異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

自民党が原発をやめられない理由(河野太郎氏)

2014-12-09 18:09:08 | シェアー

http://www.videonews.com/marugeki-talk/670/より転載

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2014年2月15日
河野太郎氏(衆議院議員)
マル激トーク・オン・ディマンド 第670回

 安倍政権は一体全体どんな展望があって、再び原発推進に舵を切ろうとしているのだろうか。


 東京都知事選で自民党が推す舛添要一氏が脱原発を主張していた宇都宮・細川両候補に勝利したことで、安倍政権は懸案だった原発再稼働へ向けて動き出した。事実上原発推進を謳ったエネルギー基本計画の策定作業も、速やかに進めるという。
 当初、政府は2030年代末までに原発ゼロを謳った民主党政権のエネルギー基本計画を破棄し、原発を重要なベース電源と位置づけた新たなエネルギー基本計画を1月中に閣議決定する予定だった。しかし、原発ゼロを掲げる小泉純一郎元首相の後押しを受けた細川護煕元首相の都知事選出馬で、にわかに原発問題が注目を集め始めたと見るや、選挙後まで閣議決定を先延ばしにしてまで、原発が都知事選の争点となることを避けてきた経緯がある。


 選挙から一夜明けた10日の予算委員会で早速、安倍首相はエネルギーの「ベストミックス」を目指したエネルギー基本計画の策定を進める意向を示した。ベストミックスというのは経産省が考え出した霞ヶ関文学で、要するにこれからも原発を継続することの意思表明に他ならない。
 政権中枢を含め原発推進が主流を占める自民党内にあって、一貫して脱原発を提唱し続けている衆議院議員の河野太郎氏は、そもそも現在のエネルギー基本計画の原案では、自民党の選挙公約に違反していることを指摘する。自民党は政権に返り咲いた2012年の衆院選で原発をあくまで「過渡期の電源」と位置づけ、できるだけそれを減らしていくことを約束していた。今になって原発を「重要なベース電源」とするのは公約違反になるというわけだ。


 河野氏が代表を務める自民党脱原発派のエネルギー政策議員連盟は、政府のエネルギー基本計画の原案に対抗する形で、原発の新増設・更新は行わず、核燃料サイクルも廃止して「40年廃炉」を徹底することで緩やかに脱原発を実現するための提言を策定し、政府と自民党に提出している。
 しかし、河野氏は自民党内では実際に脱原発の声をあげられる議員の数は党所属国会議員409人中せいぜい50人前後ではないか。電力会社やその関連会社、電気事業連合会と経団連、そして電力会社に依存する企業群や関連団体などから成る「原子力ムラ」は、脱原発を主張する議員に対して、激しいロビー活動を仕掛けている。多くの若手議員から、「原子力村から脅された」となどの相談を受けているが、本心では原発をやめるべきだと考えている議員の多くが、こうしたロビー活動のために身動きが取れなくなっている実態があると指摘する。


 原子力ムラは政治家にとって命綱となる選挙を、物心両面で支えている。パーティ券の購入や政治献金などを通じた政治活動の支援も、電力会社本体はもとより、関連会社、下請け、関連団体などを通じて、幅広く行っている。原発の再稼働を容認しないと発言した途端に、議員の集票や資金集めに支障が出てくるといっても過言ではないほどの影響力があると河野氏は言う。特にやる気のある新人や若手議員は選挙での支持基盤が脆弱なため、電力会社から「次の選挙では支援しない」と言われれば、政治生命の危機に陥るような議員が大勢いるのが実情だというのだ。


