母方の祖父を私が覚えているのはいつも縁側で煙管を吸ってお茶を飲んでいる姿でした。
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髭が濃くてにこにこして煙管にタバコを詰めて、ぱっつぱっつと吸う姿が面白くて
いつも傍でじっと見ていました。
祖父の家は東京に近い千葉県の農家でした。お婿さんだったそうです。働き者で
良い父親だったようです。母は三人姉弟の次女で、農繁期には手伝いに行っていました。
小さい私は母と一緒に祖父の家に行っていました。
祖父はその頃は身体を悪くして農作業はしていませんでした。
祖母や叔父や母たちが、仕事に行っている間、私は祖父のそばで、タバコの煙を見たり、
叔母が廊下に干していった座布団を裏返ししたりして、遊んでいました。
祖父・・・ 強子いしゃ(おまえ)良い子だな銭くれようか。
私 ・・・ いいよ、うちの金庫にいっぱいあるから。
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その会話は覚えています。母たちが帰って来た時、祖父がその話をして
なんて可愛くて良い子なんだろうと言ったそうです。
母はうれしくて家に帰っても父や姉たちに話したそうです。
金庫と言っても、手提げ金庫で大それた金庫ではないのですが、私は
沢山お金があるんだと思ったのでしょう。
縁側の座布団、髭のおじいちゃん、そばをちょこちょこしている可愛い私
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多分秋だったのかしら。その後母はあちこちで私の自慢をしていたようです。