教育勅語
高橋源一郎 氏 現代訳
https://mobile.twitter.com/takagengen
教育勅語①「はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞いてください。もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。知ってました? とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね」
教育勅語②「きみたち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の臣下であるわけです。そこのところを忘れてはいけませんよ。その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです」
教育勅語③「その点に関しては、一人の例外もなくね。その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと」
教育勅語④「そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、そのことによって智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、なにより、公共の利益と社会の為になることを第一に考えるような人間にならなくちゃなりません」
教育勅語⑤「もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。よろしいですか。さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください」
教育勅語⑥「というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください。それが正義であり「人としての正しい道」なんです。そのことは、きみたちが、ただ単にぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、きみたちの祖先が同じように忠誠を誓っていたことを讃えることにもなるんです
教育勅語⑦「いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が残してくれた素晴らしい教訓であり、その子孫であるぼくも臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違いの無い「真理」なんです」
教育勅語⑧「そういうわけで、ぼくも、きみたち天皇家の臣下である国民も、そのことを決して忘れず、みんな心を一つにして、そのことを実践していこうじゃありませんか。以上! 明治二十三年十月三十日 天皇」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
教育勅語こそは、現人神である天皇への忠誠と国家へ命を捨てる奉仕させる、国家権力による国体意識すり込み教育の象徴であった。そこに個人の尊厳、人権はなく国家に尽くすただの人間であるにすぎなかった。
主権在民の民主政国家として、「個人の尊厳」に基ずく国づくりを自国の国民と他国に対して約束したのですから、それと背反する思想原理により教育や政治を行うことは、絶対に許されない。
(関連記事)
あまりにも稚拙な、菅官房長官らの発言。「教育勅語」の読み方の基本を講義します。 〔思索の日記 武田康弘〕2017.4.4
教育勅語を現代語訳してみた結果…小説家・高橋源一郎さんのTwitterが話題に 〔buzzfeed 籏智 広太〕
教育勅語を正しく理解するために!【動画&書きお越し】 横路孝弘議員の稲田防衛大臣を諭すような国会質疑が素晴らしい 〔shanti-phula 2017.3.18〕
稲田「教育勅語・南京虐殺」3/16横路孝弘(民進)の質疑:衆院・安全保障委員会