 そのような与党内の党内事情と同時に、もう一つ日本が原発をやめられない明確な理由があると河野氏は指摘する。使用済み核燃料の最終処分場を持たず、また核兵器を持たない日本は、原発から出るプルトニウムなどの核のゴミを処理する方法がない。そのため、日本の原発政策は一度発電に使った使用済み核燃料を再処理して再び燃料として再利用する「核燃料サイクル」と呼ばれる遠大な計画がその根底にある。それがないと、日本の原発政策は経済的にも国際的にも正当化できなくなってしまうのだ。  ところが実際には核燃料サイクル事業は高速増殖炉「もんじゅ」の相次ぐ事故やトラブルで何兆円もの国費を投入しながら、まったく動いていないばかりか、2050年までは実現できないとの見通しを政府自身が出す体たらくにある。
 問題は日本が核燃料サイクル事業を放棄した瞬間に、電力会社が資産として計上している膨大な量の使用済み核燃料がすべてゴミになってしまい、電力会社の経営状況が悪化してしまうことだ。東京電力などは債務超過に陥り、経営が破綻してしまう。


 また、中間貯蔵を条件に青森県六ヵ所村に保管してある使用済核燃料も、燃料の再処理をしないのであれば、各電力会社がそれぞれ自分の出したゴミを引き取らなければならなくなってしまう。元々、そういう条件で青森県に置かせて貰っているのだ。しかし、日本中の原発に併設された使用済み核燃料プールは、既に70%以上が満杯状態にあり、どこもそれを引き取るだけの余裕はない。また、原発の近くに使用済み核燃料を保管することのリスクがいかに大きいかは、今回福島第一原発事故の際に、稼働していなかった4号機がどうなったかを見れば明らかだ。
 河野氏が指摘するように、日本が原発をやめられない理由は実は非常に単純明快だが、問題は日本という国にこの問題を解決するガバナビリティ、つまり自らを統治する能力がないようなのだ。民主党政権もこの2つの問題に明確な解を出せなかったために、脱原発を目指しながら、最終的に策定した計画は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」のようなやや意味不明なものになってしまった。民主党よりも更に物心両面で原子力ムラへの依存度の高い自民党では、「やめたければ原発をやめられる国」になれる見込みが、ほとんど持てそうもないと言っていいだろう。
 河野氏が率いるエネルギー政策議員連盟は今回政府と自民党に提出した提言のなかで、最終処分場問題の解決には明解な答えを出せる状態にないことを前提に、(1)核燃料サイクルを廃止し使用済み核燃料はゴミとして扱う、(2)それが理由で経営が悪化する電力会社に対しては国が送電網を買い上げることで公的支援を注入する(そうすることで自動的に発送電分離が進む)、(3)各原発が六ヵ所村から引き取った使用済み核燃料は最終処分場問題が解決するまでの間、サイト内にドライキャスク(乾式)貯蔵法によって保管することで、地震や津波などで使用済み燃料プールが損傷して大惨事が起きるような危険な状態を回避すること、などを政府に申し入れている。


 現在政府が公表している新しいエネルギー基本計画はあくまで原案であり、自民党内や国会での議論はこれからだ。河野氏は選挙公約に違反している部分については、党内議論の過程で徹底的に反対し、変えさせていきたいと抱負を述べるが、果たして自民党にそれを受け入れる能力があるか。注目したい。
 本心で原発を推進したいのならいざ知らず、実はやめたいのにやめられないのだとしたら、やめられる状態を作っていくしかない。なぜ自民党は原発をやめられないのか、どんな党内事情があるのか、やめるためにはどうすればいいのかなどを、ゲストの河野太郎氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。



福島の汚染水で太平洋全部が高濃度放射能汚染 数十年後の放射能拡散予測地図

2014-12-09 17:57:49 | シェアー

正直、数十年後の世界が絶望的過ぎ!!

