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【原発事故】政府、年内にも南相馬市で特定避難指定解除へ!20ミリシーベルトを下回ったとして!

2014-12-17 21:51:56 | シェアー

http://saigaijyouhou.com/blog-entry-4843.htmlより転載

【原発事故】政府、年内にも南相馬市で特定避難指定解除へ!20ミリシーベルトを下回ったとして!大熊町では中間貯蔵施設建設を容認! 

 

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政府の原子力災害現地対策本部は12月21日に南相馬市で指定解除等の時期について説明すると見られています。当初は住民たちの反対などから政府は特定避難指定解除を先送りにしていましたが、この説明会で避難解除を発表する可能性が高いです。国は南相馬市の全世帯で指定基準の年間被ばく線量20ミリシーベルトとして、10月から解除を検討していました。
また、12月15日に福島県大熊町の渡辺利綱町長は、除染で出た放射性物質や廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設を容認すると発表しています。渡辺町長は「復興と町民の生活再建を早く進めるため」と述べ、住民代表らに中間貯蔵施設の受け入れの方針を伝えました。

 


政府の定めている「20ミリシーベルト」という基準値には、多くの専門家から疑問の声が出ています。例えば、福島原発事故直後に辞任した小佐古敏荘(こさこ としそう)元内閣官房参与は、「原発作業員でも20ミリシーベルト超える人は極めて稀で、子供には浴びさせるべきではない」と警鐘を鳴らしました。
チェルノブイリ原発事故の時は年5ミリシーベルトで強制避難となっていたわけで、それを合わせて考えると日本の基準値はあまりにも酷いです。

小佐古氏以外にも多くの専門家が20ミリシーベルトに疑問の声を投げ掛けていますが、未だに政府はその声を聞こうとはしていません。福島の甲状腺がんなどの急増していますし、このままでは本当に収集が出来ない状態になってしまう可能性が高いです。


☆特定避難指定解除へ、21日説明会・南相馬
URL http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201412/20141213_61003.html

引用: 
 国の原子力災害現地対策本部は21日、南相馬市で特定避難勧奨地点の指定世帯152世帯を対象にした説明会を開催する。指定解除時期を提示する見通し。国は解除を先送りしてきたが、年内いっぱいでの解除に踏み切る可能性が出てきた。
 国は全世帯が指定基準の年間被ばく線量20ミリシーベルト(毎時3.8マイクロシーベルト相当)を下回ったとして10月中の指定解除を検討。「放射線量がまだ高く、時期尚早だ」との住民の反発を受け、いったん先送りした。希望世帯を対象に放射線量低減のための清掃を実施している。
:引用終了

☆中間貯蔵施設建設、容認を住民に伝達 福島県大熊町
URL http://www.sankei.com/life/news/141215/lif1412150008-n1.html

引用:
東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設予定地、福島県大熊町の渡辺利綱町長は15日、町として施設の建設を容認する考えを住民代表らに伝えた。

 役場の移転先である同県会津若松市で開かれた行政区長会で表明した。町と住民代表らの協議は冒頭のみ公開され、渡辺町長は容認の理由について「復興と町民の生活再建を早く進めるため」と述べた。
:引用終了

↓20ミリシーベルトに警鐘を鳴らした小佐古敏荘元内閣官房参与
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☆避難指示解除目指す南相馬市小高区で原発事故後初の飲食店開店(福島14/12/8)
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☆避難指示解除された川内村一部地域、帰還した住民は2割満たず(福島14/11/24)
<iframe src="http://www.youtube-nocookie.com/embed/99gNxGe5dLc" frameborder="0" width="560" height="315"></iframe>

☆中間貯蔵施設 大熊町、行政区長に建設受け入れの考え伝える(福島14/12/15)
<iframe src="http://www.youtube-nocookie.com/embed/rnm6JSFnauY" frameborder="0" width="560" height="315"></iframe>

☆小佐古内閣官房参与辞任・20ミリシーベルト問題
<iframe src="http://www.youtube-nocookie.com/embed/yFg2IxD7mvs" frameborder="0" width="560" height="315"></iframe>

