猛烈な繁殖をしている雑草、竹。もう身の丈を越すものも出て、
そこにある土を覆っている。
そこは、れっきとした個人の所有地。かれこれ20年は放置され
ている分譲地の1区画。
ーーなんで、ほっぽらかしてるのかしら?お隣りは迷惑な話よね。
なんて思いながら、通り過ぎようと、そのお隣りのお家を見ると
もなく見ながら歩いていたら、そのお家は、なんと、否、そうだ
ったラムさんのお家だったのよ。
お庭に、女性がお洗濯物を干していらっしゃる。
「ラムさん? お嬢さんかしら?ラムさんかなあ・・・」
と、話し掛けているような、少し大きめの独り言みたいな、でね。
「アラッ、レイコさん? こんな人知ってたかなあって」
「フフフ、ちょっと怖いお姐さんて?このメガネは紫外線防止よ。
白内障の第一原因は紫外線。ついでに人避けってね、フフ・・・」
「そうなの?私は軽い白内障なのよ」
「ジャ~、すぐサングラスをかけてなきゃ。お庭に出る時でもネ」
道路より高い位置のお宅。
「ねえ、私が最後に伺ったのは、ウサギを飼っていらした時よ」
「エ~~ッ、そんな昔?」
「ええ、かる~く500年ぐらい前かしら?ハハハ・・」
「いらっしゃるのがわかってたら片付けてたのに」
「ううん、気になさらないで。郵便局の帰りに、ちょっと道を替え
てって、通りかかったら、お隣りのあの草でしょう。迷惑ねえ」
「そうなのよ。今、医者通いよ。あの中の山茶花に虫がいっぱいで、
その麟粉がついて、って、お医者さんは言うのよ。もう、ひどい
カブレでね、体中。まあ、上がってきて、良ければ」
お言葉に甘えて、お洗濯物を干す手を休めて下さったそのお庭へ。
お料理上手のラムさんは、お庭にミニ菜園をこしらえて、毎日そこ
からの収穫品をお料理に使っておいでとか。
「小田原の方に菜園があるけど、すぐ使いたい、少しでいいっていう
時は、やっぱり近くじゃないとねえ。これからブロッコリーをって、
思ってるのよ」
「あっ、それは私が苗をお持ちするわ。今、小さなポットに種をまい
て、もう二葉が出てきてるから、本場が2~3枚出たらお持ちするわ。
5~6種類の種をまいたのよ。私もすぐ使いたいから。時期をずらして
プランターへってね。10キロのお米が入っているあのビニール袋でも
お大根が出来るのよね」
そんな話の中、目の端にうずくまって寝ているらしい猫が。
「ラムさんのお家の猫?」
「ううん、野良猫。ほかにもいるわ。みんな避妊手術受けさせて」
「まあ、大変ね。でも、やっぱり動物が居る、がお似合いよ」
「それがね、ある1匹の猫なんだけど、野良だから、何か食べられる時
は、死ぬほど食べなきゃ!だったんだと思うのよ。もうもう、太って、
身動きもままならない姿。おなかなんか地面につくほどで、お尻をなめ
るなんてできない。おなかの脂肪が邪魔してね。
それで、うちできちっと餌やり。見事にダイエットに成功。それなのに
まだ下半身のクリーニングができないのよ。よく見たら、痩せて、行き
場を失った、おなかの皮が、アコーデオンカーテンみたいになって、手
で掻き出せど、掻き出せど、たるんだ皮が邪魔して、我が下半身なんか
見えもどうもしない有り様なのよ」
さあ、ここから私の笑いは止まらない。だって、そのお話は、パフォー
マンス付きなのですもの。
両手で、掻きだす仕草。すっかり猫になって。
きっと、どこかの物陰で、見てたと思うわ、そのお話の主人公は。
「エ~ッ、あんな格好を私はしてるの~? イヤダ、恥ずかしい~!」
興の乗ったところで、彼女はお出かけだった事を思い出されて、
「水曜日空いてる?」
「ええ」
「じゃ、水曜日来て!まってるから。ごめんなさいね~」
絶対に、メモ用紙とペンを忘れずに!よ。
お会いするたびに、抱腹絶倒話をお聞きできるのですもの。
これを、た~だ聞き流しちゃあもったいないというものでしょう。
今や「モッタイナイ」は、国際語に向かってまっしぐら!
