窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

カワアイサ・河口に集合

2019-09-20 15:04:27 | カモ類

おそらく、川の上流で繁殖してたカワアイサが河口に集まってきています。8月はヒナを

連れたメスが良く見られました。カワアイサは根室地方の川の流域で繁殖をしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

           ★  カワアイサ・河口に集合  ★

中標津の計根別から根室海峡の浜まで標津川をカヌーで下ったことがあります。

7月でしたが、途中カワアイサの親子に何組も出会いました。10羽前後の小さなヒナを

連れた母親がカヌーを警戒して、下流に逃げて行きます。それでも縄張りがあるのか、

途中で岸辺の灌木の下に入って横を通過するカヌーを心配そうに伺う姿が印象的でした。

通過するとすぐに上流に向かい泳いで行きました。

成長したヒナや子育てが終わった成鳥が9月の中旬に河口に集まっています。日の出前、

水面が茜色に染まると葦の中から声がしてカワアイサたちが鏡面の水面にでてきます。

綺麗な水面に泳跡がついて行き、水面が活気を帯びてきます。

次々にヨシの中から出てきて、いつの間にか100羽以上のカワアイサが泳いでいます。

でも、これは長くありません。太陽が上がると2羽、3羽と水面を走って飛び出して行

きます。海の方へ行くもの、川の上流へ向かうもの、それぞれバラバラですが、いつの間

にかみんな消えてしまいます。

カワアイサの飛ぶスピードは速く、目の前を飛んでいかれると一瞬のタイミングしか

撮るチャンスがありません。力強い翼の音はきっちり聞こえるのですが。


タンチョウが畑に集まり始めました

2019-09-19 19:07:18 | タンチョウのいる風景

大雪山に今季初の積雪です。例年より遅いそうですが、今朝は乾燥した冷気が入ってきた

のが肌でしっかり実感できました。いよいよ北極からの寒気団が降りて来ました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

         ★  タンチョウが畑に集まりだしました  ★

作物の収穫がたけなわです。小麦、ジャガイモ、テンサイの刈入れが終わり、さっぱりした

農地になりました。小麦畑は刈入れ機が入り、麦穂だけの収穫が行われ、茎や葉は残されて

います。ジャガイモやテンサイ畑は掘り起こされ、地面はきれいに整地されています。

そこにタンチョウの群れがやってきています。その数が少しずつ増えてきています。

9羽だったのが、行くたびに19羽、28羽と確実に増加しています。

情報が拡散し、ばらばらだった小さな若者の群れが集まってきているのです。縄張りを

持たない若者はフレンドリーで、食べ物を巡って喧嘩をしません。ゆったりと落ちた麦の

実を拾って食べています。土の中の虫を食べています。

これからデントコーンの刈入れが終るとトウモロコシの実がたくさん落ちるので、さらに

たくさんのタンチョウが集まってきます。

タンチョウだけでなく、オオハクチョウや亜種ヒシクイ、カモたちが集まるようになると

それはそれは素晴らしいワンダーランドになります。


メジロとマユミ

2019-09-18 20:12:05 | 山野の鳥

メジロが庭のマユミの木にやってきます。今年はマユミの実がたくさん実りました。

天候があまり良くなかったので、果皮の色だしが悪いのではないかと思いましたが

ピンクの発色がよく、目で楽しめる色合いになってきました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

            ◆  メジロとマユミ  ◆

根室地方に来てマユミの木を知りました。花の無くなった秋に一花咲かせるみたいな

戦略が好きです。果皮を桜の花みたいにピンクに色づかせ、熟すと果皮がかぱっと4つ

に割れます。

中から鮮烈なオレンジの実が4つに割れた果皮にぶら下がって出てきます。見た目、

美味そうに見えます。惹かれて鳥たちがやってきます。

最初に来たのはヒヨドリ。続いてハシブトガラ。集団でやってくるのはメジロです。

朝日が当たっているときに毎日やってきます。小さな声を出しながら木に潜り込む

ように枝に取りつきます。

止まると頭を低くしてマユミの実を下から覗き込み、食べごろの熟した実をつまんで

飲みこみます。どれもが熟しているわけでもなく、つまんで飲み込むと次に移動し、

1個、1個採って行きます。

素早いので、カメラに収めるのもタイミングが必要で、慣れるまでにちょっとかか

りました。滞在時間、わずか4、5分。やってきて熟した実だけ採り、たちまち

移動して行きます。

木に止まってしまうと全くの保護色。動かない、鳴かなければ、おそらく存在を

見過ごしてしまう忍者軍団です。



サクラマス・産卵真っ最中です

2019-09-17 23:22:10 | 生き物バンザイ

海から戻ってきたヤマメの降海型、サクラマスが産卵に帰ってきました。4月頃から川に

戻ってきたサクラマスたちは標津川の本流で過ごし、産卵期に入った9月に小さな支流に

溯上してきました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ◆  サクラマス・産卵真っ最中です  ◆