関連過去記事

☆ドンドン緩和される放射能基準値!除染目標値を2倍以上に緩和、作業員の被ばく線量を5倍(500ミリ)、避難基準を20ミリシーベルトに! 
URL http://saigaijyouhou.com/blog-entry-3437.html



再生可能エネルギー 買い取り義務見直しへ~そうまでして原発推進したいか

2014-12-17 21:39:43 | シェアー
http://www.47news.jp/smp/47topics/e/257032.phpより引用
「原発は1キロワット時14セント(約15円)、「廃炉費用」を含めれば更にコスト高。もはや原発推進の理由なし!
===================================================

NHKニュース http://nhk.jp/N4Gq5spJ

再生可能エネルギー 買い取り義務見直しへ

12月16日 21時27分
再生可能エネルギー 買い取り義務見直しへ
 

経済産業省は、電力会社に再生可能エネルギーによる電力の買い取りを義務づけた制度を抜本的に見直し、今後の新たな契約では、電力会社が必要に応じて太陽光発電などの買い取り量を住宅での発電も含めていつでも減らせるとした案を16日の専門家会議で示しました。

経済産業省は、16日の専門家会議で再生可能エネルギーによる電力の買い取り制度を太陽光と風力発電を対象に抜本的に見直す案を示しました。
現在、この制度では、電力会社に太陽光や風力で発電した電力を固定価格ですべて買い取ることを義務づけ、大規模な事業者に対しては、発電量が需要を上回っても買い取りを制限できる期間は年間30日間という上限が設けられています。
これに対し16日示された案は、今後の新たな契約では電力会社が買い取りをいつでも制限できるように、年間30日の上限を撤廃するとともに、買い取りが制限される対象を大規模な事業者だけでなく住宅などでの発電にも広げる内容になっています。
会議の中で専門家からは、「買い取りが制限される範囲が発電量全体の10%程度にとどまるのであれば、必ずしも否定的に捉える必要はないと思うが、電力会社には積極的な情報の開示が求められる」などの意見が出されました。
経済産業省は、16日の議論などを踏まえて、この案を今週中にも正式に決めることにしています。
再生可能エネルギーによる電力の買い取り制度を巡っては、申し込みの急増などで電力会社が安定供給に支障をきたすおそれがあるなどとして、買い取りを制限する動きが相次いでいましたが、今回の見直しが実施されれば電力会社の制限は年明けにも解除される見通しです。


固定価格買い取り制度とは

再生可能エネルギーで発電した電力の買い取り制度は、太陽光など自然エネルギーの活用を促すため2年前の平成24年7月に導入されました。
従来、太陽光や風力、地熱などの再生可能エネルギーは、一般的には、火力発電などより発電コストが高いとされ、普及が進んでいませんでした。
このため政府は現在の制度で、電力会社に再生可能エネルギーで発電したすべての電力を固定価格で20年間から10年間買い取ることを義務づけました。
対象には、事業者によるメガソーラーだけではなく、新たに住宅の屋根などに設置された太陽光パネルで発電された電力も含まれています。
また買い取り価格は、経済産業省に設置された外部の有識者による委員会で、毎年、見直され、太陽光パネルの技術開発などによるコスト削減効果で年々、引き下げられる見通しになっています。
それでも再生可能エネルギーの普及促進という観点から、買い取り価格が発電コストより高く設定されていることなどから新規の申し込みが急増しています。
このため電力会社の間では電力の安定供給に支障が出るおそれがあるとして、新規の買い取りを制限する動きが相次いでいました。