数十年後の放射能拡散予測地図 太平洋全部が高濃度放射能汚染
<button id="action-panel-dismiss" class="yt-uix-button yt-uix-button-size-default yt-uix-button-default yt-uix-button-empty yt-uix-button-has-icon no-icon-markup yt-uix-button-opacity yt-uix-close" type="button" data-close-parent-id="watch8-action-panels"></button>
2012/07/11 に公開

http://youtu.be/_8N-umYzWGs

 

*赤色の部分が基準値を遥かに上回る高濃度の放射能です。
↓福島原発事故から140日が経過した時点の汚染地図。

↓福島原発事故から約3年が経過した時の汚染予測地図です。

↓福島原発事故から10年後の汚染予測地図です。太平洋の全域が赤いです・・・。


10年後の放射能拡散予測地図は私も初めて見たのですが、「鳥肌が立った」と言えば良­いのか、只々、驚きました。
今から10年後ですので、私が30歳半ばになった頃には世界はこんな状況になってしま­うのかと・・・。唖然と言うべきか、太平洋全部が真っ赤に染まるとは、私の予想を上回­る汚染です。
もう、事故から1年半が経つのに、まだ、権力者の方は責任逃れに必死です。そんなこと­をしている場合ではないです!
文字通り、世界の海が壊滅の危機に立たされている!

責任やお金になりふり構わずに、全力で福島原発を止めることが現状の最優先事項です!
太平洋戦争の時は日本という国を守るために全力を尽くしました。今回はそれ以上の世界­を守るために全力を尽くさなければなりません!
現在の日本政府が太平洋戦争時の政府と比べて、本気で対処しているように私は感じませ­ん。
それこそ、「瓦礫を全国で焼く」だの「原発を稼働させる」だの、政府はふざけているよ­うに私は感じます。

日本政府の方々には、世界の危機が目の前に迫っており、重要な立ち位置にあることを早­く自覚して全力で対処して欲しいところです。

★安全だと思っていた沖縄が。九州の西側=熊本が。太平洋を回り込んできた放射能汚染­水で。

 

http://iopscience.iop.org/1748-9326/7/3/034004/ 英語の解説付きページ) ←動画を見るだけで十分わかります。

http://www.asyura2.com/12/genpatu25/m...  ←こちらの動画でも見れます。

 

 

放射能汚染水の問題―海外では「世界最大のスキャンダル」

2014-12-09 15:48:52 | シェアー

http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/cb619d33e50443dfe5accf6a5d4573ecより転載

放射能汚染水の問題―海外では「世界最大のスキャンダル」

2014-03-16 13:40:37 | 放射能汚染

放射能汚染水の問題―海外では「世界最大のスキャンダル」

ドイツでは毎日のようにトップニュースで、

日本の福島第一原発の汚染水漏れが「世界最大のスキャンダル」として報道。

日本政府の反応の鈍さに愕然(がくぜん)とする。

104. 2013年10月29日 07:30:34 : MVEswqjBG2
★放射能汚染水の問題―海外では「世界最大のスキャンダル」
ウィンドファームブログ 2013/10/29
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-15171

◆汚染水に厳しい世界の視線
(2013年9月3日 朝日新聞 声欄)

ピアニスト デットバイラー 扶美 (ドイツ43)
ドイツ 汚染水に厳しい世界の視線

 最近、ドイツでは毎日のようにトップニュースで、日本の福島第一原発の汚染水漏れが「世界最大のスキャンダル」として報道されています。

日本に一時帰国していますが、日本政府の反応の鈍さに愕然(がくぜん)としています。

 2年半前の東日本大震災の時には、ドイツ人や隣国のスイス人の見知らぬ人からも、励ましの言葉をかけられ、募金をしてもらいました。

そして、日本国民の震災後の対応に感動している、とニュースでも報じられました。

★ ところが、今では原発再稼働、推進、諸外国への売り込みなど、被害に苦しむ国民を抱え、同原発周辺を放射能で汚染している国とは思えない「無責任な決断をしている日本政府」と「それを許している国民」は、ドイツでは理解されません。

 日本が地球と人間、生物を放射能で汚染していることに世界中が注視し、恐怖を抱いています。

日本政府は有効な対策を取り、脱原発に向け信用を取り戻さねば、

世界は日本を同等の相手としては見てくれないでしょう。

一日本人として、心配でたまりません。

 


