窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

アマモが吹き寄せる場所

2019-12-09 23:41:06 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

海の中の植物、アマモが大量に打ち寄せる場所があります。野付湾のアマモをを観察して

いると、四季折々で打ち寄せてくるアマモの量が違います。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ★  アマモが吹き寄せる場所  ★

季節の中で一番抜けたり、切れたりして浮遊してくるのは秋です。10月から11月

にかけ波ぎわに打ち上げられるアマモの量は「土手」ができるという表現がぴっ

たりな状況です。

強風が吹き、波が荒くなった翌日、半島や湾内のどこかの海岸に山盛りの流れ

アマモの山ができています。海岸に平行に絨毯を丸めたような土手が波ぎわに続

きます。

10月、11月は台風の季節。よく西寄り、南よりの強風が吹き荒れます。野付湾は

東に「つ」の字に突き出た半島に囲まれていますから、抜けたアマモは湾の奥の方

に運ばれます。

湾内に突き出た小さなん砂嘴には押し付けられたようにアマモが打ち上げられ、

波ぎわには大量のアマモが浮いています。

そこにアマモが好きなコクガンとオオハクチョウが集まってきます。カモがいる

ときは植物食のオナガガモやヒドリガモも集まってきます。

11月になってくるとコクガンとオオハクチョウが集まり、本州から見れば考えら

れない2種だけの群れが浅瀬に広がる珍しい光景が見られます。あまりにも多く

いるので、気にせず通り過ぎていく人が多いこと。

鳥を見に来た人でさえ、当たり前で、いつでも見ることができるものと錯覚され

る人が多いようです。

上げ潮で水かさが増してくると、より浅い岸辺に近寄り食べに来ます。警戒心の

強いコクガンやオオハクチョウが近くに寄って行っても逃げず、もりもりと食事

をする風景をあきれ、見とれます。