太陽光発電の参入急増

買い取り制度の導入から2年余りで、再生可能エネルギーによる発電事業への参入は急速に進みました。
このうち、特に増えたのは太陽光発電です。
太陽光発電は、土地を確保しパネルを設置すれば実際に発電するまでの期間は1年程度とも言われ、環境への影響調査などで発電まで10年程度とされる地熱発電などに比べて、参入が比較的容易だとされています。
現在の制度で国が認定した太陽光発電の設備は、ことし10月末時点でおよそ6900万キロワットと、再生可能エネルギー全体の95%に上り、太陽光発電に集中している形です。
これらがすべて発電を開始すれば、国がエネルギー基本計画で目標としていた2030年度の太陽光発電の導入量を、40%近くも上回ることになります。
さらに太陽光発電には、広い土地が確保しやすい地域に集中するという地域的な偏りもあります。
こうした地域は、大都市圏に比べて電力需要が少ないため、北海道や東北などの各電力会社の管内では、特に需要が少ない春や秋に太陽光で発電した電力量が需要を上回る可能性が出てきました。
この結果、安定供給に支障が出るおそれがあるなどとして、ことし9月以降、電力会社が買い取りを一時的に制限する動きが相次ぐ形となりました。


事業者からは懸念の声

今回の制度見直しについて太陽光発電に新たに参入した事業者からは懸念の声も出ています。
宮城県名取市の物流会社、「センコン物流」は、現在の制度のもとで高い収益性が見込めるとして、去年、太陽光発電事業に乗り出しました。
会社の倉庫の屋上に大規模な太陽光パネルを設置するなど、宮城県内の6か所に発電設備を設けました。
年間の総発電量は合わせて421万キロワットアワーで、およそ1200世帯の電力使用量に相当します。
さらにこの会社では、東日本大震災からの復興に役立てようと、今年、新たに再生可能エネルギー課を発足させ、福島県などで事業を拡大する計画でした。
しかし、今回の見直しで買い取り量が見通せなくなるとして太陽光発電事業を今後、計画通り進めるか再検討を迫られているとういことです。
「センコン物流」の再生可能エネルギー課長、鈴木昌明さんは「事業の前提条件が大きく崩れてしまう。今後どうなるか電力会社には情報を開示していただきたいし、国も再生可能エネルギーの市場を維持できるような制度を構築してもらいたい」と話しています。

 


「#ゆるさないヘイトスピーチ・フォトアクションキャンペーン」モザイク画完成!

2014-12-17 05:33:25 | 紹介

志葉 玲さんのフェイスブックより>  Human Rights Nowさんの写真をシェアしました。

お知らせ多くてすみません。志葉が撮影協力したヒューマンライツ・ナウによる『 ‪#‎ゆるさないヘイトスピーチ‬・フォトアクションキャンペーン』のモザイク画が完成しました。 これは、ヘイトスピーチ(国籍や人種、宗教、性的指向など特定の属性を持つ集団への暴力や差別をあおったり、侮辱したりする行為)に反対する個人が、プラカードを持って写真を撮ることで「ヘイトスピーチを許さない」という意思表示をする、というアクションでした。このアクション参加者の写真を集めたものが、このモザイク画です。志葉もヘイトスピーチとたたかうヒューマンライツ・ナウの取り組みをこれからも応援していきます。


http://hrn.or.jp/activity/topic/post-311/より転載Human rights now / ヒューマンライツ・ナウ

「#ゆるさないヘイトスピーチ・フォトアクションキャンペーン」モザイク画完成!

 また、SNSを中心に進めておりました『 #ゆるさないヘイトスピーチ・フォトアクションキャンペーン』では多くの皆さまに参加して頂きました。戦場カメラマン/ジャーナリストでもある志葉玲さんにもご協力いただき、ついにモザイク画が完成しました。

ヘイト・スピーチの問題に関してはこれからも取り組んでまいります。これからもヒューマン・ライツ・ナウをよろしくお願い致します!

 


衆院選:唯一の敗者?「次世代の党」、なぜ=ネトウヨの星、撃沈!

2014-12-17 04:54:09 | 紹介

衆院選:唯一の敗者?「次世代の党」、なぜ=ネトウヨの星、撃沈!

