ウズラ 学名・Coturnix japonica 英名・Japanese Quail
2024年6月23日,青森県三沢市のラムサール条約登録湿地の仏沼.
コジュリンの囀りとともに,耳慣れない鳴き声が聞こえてきました.
聞いたことがあるような,ないような鳴き声でした.
耳を澄ますと,その鳴き声に「アジャパー」が重なりました.
ウズラの鳴き声です.
まさに「アジャパー」でした.
家に帰ってから少し調べてみました.
昭和10年三省堂発行の「観察手引き 原色野鳥図(上巻)」石澤建夫・下村兼二著に「普通知られる鶉鳴でグヮックルルと聞こえる」とありました.
当時は,誰が聞いても「グヮックルル」と聞こえていたのでしょう.
昭和50年代,喜劇俳優・伴淳三郎の映画から,困ったり驚いたりしたときに使う「アジャパー」が流行ったそうです.
その後,ウズラの鳴き声が「アジャパー」とききなされるようになったようです.
僕もそのききなしを本などで読み,頭の片隅に残っていたのです.
そして,和歌などの生半可な知識から哀愁を帯びた鳴き声だと勝手に思い込んでいました.
ウズラの生の声は,長年の夢でした.
ようやく叶えることができたウズラの声は,まさに「アジャパー」だったのです.
勿論,鳴き声だけで姿を見ることはできませんでした.