
すると大人は「ありがとう。モグモグ(食べるマネ)、美味しいねえ~
なんていう光景です。
彼にとっては、おそらくそれと同じだと思います。
ある意味、彼はとても優しい。
でも、それを上手く表現する事が出来ない。
体は成長しているのに、知能がついて行っていない・・・

またある中学生の子は、多動症障害(ADHD)があり、ウチの施設に来ると、施設中走り回る。
あらゆる所の窓やドアを全て開け、部屋の中の物をみんな廊下に引っ張り出し、
壁に張ってある紙を片っ端から引っぺがす。
でも私たちは黙ってそれを見守ります。
私達が彼を止めるのは、彼の勢いがありすぎて、自分で開けた窓から身を乗り出そうとしたり、
勢い余ってベランダから飛び出そうとしたり、など命に危険がある場合のみ。
もう中学生の彼は力では押さえつける事が出来ないし、
ひとしきり施設中を走り回ると、やっと少し落ち着くんです。
それが毎回の事。
彼が帰った後は、毎回スタッフ総出で施設中を片づけます。

女の子だって決して大人しい子ばかりじゃありません。
先日は、テレビのコードを引きちぎられました。
アレって、けっこう丈夫に出来てる物なんですけどねえ~、物凄い力です。

そうかと思えば、ものすごお~く大人しい子もいます。
施設に来るなり本棚の前を占領して、
一人で何十冊も引っ張り出して、ただただずう~っと本を見ている子とか、
とにかく、ずう~っと絵を描いている子とか。

まあいろんな子がいますね。

ああ、今日の記事のタイトルの私の筋肉痛は、高校生の男の子と組手状態した結果です。
運動不足だわあ~


☆ ちょっと体力付けに、ジムにでも通おうかしら?

☆ 彼らには、暴れたい理由が彼らなりにある。
  ただ、それを上手く言葉で伝える事が出来ないから、体で表現するしかないんでしょうね。