     

by Masato Mizutaniさん 

 http://blogos.com/outline/101309/よりの転載

総選挙「唯一の敗者」とは?「次世代の党」壊滅の意味とその分析


・「一人負け」の次世代

第47回衆議院議員総選挙の結果が出揃った。自民党は改選前(293)からわずかに3議席減らして290議席。公明党は同じく4議席増の35議席。結果、自公の与党では改選前から1議席減らしただけで現状維持となった。しかも選挙区定数が5削減された事を考えると、「実質増」と言えなくもない。自公政権にとっては「大勝利」である。

一方、民主党は海江田党首が落選という衝撃の事態に陥ったとはいえ、11議席増の73議席で「そこそこの数字」。苦戦が予想された維新は、1議席減の41議席を確保し「かなり善戦」。選挙のたびに「消滅」が危惧された社民党は現有2議席を死守して何とか「踏ん張」り、逆に共産党は改選前の3倍弱となる21議席を獲得して大きく躍進し、「大勝利」である。

そんな中、「自民党より右」を掲げて選挙戦を戦った次世代の党。改選前の19議席から、ほぼ10分の1の「2議席」にとどまり、社民党と同数となってしまうという壊滅的敗北を喫した。今次の選挙で「唯一の敗者」がいるとすれば、明らかに「次世代の党」というよりほか無い。


・誰が次世代の党を支持したのか

次世代の党は旧太陽の党の田母神俊雄、西村眞悟の両氏を公認し、さらに一時引退も噂された石原慎太郎氏も比例擁立したが、結果、比例で一議席も獲得することが出来ず、わずかに小選挙区で、元来地盤のある平沼(岡山)・園田(熊本)の両2名が当選したにとどまった。

「自民党の右に確固たる軸を作る」をスローガンに戦った次世代の党は、ネットでの広報活動を積極的に行うなど当初からネット重視を鮮明にした。

若い人たちは新聞やテレビよりも、インターネットでニュースを得ていると思う。我が党はネットでの人気は野党第1党だ。ネットでは若い人たちの保守化傾向は強い。従って次世代の党の支持も高いと思う

このように明らかに次世代の党は「ネット保守(ネット右翼とも)」を意識し、また彼ら(ネット保守)もそれに応える形で、「ネット保守」から広範な支持を集めたこと(それが若者かどうかは兎も角)は間違いない。

私は「ネット保守」を「2002年頃から登場し始めた、ネット上で保守的、右派的な言説を行う人々」と定義しているが、次世代の党を支持した人々は、明らかにこの「自民党より右」を謳った同党の主張に賛同するネット上の人々が多かった。

一方、「ネット保守」の対義語として私が使用する「保守」という言葉は、「自民党清和会が主張するタカ派的価値観」を支持する非ネットを出自とした伝統的な自民党支持層(産経・正論路線)のことを指す。

次世代の党の支持層の核となっているのは「ネット保守」だが、ネットの普及により「保守」と「ネット保守」が部分的に重複している場合がある。が、話がややこしくなるので次世代の党は「ネット保守」をその支持の中核にした、という前提で話を進めたい。

 

・「ネット保守」の中でも更に最右翼に支持された次世代

しかし、いきなり前提を翻すようだが今次の選挙では「ネット保守」の全てが次世代の党を応援していたわけではない。今次の選挙における、「ネット保守」の投票行動を概観するとおおよそ次のように成る。



「ネット保守」の多くは、基本的に憲法9条改正や外交安保政策でタカ派的傾向が強い、第二次安倍政権について好意的である。つまり、本来「ネット保守」はその投票先が自民党になるはずだが、「自民党より右」を標榜する次世代の党の誕生で、自民党支持でありながら次世代の党を支持する、という倒錯した状況が生まれることになった。

自民党を支持する「ネット保守」の少なくない数の人々は、上手一番左の「1型」、小選挙区も比例代表も自民に投票した。この投票行動は、ストレートに安倍政権への応援に成る。ただ、上図の「2型」「3型」の場合だと、小選挙区は自民だが比例は次世代、選挙区と比例の両方が次世代、という風に、「保守色」が強まるに連れて「次世代」の成分が高まっていく、という現象が見られた。

