ユッコ姉の日記

日々思うことをタリラリラン♪っと・・・。

納得いかない講演会・・・って

2015年10月01日 05時03分22秒 | 思う事・・・
先日、たまたま障がい者関係の講演会を聞く機会がありました。
まあ、私はお仕事の関係でお手伝いに行っただけだったんだけど、
オシメの関係やら介護の仕事上、私は今までこの手の講演やら研修会やらに結構参加している。
それでも今回は、
某大学教授がわざわざ来て、お話しをしてくださる。と言う事で、お手伝いしながら聞いていた。
大学教授といっても、福祉関係の専門家から大学に入られた人らしい。

話しの始めの方は、まあよく聞く話で、
いわゆる障害は個性だと。だから差別される謂れはないのだー と。
私の心の声
(はいはいキレイごとですね。実際、現実に差別もイジメもありますよ。┐(-。ー;)┌ヤレヤレ)

それから、ちょっと専門的なダウン症や自閉症の脳内の話しなんかもしていた。
私の心の声
 (うん、その程度の事なら知ってる。まあ今回の講演は初心者対象だから、基本的な話しなのは仕方ないかあ~。


どんどん話は進んでいく。教授が昔担当した障がい児の話などー
私の心の声
 (う~ん、基本ばかりだから知ってるような内容ばっかりだなあ~。ちょっと退屈かも・・・

私が下を向いて、周りの人に見えないように欠伸をした頃、教授がこんな話しをし始めた。

教 「私も大学の教授になってから気がついたが、大学の教授と言う人には変わった人が結構多いんですよ。
   ”あ、この人ちょっと・・・”と思う人が。
   正直、”この人、よくこんなんで教授の仕事をこなせてるなあ~”って思う人がね。
   まあ皆さん頭が良いから教授をやっていられるんだろうが、周りの人間はさぞかし大変だろうなあ~とね。
   沢山の学生に対応しきれない人もいますからねえ~。”きっとこの人の奥さんは相当苦労されてるんだろうなあ~”ってね。
教授の話しに、聞いている人達から笑い声が上がる。

私、思わず  ”(゜∇゜ ;)エッ!?”って顔をあげちゃいました。
教授の言いたい事は分かります。
つまり、例え障害を持っていても、何かしら1つでも優れた能力を持っていれば大学教授にでもなれるんだ。という事。
でもその話しの中に、笑いも含まれている。
長い講演時間の中、視聴者を飽きさせない為に笑いに繋がる話しを挟むのは別に悪くない。
でもアナタの話し、問題のある教授たちに対して、バカにした、あるいは笑い者にした部分ありますよね?
だから聞いてる人達も笑ったんですし。
それって、立派な ”差別”なんじゃないですか?
一番最初に、自分で差別はこの世にはない!って話しされてましたよね?矛盾してませんか?
私が障がい児の親だから、他人の言葉に対して過敏になっているだけなのでしょうか?
ではナゼ、教授の話しに対して、教授も皆も笑ったのですか?

講演が終わった後、今回の講演の主催者から感想を聞かれた。
私は「わかり易くて良かったと思いますよ~。」と答えたけれどー
私の心の声
 (私なら自分の子の相談を、あの教授には絶対しないなあ~。


今回の教授は、長い間福祉に関わってきた方ですし、きっと知識も沢山持って見えるのでしょう。
ただ、私の考え、と言うか”思い”とは合わなかっただけだと思います。
でも、現実に障がい児を育てて来た身としては、あまりいい気分の講演ではありませんでした。

家に帰って、やっぱり差別の事が気になって調べてみました。

 ー差別とはー
① ある基準に基づいて,差をつけて区別すること。扱いに違いをつけること。
  また,その違い。 「いづれを択ぶとも,さしたる-なし/十和田湖 桂月」
②偏見や先入観などをもとに,特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。
  また,その扱い。 「人種-」 「 -待遇」
③〘仏〙 「 しゃべつ(差別) 」に同じ。


う~ん、コレ↑を見る限り、目に見えて差をつけたり区別したりする事が差別になる?
では、バカにしたり笑い者にしたりするのは、差別にはならない?のか
もしそうなら、たぶん教授の話しは間違っていない・・・
でも、ある意味言葉の暴力だよね?
だとすると、パワハラか?
あ、でも直接本人に言った訳でもないから、それも当てはまらないのかー
本人に直接言わず、他の人に相手のおかしな言動の話をして笑い者にする・・・
これって・・・

ああ、そっか! まさに、陰口!
ただ相手は特定の人じゃなくて、”障害者”と言う大きなカテゴリーに対しての陰口だ。
まさに、一般社会じゃよくある話し。

って、おいおい、やっぱり教授がそんな話ししちゃマズイでしょ!
ましてや福祉関係専門の大学教授なんだからさあ~。
今回 講演を聞きに来ていた人の半数以上が、身内に障害者を抱える人達だ。
私みたいに違和感を感じる人はいない! とは言い切れないよ。

私が思うに、おそらくこの教授、”障害”というモノに関しては、きっと詳しいんだろうーと思う。
ただ、その家族に関しての知識は、あまり持ち合わせてはいないのではないか?
でも、こういった講演会を聞きに来る人って、大半が福祉関係の仕事をしてる人か身内だと思うんだけど?

障がい児の療育を行っていく上で、家族の協力は必須だ!
だから、障害の事だけに詳しくても意味がないと私は思う。
大事なのは、障がい児の周りの人々の理解だ!
だとしたら、
療育者が障害者の家族の考えや思いも理解しないと、どれだけ良いシステムやプログラムを作っても、何の意味もない。

たぶん、もう会う事もないだろうけど、
教授、アナタは多分いままで一生懸命障がい者に関わってきたんだと思います。
障がい者を理解しようと、頑張って研究してくれているのだと思います。
でも、今度はその周りの人達にも目を向けてください。
講演をするのならば、自分の言葉が他人にどう理解されるのか?と言う事も考えて下さい。
専門の福祉関係者相手の講演と、一般の人に対する講演の内容は違います。
少なくとも、おかしな大学教授の話しで笑いを取るのはやめましょう。
せっかく未来に光を与えるような話しなのに、台無しになります。
アナタの話しだと、頑張って大学教授になっても結局笑い者にされるー と言う結論になってしまいます。
笑いを取るのなら、もっと別の話しを考えてください。
障害者を持つ親からのお願いですー


☆ 悪気のない、意識していない差別。気がつかぬ間に相手を傷つける。
  「そんなつもりはなかったー」と、それが一般社会の現実。

☆ 正直、障害者が身近にいる人間は、結構他人の障害が分かったりする。
  私だって、
  ”あれ?この人ちょっと・・・もしかして自閉症?アスペルガー?”なんて事よくある。 

☆ 世の中に完璧な人間なんていない!
  もし、自分は完璧だ!と思ってる人がいたら、その人は自分を知らないだけー