===ここから 福島第一原発の汚染水に関連する情報について===

<途方もなく高濃度の排水を海に垂れ流し!!>

福島原発で汚染水処理してるアレバ社の実態は酷くてゾッとする

http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/8e69c293729c3dfde70747d726a9e2b0
2013-08-16

《アレバ社の核燃料再処理工場から出る放射性物質の実態》

専門家が徹底的に放射線と放射能モニタリング、それも水や土ばかりでなく換気塔の上にタコをあげ、大気に含まれる放射性物質も子細に調べていた。

これが途方もなく高い濃度であること、また海に放出されている排水中の放射性物質濃度が非常に高濃度であることに驚かされた。

こんないい加減な会社に巨額のカネを払い福島原発で汚染水の処理をしていると思うとゾットする。

(フランスのテレビ番組「終わらない悪夢」を見て から)

 

 

汚染水の放射レベルが高すぎて、直視すると眼がやられる

〔福島第一原発は危機的状況〕作業員

http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/a67f3e019a48c7f0adf3f7d90e448273

428. 2013年8月04日 00:37:10 : khYMufwVz6
〔 福イチは、今年に入り、事実上〔部分的な再臨界〕が始まっている! 〕

放射能のせいで、タンクのボルトが1年ほどで腐食する、
ボルトも取り換えないといけないのに、取り換え不可能なら、
漏れ漏れになって…もうタンク周辺でも作業できなくなって…絶体絶命・・・
おしどりマコ氏〔原発作業員Happyさんから〕

 

 

正直、数十年後の世界が絶望的過ぎ。

数十年後、太平洋全部が高濃度放射能汚染(ドイツ研究者の拡散予測)

http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/c3aff8fab484e6df9b6387b473f987c6
2012-12-15

 

 

汚染水処理をすると、『1立方センチに1億ベクレルの放射性廃棄物』が増え続ける。

福島第1原発:廃棄物汚泥 1立方センチに1億ベクレル (汚染水処理)
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/b61b499bf61e4386cc69589c9cdc83f5
2012-05-27

福島第1原発:廃棄物汚泥 1立方センチに1億ベクレル
東京電力は9日、福島第1原発の敷地内にたまっている、
高濃度の放射性物質を含む汚染水処理システムの概要を、
経済産業省原子力安全・保安院に報告した。この作業で発生
する廃棄物の汚泥は、1立方センチ当たり1億ベクレルの
高濃度の放射性物質を含む。

 

 

<福島沖を回遊する魚を知っておこう!!>

「私は、カツオや鰹節にサヨナラしました」 回遊ルートまとめ

http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/133c25da3bcae7fda1c716046c827d26
2013-06-13

今後海藻、わかめ、ひじきは猛烈な汚染が出てくる。

調査の結果を公表すると多くの人は食べたくなくなる。
すると地域の漁業は崩壊してしまうだろう。

汚染水は、地震でできた亀裂から、常に漏れている。
地下にしみて海に流れていると思う。 (小出裕章)

5月31日 ゼオライトとバーミキュライト 小出裕章 (MBS)
http://blogs.yahoo.co.jp/x_csv/20321383.html より
2011/6/2(木)
 
・(リスナーからグリーンピースの海洋汚染調査について質問。
 
 原発から50キロ離れている地点の海藻からキロ当たり1万ベクレル超の
 放射性物質が検出された。これをどうとらえるか?)
 
  普通は1キロあたりでは検出できない。これはとてつもない汚染。
 
  私ははじめから海の汚染を調べるためには海藻を調べるのが第一と言ってきた。
 
  海藻は逃げられないため汚染がよくわかる。
 
  海の汚染は、まず海藻、次に貝類、最後は魚を調べる。
 
  どうして海藻のデータを公表しないのかこれまで不思議に思ってきた。
 
  魚から調べれば値は小さく見える。
 
・(離れた地点の海藻で1万ベクレルというのはどう考えたらいいか?)
 今後海藻、わかめ、ひじきは猛烈な汚染が出てくる。
 
・(汚染は高くなる一方か?)そうでもない。
 放出される量と生き物の代謝のバランス。
 ただ膨大な量の放射性物質が出ているため長期に渡って汚染は続く。
 
・(調査結果の公表を続けるべき?)
 それを公表すると多くの人は食べたくなくなる。すると地域の漁業は崩壊してしまうだろう。
 
・(汚染水が海へ出たことで皆が大騒ぎしたが今はそういう報道はない。出ていないのか?)
 