実際、在特会(在日特権を許さない市民の会)の元会長は、自身のツイッターで「小選挙区も比例も次世代」に投票した(期日前)ことを明かした(12月9日)。

朝一期日前投票に赴き小選挙区・比例ともに次世代の党に一票を投じてきました。

「ネット保守」の中でも、更に右派色、保守色が強くなればなるほど、次世代の選択肢が増えていくことは興味深い。在特会に代表される、「ネット保守」の中にあって最も過激な「行動する保守」に親和性を感じてる人々の多くが、SNS上などでこぞって次世代の党応援を打ち出していたことからも、その傾向は伺える。

 

・「自公分離論」と「君側の奸理論」の瓦解

「自民党支持でありながら投票先は次世代」というこの矛盾を解決するために、考案されたのが「自公分離論(離間論)」である。

つまり、「現在、自民党と連立を組む公明党は憲法9条改正を妨害し、集団的自衛権の解釈変更を骨ぬきにしたので、邪魔な存在である。公明党に代わって次世代の党が連立入りすれば、公明党を追放し、自民党が持つ本来の”保守色”が発揮されるだろう」というものである。

この「自公分離論」は東京12区のから立候補した田母神俊雄元航空幕僚長も、同区の太田昭宏氏(公明党党首)と競ったときに、盛んに口にしていた言葉だ。この「自公分離論」によって、「自民党支持でありながら投票先は次世代」という矛盾の解決を一気に図ろうとした。しかし、どう考えてもこの理屈は無理筋であった。

安倍首相自身が「公明党と連立を解消して次世代をパートナーにしたい」と発言したことは一度もないばかりか、舛添都知事と共に自ら東京12区に乗り込んで太田氏を応援・激励した(2014年12月8日)

「安倍首相は本当は、私と組みたいに決まっているが、周りの大臣や官僚が邪魔をして本心を言わないだけ」という、典型的な「君側の奸理論(善人の君主が、周囲の人間に騙されている)」こそが「自公分離論」だが、安倍首相自身の行動によって、脆くもこの理屈は瓦解した。

 

・タブーブタのウソと「穏健なネット保守層」の離反

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また、次世代の党がPRのために製作した「タブーブタのうた」というネット上の広報ビデオも、各方面で物議をかもした。その中では「生活保護のタブー」と称して、「日本の生活保護なのに 日本国民なぜ少ない 僕らの税金つかうのに 外国人なぜ8倍」というフレーズが登場した。

日本の生活保護は、その97%が日本人世帯に支給されているのであって、「日本人は少ない」どころか、日本人の受給が圧倒的である。

「外国人なぜ8倍」というのは、次世代の党の公式見解では「在日コリアンの受給世帯の割合と日本人の保護人員を比べたのも」というものだが、そもそも人員と世帯を比較することはかなり無理がある。「外国人」と謳っているのに、実際に指し示すのは「在日コリアン」であり、その数字にも統計的な根拠はない。ちなみに、在日コリアンの生活保護受給世帯の割合は約14%と、全世帯の受給率3.1%の約4.7倍と成る。

確かにこれは高率だが、それなら「在日コリアンの受給率なぜ4.7倍」とするべきであって「外国人なぜ8倍」のフレーズの根拠はやはりない。4と8では全然違う。こういう細かいところに、政党の善悪を判断するバロメーターがある。有権者は冷静にその部分を見つめている。

このような「自公離間論」のそもそもの無理筋と、「タブーブタのうた」に代表される、「そもそも事実ではないことをタブーと称して、それに斬り込むという理論の乱雑さ」が影響して、「ネット保守」の少なくない一部は、従前通り「小選挙区も、比例も、自民党」という上図「1型」の投票行動を選んだ。

2014年2月の東京都知事選の折り、「史上初のネット保守独自候補」とされた田母神俊雄氏を支持した「ネット保守」の人々が、私の知る限り少なくない数「今回は次世代の党は支持できないので、順当に自民党に入れる」と回答している。

投票日の前日、12月13日に次世代の党の田母神候補は東京都・赤羽駅東口で演説を行った。寒風吹きすさぶ中、私も見に行った。明らかに、都知事選挙の時の熱気は失われていた。その後、太田候補が同じ場所で最後の演説を行ったが、支持母体の動員もあってか黒山の人だかりだった。

