古森病院@福岡市博多区です。
今回 関東地方の某病院の事件を受け、
療養病床を持っている病院の管理者として
複数の院外の方に院内の危機管理体制について質問を受けました。
管理人は育児などで基幹病院の医長や部長職などを経ないまま
(マネジメント業務の経験がないまま)
いきなり病院管理者になった かなり珍しいケースですが
マネジメント経験の少ない管理人であっても
病院管理者には通常医師に求められる能力とは違う
ものが求められると感じます。しかもその能力は、医者しかしていない状況下では
教育の機会なく 自分で意識しないと自然に身に付くことはありません。
以下 管理人のつたない経験から述べますと
①事務的なこと、特に法律面のことについて ある程度勉強しないとついていけません。
病院は企業体でもあるので、医療法以外にもいろんな法律の縛りがあります。しっかりした
事務長にマネジメントやコンプライアンスについて全部お任せできれば万々歳ですが、仮にそうできたからといって院長は知らなくて
いいというわけにはいきませんし、特に中小病院の場合は、院長が他人事ではまずやっていけません。
事務や医療介護スタッフとよく連絡を取り(清掃業者の方の情報もかなり有益です)
顧問弁護士さんや顧問税理士さんに病院内の困りごとについてよく相談し、リーガルチェックをして戴くことが
何かことが起こって重大なことに発展する前に食い止めるという観点からは重要です。
②病院管理といっても色々あるわけですが、チームワーク能力がないと回していけません。
聞きたくないことでも、あえて聞きにいかないと 早く対処していれば
小さなボヤ程度で済んでいたことが手の付けられない大火事になってしまいます。
院長は困りごとはなんでも聞く、相談に乗って何らかの回答を出す態勢にしておかないと 重要な情報は回ってきません。
建物管理(防犯防災上重要です)しかり、人事管理しかりです。
③医療安全、院内感染など厚労省が保険点数で考慮している部分は医療に特化した危機管理上、非常に重要です。
医療安全ではインシデントレポートで現場から報告を挙げてもらい 院内システム改善の余地を探すことが大事です。
患者さんやそのご家族からの苦情報告書も 院内システム改善の端緒と成り得ますので重要です。
④管理運営能力とは関係ないですが、医者としての能力も、もちろん重要です。
藪医者の院長のいうことなど、だれも聞きませんので。
ここでいう藪医者とは 患者さんの希望を無視したり、自分の能力をわきまえなかったりして、
結果的に患者さんにとって不利益な結果をもたらす
医者のことです。
いつか、業界紙を読んでいたところ
「病院長に平時はない」という文章を福岡東医療センターの院長先生が
寄稿されておられました。規模や深刻さの大小はあれ、基盤となるところは、同じことを考えておられるんだなとおこがましくも思いました。
http://k-ijishinpo.jp/article/2015/201502/001830.html
以下引用。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
実は、院長の仕事は平時も有事も基本的には変わりないように思います。災害医療の際も、日常においても、
病院を遅滞なく、的確に運用するため、必要な情報を収集して決断を行うことの繰り返しです。
強いて言えば、平時と有事の差はスピードが違うことかもしれませんが、私は院長の仕事に平時はないように感じています。
むしろ、所謂(いわゆる)、災害医療や医療事故での情報収集と判断より、日常に深刻な有事が潜んでいる感じです。
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他の病院のことをあれこれ言えるようなマネージャーではないので、
今回の事件に関しても対岸の火事とせず 管理運営してまいりたいと思います。
http://komori-hp.cloud-line.com/
今回 関東地方の某病院の事件を受け、
療養病床を持っている病院の管理者として
複数の院外の方に院内の危機管理体制について質問を受けました。
管理人は育児などで基幹病院の医長や部長職などを経ないまま
(マネジメント業務の経験がないまま)
いきなり病院管理者になった かなり珍しいケースですが
マネジメント経験の少ない管理人であっても
病院管理者には通常医師に求められる能力とは違う
ものが求められると感じます。しかもその能力は、医者しかしていない状況下では
教育の機会なく 自分で意識しないと自然に身に付くことはありません。
以下 管理人のつたない経験から述べますと
①事務的なこと、特に法律面のことについて ある程度勉強しないとついていけません。
病院は企業体でもあるので、医療法以外にもいろんな法律の縛りがあります。しっかりした
事務長にマネジメントやコンプライアンスについて全部お任せできれば万々歳ですが、仮にそうできたからといって院長は知らなくて
いいというわけにはいきませんし、特に中小病院の場合は、院長が他人事ではまずやっていけません。
事務や医療介護スタッフとよく連絡を取り(清掃業者の方の情報もかなり有益です)
顧問弁護士さんや顧問税理士さんに病院内の困りごとについてよく相談し、リーガルチェックをして戴くことが
何かことが起こって重大なことに発展する前に食い止めるという観点からは重要です。
②病院管理といっても色々あるわけですが、チームワーク能力がないと回していけません。
聞きたくないことでも、あえて聞きにいかないと 早く対処していれば
小さなボヤ程度で済んでいたことが手の付けられない大火事になってしまいます。
院長は困りごとはなんでも聞く、相談に乗って何らかの回答を出す態勢にしておかないと 重要な情報は回ってきません。
建物管理(防犯防災上重要です)しかり、人事管理しかりです。
③医療安全、院内感染など厚労省が保険点数で考慮している部分は医療に特化した危機管理上、非常に重要です。
医療安全ではインシデントレポートで現場から報告を挙げてもらい 院内システム改善の余地を探すことが大事です。
患者さんやそのご家族からの苦情報告書も 院内システム改善の端緒と成り得ますので重要です。
④管理運営能力とは関係ないですが、医者としての能力も、もちろん重要です。
藪医者の院長のいうことなど、だれも聞きませんので。
ここでいう藪医者とは 患者さんの希望を無視したり、自分の能力をわきまえなかったりして、
結果的に患者さんにとって不利益な結果をもたらす
医者のことです。
いつか、業界紙を読んでいたところ
「病院長に平時はない」という文章を福岡東医療センターの院長先生が
寄稿されておられました。規模や深刻さの大小はあれ、基盤となるところは、同じことを考えておられるんだなとおこがましくも思いました。
http://k-ijishinpo.jp/article/2015/201502/001830.html
以下引用。
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実は、院長の仕事は平時も有事も基本的には変わりないように思います。災害医療の際も、日常においても、
病院を遅滞なく、的確に運用するため、必要な情報を収集して決断を行うことの繰り返しです。
強いて言えば、平時と有事の差はスピードが違うことかもしれませんが、私は院長の仕事に平時はないように感じています。
むしろ、所謂(いわゆる)、災害医療や医療事故での情報収集と判断より、日常に深刻な有事が潜んでいる感じです。
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他の病院のことをあれこれ言えるようなマネージャーではないので、
今回の事件に関しても対岸の火事とせず 管理運営してまいりたいと思います。
http://komori-hp.cloud-line.com/