 もちろん出ていて、毎日海に流れている。
 
 9万トンの汚染水はトレンチ、タービン建屋、立坑にたまっている。
 
 これらすべてはコンクリ構造物で、地震でできた亀裂から必ず常に漏れている。
 
 地下にしみて海に流れていると思う。
 
 

 


===ここから 東京の黒い物質(超高線量)の物体について===

東京の黒い物質、15,600,000Bq/m2の汚染。ベルラーシの5倍。

地方の市民グループは黒い物質を見つけて、
神戸大学の山内教授にそれを分析してもらいました。
彼は243,000Bq/kgのセシウムを測定しました。
また、表面線量は2μSv/hでした。

石川氏(市民グループ長) 
「黒い物質は、今東京のどこにもあります。」
「また、それは風または雨によって移動します。」
「荒く評価して、黒い物質のまわりの土は
15,600,000Bq/m2(cesium134/137)の汚染です。」

ベラルーシでは、1,480,000Bq/kg(cesium137)が
義務的な疎開区域として定義されましたが、それを超えています。

それをセシウム134および137の合計とすると、
それは2,960,000Bq/m2になります。

東京を義務的な疎開区域と比較するグラフは、下にあります。
それは平井ステーションのまわりの汚染状況が
ベルラーシの5倍程度であるということを示します。

http://fukushima-diary.com/2012/05/240000-bqkg-at-5km-from-imperial-palace/ より

 



規定通りに進んでも放出に20年近くかかる【汚染水処理の現在 vol.3】/汚染水の駄々漏れは、至極当然

2014-12-09 15:27:21 | シェアー

http://nikkan-spa.jp/743141より転載

規定通りに進んでも放出に20年近くかかる【汚染水処理の現在 vol.3】

10月21日から1号機の建屋カバーの解体に向けた作業を開始した福島第一原発。だが、廃炉に向けた作業は難航。毎日、80億ベクレルの汚染水を垂れ流しているといわれている。どうにもならない汚染水の現状を、SPA!が独占取材!


◆規定通りに進んでも放出に20年近くかかる

福島第一原発

今回の報道公開では事故を起こした原子炉建屋群周辺にはまったく近づかなかった。写真のように着々と瓦礫の処理は進んでいるようだが……

 東電側は現在、トリチウム除去技術を模索しているが、世界的にも実用的な方法は確立されておらず、短期的に解決のめどが立つ見込みはない。とはいえ、福島第一原発構内は高性能型ALPSの建設などでタンク建設用の土地も次第に不足してくる。たとえリスクを低減したとしても、トリチウムの残る水を保管するには限界があるのだ。

 その意味では政治決断としてALPS処理後のトリチウム残留水を最終的に海に放出するという選択肢が再び浮上してくる。しかし、ここにも壁が立ちはだかる。

「現在、福島第一原発の保安規定では海に放出できるトリチウムの量はベクレル換算で年間22兆ベクレル。ところが現在貯留している汚染水に含まれるトリチウム量は少なく見積もっても約400兆ベクレルです。つまり保安規定通りに事を進めれば、放出だけで20年近くかかることになります。この間も1~3号機で注水冷却を続ける以上、汚染水は発生します。このままでは負のスパイラルに陥ることになります」(フリージャーナリストの村上和巳氏)

福島第一原発 そもそも汚染水は前で述べたように原子炉そのものに損傷があるために発生するのであり、福島第一原発収束作業の本丸はまさにこの点での進展こそが大きなカギを握る。しかし、報道公開時の会見で小野所長は「廃炉作業は、この先やらなければならないこと、収集しなければならない情報もたくさんあり、そう簡単に進むものではない」と見通しの立たなさを吐露している。村上氏も次のように言う。