誰がどう観ても明らかに無理筋な「自公分離論」と、次世代の党の事実に正確ではない広報のやり方が、有権者を離反させていると感じた。


・「ネット保守=250万人説」の証明

私は2014年の2月10日に、都知事選挙の結果を独自に分析し、「日本全国のネット保守人口は約250万人(200万人~250万人の間)」とする論考を発表した。

では、今回の衆院選挙では、「ネット保守」から広範な支持を受けたとされる次世代の党の得票数は幾らだったのだろうか。

全国の比例ブロックの次世代の党の獲得総数をまとめた所、その総数は「約141万票」であった。これでもなお、私の推計から60万票から100万票、開きがあるので「当たらずも遠からず」というところだ。

が、上記のように「小選挙区も、比例も自民」という「ネット保守」の中でも比較的穏健なクラスタが「離反」していることを鑑みると、「ネット保守(250万人)の半分強から3分の2が次世代に投票した」と仮定すれば、約120万~160万票の比例票ということになる。これが実際には141万票だったのだから「ほぼ私の推測の通り」だったということができると思う。

またこの予想では、「ネット保守は国会議員にして2~3議席分の勢力」としたが、今回、比例では獲得に至らなかったものの、小選挙区で次世代は2議席を獲得したから予想通りの結果である。

これが参院選の全国比例だった場合は、前回の参院選でほぼ同数(約126万票)で社民党が1議席を得ているので、投票率にもよるが恐らく次世代の党は1~2議席を獲得していたと思われる。こちらもほぼ、私の予想通りである。

「ネット保守」の全国的趨勢が、今回の選挙で改めて浮き彫りになったと言える。

 

・「自民党より右」の否定

今次選挙の唯一の敗者である次世代の党の獲得議席「2」が意味するものはなにか。それは端的に言えば「自民党より右」の存在を、有権者が明確に拒絶した、ということである。今次の選挙を通じて日本人が出した答えは、「安倍政権を積極的に全肯定はしないが、強く否定はしない。でもあんまり過激なのは駄目だよ。とりあえず2年じゃ分からないから、もうしばらくやってみては」という事に尽きると思う。

この中の「あんまり過激なのは駄目」というのは、「自民党より右」を標榜し、余りに現実の政治力学や事実ベースを無視した主張を繰り広げた、次世代の党の「余りにも過激な主張」へのNOとイコールだ。生活保護の不正受給は確かに許されるものではないが、事実に基づかない生活保護批判は、時として外国人一般への呪詛と読み取られる。

既に述べたとおり、「ネット保守」の中でも、右派成分が特に強い在特会に代表される「行動する保守」が、次世代の党への支持と親和性が高いことは既に述べたとおりだ。

次世代の党の支持者の全てが差別やヘイトスピーチを肯定している、と断定しているわけではないが、明らかに差別やヘイトスピーチと親和性の高い人々が、今回こぞって次世代の党を応援したことは、事実である。それに対するNOが、今回の選挙で有権者からつきつけられたのは、否定のしようのない事実だ。

安倍首相は、自身の発言として、「特定の外国人に対するヘイトスピーチには断固反対」の意見を明言している。実際、2014年11月には、法務省が「ヘイトスピーチ禁止の啓発活動」を開始し、主にネット上での差別的発言の禁止を周知している処である。更には、2014年12月11日には、京都市で在特会会員らが行った差別的な街宣に対する損害賠償の訴訟の上告審が、在特会の上告棄却(最高裁)という形で確定した。

事実に基づかない、粗悪で過激な差別の表現は、国をあげて取り締まり、抑制する方向性が現政権下で明確に示されている。差別を憎み、断固反対する「良心のネット保守」は、今回、次世代の党からこぞって離反した。また、そういった関係性を知らない大多数の有権者は、皮膚感覚として「自民党より右」を標榜する次世代の党を黙殺し、彼らに一票を投じようとはしなかった。

 

