加減を知る

昨日、仕事から帰って玄関を開けてみれば、ジナンの泣き叫ぶ声が聞こえてきました。
今までに、聞いたことがない、ジナンの泣き声・・・
なにごとと思って、家に入ると、コナンがやってきて
『ボクは悪くないで　しつこいジナンが悪いんや』
と言ってきました。
「ジナンはなんで泣いてるねん？」と聞くと
『あんまりしつこいから、足、踏んだ』
「足、踏んだくらいで、こんな泣き声になるか？」
と言いながら、リビングに行けば、足首を押えてうずくまって泣いているジナンがいました。

毎度のことながら、兄弟ケンカが絶えない我が家ですが、ジナンには情け容赦ないコナン、
叩く、蹴る、が半端なく、4歳下の弟に向かって、全力でやります。
叩く、というより、殴る、と言った方が正しいでしょうか？
殴られたジナンの体から　ドスッとなんとも鈍い音が聞こえてくることもしょっちゅうです。
「肋骨、折れたんちゃう」と思うこともしばしば。
その都度、ムカついたから、と言っても、叩いたりしないこと、相手は4歳下なのだから
手加減しなさい、ということを言い聞かせてきました。
言い聞かせたところで、ムカついてその場の勢いでやってしまうので、
手加減なんて出来ないコナンでした・・・。

コナン曰く、ジナンが将棋をやろうとコナンを誘ったらしいのですが、
コナンは気が乗らなく断っているのに、しつこくジナンが誘ってくるので
足を踏んだんだとか・・・

「・・・・・　そんなん、口でちゃんと言ってイヤだということを
分かってもらえば済む話やろ？こんなに痛がる踏み方ってどんなんよ」

怒られたコナンはむくれて、自分の部屋に籠ってしまいました。

うずくまって泣いていたジナンは、そのうち、泣き止み、起き上がって歩き始めました。
・・・・・びっこを引きながら

どんな踏み方をしたのよ
「足、痛い・・・」とジナン。

ワタクシ、籠っていたコナンを呼び出しました。
「ジナン、痛いって言いながら、びっこ引き引き歩いてるんやけど、アンタ
どんな踏み方したんや？フツーに踏んだら、こんなんにはならへんで？」
　黙っている、コナン。
「普段から、手を出したりするなって言ってるよね？
ましてや、ジナンは年下なんやから、手加減しなさいって言ってあるよね？
叩いたりしたら、後で取り返しのつかないことになることもあるって言ってるよね？」
ムスッとしたままのコナン。
「こんなに痛がってびっこ引くようじゃ、ジナン、明日のマラソン大会、出られへんで。
アンタ、どー責任取んの」
ここで、コナンの顔色が変わりました。
「来年の運動会、前日に歩けへんくらいのケガさそか？コナンはそんなんされても
しつこかった自分が悪いんや、で納得出来るんか」
段々、コナンのテンションが下がっていきました。
「前から言うてるよな　コナンのように手加減なしに思いのまま
叩いたり蹴ったりしたら、取り返しのつかないことになるよ、って。
こんなん言ったらなんやけど、ジナンだから済む話やからえぇようなものを
これが、余所様のお子様やったら、『ごめん』では済まん話やで。
コナンがもうちょっと大きくなったら、傷害罪で警察行きの話にもなってるかもしれへんのやで。
そこんとこ、分かってるんか」
もう、しょんぼりという感じのコナン。
「何度も言ってるけど、ムカついたから、と言って、叩いたり蹴ったりしない
どうしても、叩きたいんやったら、
相手の将来を面倒見る覚悟と、自分の将来を棒に振る覚悟を持ってやんなさい」

その日はすっかりショゲていたコナン。
一方、足痛い～と言いながら、能天気だったジナン・・・

今日、朝１で病院に連れていけば・・・
ジナン、アキレス腱を痛めていました
なので、マラソン大会は棄権となりました・・・
ジナン、1週間安静です
って、そんなん、出来るワケないやん

そして、今は、昨日のことなどなかったように、兄弟仲良く遊んでいます。
ケンカはほどほどに頼みますよ、お２人さん・・・








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