わが家の下にあるタワラマップ川は川幅が2mほどの細い川です。3キロほど登ると源流

にたどり着きます。冬でも凍ることなく清水が流れています。ヤマメとオショロコマが

生息する川です。

大雨が降ると水が濁り、上流から砂や小石混じりの砂利が流れてきます。火山灰が堆積

した土地ですからごろごろの石は流れてきません。おかげでサクラマスが産卵するには

最適な川底がぽつりぽつりとあります。

川に沿って歩いていると浅瀬に集まったサクラマスがばちゃばちゃと水を蹴る音がします。

最近、長年見てきた経験で産卵場所をすぐに特定できます。

瀞ではなく、瀬になったちょっとした深み。メスが穴を掘るのに都合がいい場所です。

小ぶりのメスがいると二回りほど大きい、鼻曲がりのオスが寄り添います。

その周辺には少し小さな体格のオスが数匹うろちょろします。隙があればメスのそばに

近寄り、産卵するときに精子を放出しようとたくらむ連中です。

下流の瀞で待機して、繰り返しメスのそばに近寄ろうと浅瀬を登ってきます。背を水から

出し勢いよく水を切ってきます。近くで見ると潜水艦が走っているみたいです。胴が丸々

して黒光りしています。

近寄ると神経質になっているオスが体を寄せてきて尾びれを強く左右に振り、近寄ってきた

オスを弾き飛ばします。追いかけさらに口で一撃です。相手は慌てて逃げていきます。

ときどき静かに近寄ってきたオスたちが並んで泳いでいることもあります。桜色の婚姻色

をしたオスたちの横にお腹が黒い小さなヤマメのオスたちがうろちょろしています。

メスが産卵するときに素早く近寄り、精子をぶっかけるヤマメのオスの精力家たちです。

枯れ葉の落下が多くなり出すころまで、サクラマスの産卵が楽しめそうです。

             産卵床を準備するメス


昼間のヒシクイ

2019-09-15 18:57:09 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

続ヒシクイです。9月1日に亜種ヒシクイがやってきたのを見つけてから早くも2週間に

なります。その後、続々やってきました。野付半島と風蓮湖のヨシ帯に夜中に集まっ

ている個体数は4000羽以上になりました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ◆  昼間のヒシクイ  ◆ 

日の出とともに飛び立って行く亜種ヒシクイは河口のヨシ帯から内陸の牧草地に向かいます。

牧草地はすでに2番草の刈入れが始まっていますが、天候の関係でまだ刈入れが済んでいない

ところが多く残っています。

彼らは牧草を食べてしばらく過ごします。刈入れが終っていると遠くから探せるのですが

今時期は草に紛れ、探しにくいのです。人の気配を嫌うので、丘陵の窪地に降りてしまうと

ことが多く、経験が頼りになります。

以前いたところを中心に探します。時には車から降り、手を耳に当てゲルルゲルルという声

に聞き耳を立てます。ただし、食べ物が豊富だと鳴き声が少ないのです。

黒っぽいので牧草地に入ると思うほど探せません。目を凝らし、1羽でもいいから見つける

ようにします。1羽を見つけさえすれば、必ず丘陵の斜面にたくさんの個体が降りています。

車から降りてゆっくり斜面に回り込みます。

牧草地に降りている亜種ヒシクイは黙々と牧草を嘴で引きちぎり食べています。ほとんどは

鳴き声を上げず、ゆったりと食べ、過ごしています。

私に気づくと、頭を上げ、首を伸ばし、緊張姿勢を取ります。そしてゆっくり移動を始めます。

遠ざかって行きます。もう、動けません。そこから観察するしかないのです。

もっと近寄り観察しようと移動すると、必ず警戒して飛び立つ奴がいます。飛び立たれる

とカメラを構えるしかありません。せめて数を収めるためにも。

見えないところから飛び立つ数の多さに、いつもびっくりです。1羽が・・・。これだけ

いたのか、毎回見つけるたびに自分の読みの浅さを嘆きます。

これからデントコーンの刈入れが終るとひとところにたくさんの亜種ヒシクイが集まります。

ビッグイベントです。