でも、無形でも、もったいないってものはいっぱいあるわ。
そこにある土を覆っている。
そこは、れっきとした個人の所有地。かれこれ20年は放置され
ている分譲地の1区画。
ーーなんで、ほっぽらかしてるのかしら?お隣りは迷惑な話よね。
なんて思いながら、通り過ぎようと、そのお隣りのお家を見ると
もなく見ながら歩いていたら、そのお家は、なんと、否、そうだ
ったラムさんのお家だったのよ。
お庭に、女性がお洗濯物を干していらっしゃる。
「ラムさん? お嬢さんかしら?ラムさんかなあ・・・」
と、話し掛けているような、少し大きめの独り言みたいな、でね。
「アラッ、レイコさん? こんな人知ってたかなあって」
「フフフ、ちょっと怖いお姐さんて?このメガネは紫外線防止よ。
白内障の第一原因は紫外線。ついでに人避けってね、フフ・・・」
「そうなの?私は軽い白内障なのよ」
「ジャ~、すぐサングラスをかけてなきゃ。お庭に出る時でもネ」
道路より高い位置のお宅。
「ねえ、私が最後に伺ったのは、ウサギを飼っていらした時よ」
「エ~~ッ、そんな昔?」
「ええ、かる~く500年ぐらい前かしら?ハハハ・・」
「いらっしゃるのがわかってたら片付けてたのに」
「ううん、気になさらないで。郵便局の帰りに、ちょっと道を替え
てって、通りかかったら、お隣りのあの草でしょう。迷惑ねえ」
「そうなのよ。今、医者通いよ。あの中の山茶花に虫がいっぱいで、
その麟粉がついて、って、お医者さんは言うのよ。もう、ひどい
カブレでね、体中。まあ、上がってきて、良ければ」
お言葉に甘えて、お洗濯物を干す手を休めて下さったそのお庭へ。
お料理上手のラムさんは、お庭にミニ菜園をこしらえて、毎日そこ
からの収穫品をお料理に使っておいでとか。
「小田原の方に菜園があるけど、すぐ使いたい、少しでいいっていう
時は、やっぱり近くじゃないとねえ。これからブロッコリーをって、
思ってるのよ」
「あっ、それは私が苗をお持ちするわ。今、小さなポットに種をまい
て、もう二葉が出てきてるから、本場が2~3枚出たらお持ちするわ。
5~6種類の種をまいたのよ。私もすぐ使いたいから。時期をずらして
プランターへってね。10キロのお米が入っているあのビニール袋でも
お大根が出来るのよね」
そんな話の中、目の端にうずくまって寝ているらしい猫が。
「ラムさんのお家の猫?」
「ううん、野良猫。ほかにもいるわ。みんな避妊手術受けさせて」
「まあ、大変ね。でも、やっぱり動物が居る、がお似合いよ」
「それがね、ある1匹の猫なんだけど、野良だから、何か食べられる時
は、死ぬほど食べなきゃ!だったんだと思うのよ。もうもう、太って、
身動きもままならない姿。おなかなんか地面につくほどで、お尻をなめ
るなんてできない。おなかの脂肪が邪魔してね。
それで、うちできちっと餌やり。見事にダイエットに成功。それなのに
まだ下半身のクリーニングができないのよ。よく見たら、痩せて、行き
場を失った、おなかの皮が、アコーデオンカーテンみたいになって、手
で掻き出せど、掻き出せど、たるんだ皮が邪魔して、我が下半身なんか
見えもどうもしない有り様なのよ」
さあ、ここから私の笑いは止まらない。だって、そのお話は、パフォー
マンス付きなのですもの。
両手で、掻きだす仕草。すっかり猫になって。
きっと、どこかの物陰で、見てたと思うわ、そのお話の主人公は。
「エ~ッ、あんな格好を私はしてるの~? イヤダ、恥ずかしい~!」
興の乗ったところで、彼女はお出かけだった事を思い出されて、
「水曜日空いてる?」
「ええ」
「じゃ、水曜日来て!まってるから。ごめんなさいね~」
絶対に、メモ用紙とペンを忘れずに!よ。
お会いするたびに、抱腹絶倒話をお聞きできるのですもの。
これを、た~だ聞き流しちゃあもったいないというものでしょう。
今や「モッタイナイ」は、国際語に向かってまっしぐら!
でも、無形でも、もったいないってものはいっぱいあるわ。
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