「今回特徴的だったのは、報道公開が始まって以来、事故を起こした原子炉建屋群周辺にはまったく近づかなかったこと。これは初めてでした。つまり、危険や被曝云々の問題ではなく、その周辺では改めて報道公開するような進展がないということです。現在、4号機では使用済み燃料プールからの燃料棒取り出しが行われており、これは順調に終わりそうですが、それ以降は手を付けにくい難所ばかりが残ります」

 東電の発表では今も福島第一原発構内からは1日推定で2億4000万ベクレルもの放射性物質が外部に放出されているという。しかし、これを止めるどころか、まだまだ一寸先は闇の状態が続いているのだ。

福島第一原発取材・文/SPA!原発問題取材班 取材協力/村上和巳

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≪関連≫汚染水の駄々漏れは、至極当然
    https://www.youtube.com/watch?v=YPKdIY5WPn8



毎日、80億ベクレルの汚染水を放出するしかない現状【汚染水処理の現在 vol.2】

2014-12-09 15:19:56 | ご案内

http://nikkan-spa.jp/744088より転載

毎日、80億ベクレルの汚染水を放出するしかない現状【汚染水処理の現在 vol.2】

10月21日から1号機の建屋カバーの解体に向けた作業を開始した福島第一原発。だが、廃炉に向けた作業は難航。毎日、80億ベクレルの汚染水を垂れ流しているといわれている。どうにもならない汚染水の現状を、SPA!が独占取材!

◆毎日、80億ベクレルの汚染水を放出するしかない現状……。

福島第一原発

新型の汚染水処理装置「ALPS」。1日あたり従来型の2倍の約500tを浄化できるという

 今回公開されたのが、この第2段目の汚染水から、ストロンチウムのみを取り除くモバイル・ストロンチウム除去装置や多核種除去設備(ALPS)。ALPSは、汚染水に残されたストロンチウムを含む62種類の放射性物質を一度に告示濃度限度以下まで取り除けるというもので、東電が東芝とともに開発したものが既に3系統あるが、今回公開されたのは増設した既存型ALPSと高性能型ALPS。高性能型ALPSは1系統の処理能力は既存型の2系統分、処理に伴い発生する廃棄物量は9割削減できる。それが福島第一原発の小野明所長の「豪語」の根拠でもある。

 だが、これらを投入しても大きな前進につながらないと噂されるのはなぜか? 今回の公開も含め合計4回の福島第一原発報道公開に参加したフリージャーナリストの村上和巳氏は次のように語る。

「そもそも既存型ALPSは試運転開始以来、トラブル続きで何度も停止しています。今春には使用しているフィルターが放射性物質による劣化で亀裂が入っていたことがわかり運転を停止。新材質のフィルターに交換し、試運転を再開したばかりだったのですが、またもフィルターに亀裂が発生し、結局再び試運転は一部停止したほどです。過去に例のないことに取り組んでいることを割り引いても、高性能型ALPSなどで汚染水処理が一気に進展することに確信が持てないのが現状です」

福島第一原発 小野所長が掲げる来年3月末までの汚染水処理は、安倍首相が福島第一原発を視察した際に東電の廣瀬直己社長が公約したものである。ところが、この公約が通り、汚染水のリスクは低減できても問題は山積だという。村上氏が続ける。

「ALPSでは最終的に除去できない放射性物質のトリチウムが残ります。東電はトリチウムから出る放射線レベルは低く、人体への有害性は少ないとして当初はALPS処理後のトリチウムが残った水を地元の同意が得られれば海に放出する計画でした。ところが原子力規制委員会がこれに待ったをかけたため、ALPS処理後の水もタンクで保管することになっています」

⇒【vol.3】「規定通りに進んでも放出に20年近くかかる」に続く