・「ネット保守」の実勢を読み違えた次世代

ネットの世界の、一部のクラスタによる熱狂的な支持を観て、「我が党はネットでの人気は野党第1党だ。ネットでは若い人たちの保守化傾向は強い。従って次世代の党の支持も高い」(前出・次世代の党、幹事長談話)のような「錯覚」に陥り、彼らの好むような、過激な保守色を次世代の党が全面に打ち出したことは容易に想像できる。

次世代の党は、そもそも維新の所属議員であった。橋下徹氏の個人的人気と相俟った「維新ブーム」が2012年の総選挙で沸き起こると、維新の躍進に乗じて、後に分離独立する「次世代の党」のメンバーが多数当選した。橋下人気・維新ブームに乗っかったに過ぎない次世代の党が、あくまでネット上に「保守の大票田」があると錯覚したのが、最大の間違いだと思う。

私が予想したように「ネット保守」はそもそも、そこまでの大勢力に至ってはいない。拙著『若者は本当に右傾化しているのか』(アスペクト)で指摘したとおり、「ネット保守」は若者ではなく、およそ40代とか50代の中高年層が主軸であって、「若者」の世界ではない。インターネット=若者という図式は、とっくの昔に瓦解した旧世界のネット観である。

ネットの実勢も、「ネット保守」の実勢も、全く読み違えた次世代の党が壊滅したのは必然といえる。有権者の多くは、「安倍政権には疑問はあるが、さりとて野党に期待すべき代案はない」という消極的な姿勢で、自民党に一票を入れたことは想像に難くない。

安倍政権を批判的に見る人は、「安倍政権は極右だ」などというが、それは行き過ぎである。有権者の多くは、たとえ消去法であっても、「自民党より右」を否定し、より現実的な安倍政権を普通の皮膚感覚で選んだ。少なくとも自民党の獲得議席は静かにそれを物語っている。


・示された日本人の良心~ネット保守は「国会議員2議席分」

今回の選挙で示されたのは、日本人の常識性と、穏健性と、逞しさである。「2年では、なんにも判断しようがないでしょう」という常識的な判断こそが、日本人の出した回答だ。そこには、殊更天下国家論や、事実に基づかない外国人攻撃が入り込む余地はなかった。

次世代の党の失敗は、「ネット保守」を過大評価しすぎたことに尽きる。

多分、都知事選挙の折、60万票を取った田母神候補が、単純に東京都の人口の10倍が日本人の人口ということで、600万票とか、700万票取れると考えていた(となると、比例での獲得議席は公明党と同等程度の20―30議席=自公分離論の誕生)のだと思う。しかし、実際の有権者は冷静に判断している。無理筋で極端な理屈は、常に日本人の「常識」から排除される。

「ネット保守(の中でも更に濃い人々)」の実勢が、「国会議員2人分」であることが判明した今、現有議席を維持した安倍政権は、何の気なしに、「ネット保守スルー」の政策を取り始めると予想される。

現状ですらヘイトスピーチ抑制の方向を示している安倍政権だが、「ネット保守」の票田が予想以上に少ないことが示されたので、躊躇なく「ヘイト規制法」などの立法を行う可能性がある(ただ私は、実効性などの観点から反対ではあるが)。

更に「行動する保守」などへの規制も、ますます進むことだろうと思う。ネット上で湧き上がる、時として差別的な言説の数々は、「日本人一般の常識から外れた、ごく一部の人々による行い」であることが確認された今、政権与党にとっての「ネット保守」の比重は、殆どゼロに近しいものとなったのだから。

安倍政権を100%信任したのではない。自民党に手放しでハンドリングを任せたわけではない。今次の選挙は、過去最低の投票率も相まって「消去法」での現政権支持だ。その中で、私は「現実的で穏健な保守」に期待する。

「自民党より右」を否定した有権者が望むのは、差別や民族呪詛に断固NOを発する、弱者にやさしい穏健で微温的な、常識的な感覚の「保守」の確立ではないのか。

*参考「自民党より右は評価されるか

※Yahooニュースより転載