ユキホオジロを最初に観たのは石川県の大聖寺の海岸。砂浜で打ち上げられた
海草や塵の中からなにか?を拾って食べていました。40年以上前のこと。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 海岸好きなユキホオジロ ★
北極の妖精、まさか北陸地方であえるとは思っていませんでしたから、とっても
わくわくしたことを思い出します。
NHKの自然番組、コマリ川のコハクチョウの中で、流木の洞中に巣を作り、
せっせと餌を運んでくる夏羽のユキホオジロを見て、こんな厳しい環境で繁殖
しているのかと親しみを覚えたのです。
極北、北極海に面したツンドラの湿地草原に住むユキホオジロが野付半島に
毎年やってくるのを知ったのは30年前以上になります。調べると毎年日本
国内で越冬する場所は、野付半島が唯一であることを知りました。
それから「なぜ野付半島」だけなのか、考えるようにしてました。最近、彼ら
の行動を見ながら確信を持てるようになりました。
観察しだしたころは、ハマニンニクに取りつき、実を食べていることが多か
ったのでハマニンニクの生息場所とシンクロしていると思っていました。
ところが秋に渡ってきた頃は海岸線にいることが多く、ハマニンニクは食べて
いません。
さらに地面で食べていることが多い。しかもアマモが打ちあがり、乾燥した
ところに集まります。
双眼鏡でしっかり確かめるとキビやヒエの実ほどの丸い種子を口にしています。
何度も確認してネットで写真を見るとアマモの実です。
秋に大量に打ち上げられるアマモ。乾燥すると軽くなり、強風で砂浜をごろ
ごろ転げまわります。その時に大量の実が落ちて砂に紛れるようです。
ユキホオジロはこれを拾って食糧にしているのです。積雪で地面が雪に覆われ
てると乾燥アマモが転がっている雪のない海岸線に集まるのはアマモが大量に
打ち上げられているせいです。
アマモ棲息面積日本最大の野付湾を抱える野付半島にユキホオジロが集まるのは
アマモのせいです。