食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『原発、賛否記事に思う』

2013年02月27日 18時34分24秒 | 日記

2月26日付、ご当地のローカル・ニュースペーパー「山陰中央新報」に、新基準作

りが拙速とするニュースと、再稼働を求めるニュースが仲良く並んで掲載されてい

た。原発の事を自分の問題として捉えていないと、相反する意見を読み終え、新聞

社がどちらかに誘導しているのではないことは確かなのだろうが自分の生活が困ら

ない方の意見に傾くのではないかと思った。

原発事故から丸2年が経過しようとしているが、原因はおろか後始末でさえ満足に進

捗しかねている。おまけに核燃料棒を外部から冷却し続けなければならず、核に汚

染された水から濾過した核物質は、廃炉の技術的な進歩がなければ永久に増え続

ける。つまり、それの引き取り手は青森県六ケ所村でもなく、東電福島原発の敷地内

で保管しなくてはならないのである。

多くの人は福島の原発でこうしたことが毎日、繰り返され核に汚染された物質の行き

先がないことに無関心ではなかろうか。それとも事故から2年も経ち解決されたと思っ

ているのではなかろうか。

これと同じ問題は周辺町村の除染作業、これにしても家の除染をして貰うと壁や屋根

を洗浄して核物質を流す、土壌の表面を取り除き、『家とは別の場所に保管』

本来の「除染=施設や機器・着衣などが放射性物質や有害化学物質などによって汚

染された際に、薬品などを使ってそれを取り除くこと」となっているが、汚れた場所を

別の場所に移し替えるだけで、除染となっていないのである。

ここでも汚れた土の行き先はないのである。極論を言えば汚したのは東京電力なの

だから汚された全ての物質は東京電力が引き取るべきだと思う。それが企業責任と

いうものだ。責任をとれない企業が、こうした危険性の高いプラントを扱う資格など無

いのである。さて、金儲けのためには原発を動かさないと具合が悪い、これにも一理

はあり全否定できない。しかし、私はどうしても得心できないこととして、『福島の現状

回復すらできないのに安全と言えるのか』、この一点に尽きる。

背に腹は代えられないと、なし崩し的に『再稼働』に傾いていくだろうと予測している。

そして不幸にして事故があったら、数年して熱が冷めてまた再稼働するだろう。自分

の生活さえ守られれば、それでいい・・・これが日本流か。


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