終戦間もなくの頃、東京の下町の下町わが町内の
お宅で子ども会をするので来ないかと誘われました。
宿題も見てくれる・・・親も私たちも喜びました。
何しろ見たこともないような素敵なお兄さん、お姉さんが
歌を唄ったり、広場でダンスも教えてくれたんです。
アコーディオンも持ってきていました。
イガラシさん、マリコさん、我が町では見たこともない
素敵な人でした。歌も楽しいし、ダンスの時はマリコさんと
手をつなぎたくて競争でした。
あるとき母がもうあの家には行ってはいけない、と言いました。
警察が調べに来て、あんたんとこの娘さんはどんなこと教えて
貰ってるんだ。と言われたそうです。多分アカとかなんとか言われて
母は吃驚したんだと思います。私もなんか変に優しいお兄さん
お姉さんに少し?と感じていました。
近所の子みんな止めてしまいました。
多分戦後左翼の政治活動の一つだったのでしょう。
それから復員してきた近所の息子さんが、急に雄弁になって
戦死した兄を犬死にだと、愚弄しました。父は馬鹿者
何でおまえは無事に帰ってきたんだ、塩を撒きました。
中学で作文が得意だった友人は、社会科の先生に気に入られて
何かの会に連れられて作文を読まされたそうです。
自分の書いたのと少し違っていたようです。
毎週先生と出かけるので、お父さんに聞かれて、話したところ
ばか利用されているんだと、もう出掛けるのを止めろと言われました。
友人は本当はいやだったのよ、だって K 先生あまり素敵じゃなかったし
じゃ素敵だったら、お父さんに内緒で行ったの?
うんそうね~でした。イガラシさんみたいだったらずっとついて
行ってバリバリの闘志になったかしら。
姪は高校生の時サイクリング部に入りました。素敵な指導者が
来てみんなでサイクリングをしていたそうです。思想的な
本を読んだり、歌を唄ったり楽しかったんですが、素敵な
指導者が変わり、冴えない人が来て、姪は急に熱が冷めました。
あのまま続いていたら姪は一途に運動にのめり込んだかも知れません。
まず最初に見た感じの素敵な人を前面に出す。
それはある宗教でも同じでした。
息子の同級生が美人に勧誘されて、しばらくすると普通の人に変わる
それでも続く人とがっかりして止める人がいたそうです。
息子は幸い何処にも誘われなかったそうですが、危ないところでした。
あちこちで若者や子どもたちを狙っていたのです。
今でも多分密かに進行しているでしょう。怖ろしいです。