カンムリカイツブリ 学名・Podiceps cristatus 英名・Great-crested Grebe
6月11日,新潟市北区の福島潟を訪問しました.コジュリン,ホオアカの観察が目的でしたが,見事に振られてしまいました.あきらめきれずに水面を眺めていると,1羽のカンムリカイツブリが浮いているのが見えました.数年前,福島潟でカンムリカイツブリの造巣行動とそれに伴うディスプレーを観察したことを思い出しました.そのときの巣は,造巣途中,大雨による増水で流されてしまったことを後で知りました.
コウホネの大きな葉の間にカンムリカイツブリが座っています.その下には,枯れ草のようなものが見えます.巣です.間違いありません.福島潟で,初めて営巣・抱卵を確認できました.しばらく観察を続けていると,カンムリカイツブリの姿を見失ってしまいました.懸命に探すと,1羽が巣の上に立っており,その後にもう1羽の顔が見えます.抱卵の交代が行われたのです.巣の上には薄茶色の2卵が見えました.
産まれたばかりのカイツブリ類の卵は白色をしていますが,時間がたつにつれ水垢などで汚れ,茶色になっていくそうです.巣の上の卵の色からすると,孵化間近だと想像できました.
このカンムリカイツブリの営巣については,繁殖の成功を願い,今まで投稿を控えてきました.6月16日,友人から雛を確認したとのメールをもらいました.その後,「水の公園福島潟公式サイト」福島潟自然情報のページにも雛を背負った画像が掲載されました.僕自身も6月22日,福島潟を再訪し,3羽の雛を確認しました.現時点で,僕の写真が繁殖に影響を与える可能性がなくなったと思われるので,公表することにしました.雛の写真については,もうしばらくお待ちください.
福島潟におけるカンムリカイツブリの繁殖について,「ビュー福島潟」の親切な女性レンジャーから沢山の情報を頂きました.ここで御紹介できないのが残念ですが,本当にありがとうございました.
カンムリカイツブリ.コウホネの間に作られた巣の上で抱卵中です.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟
カンムリカイツブリ.抱卵しているのは,冠羽の長い個体です.雄かも知れません.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟
カンムリカイツブリ.抱卵の交代です.巣の上に2卵が見えました.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟
カンムリカイツブリ.巣の上にいるのは,冠羽の短い個体です.冠羽の長い個体は後にいます.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟
カンムリカイツブリ.冠羽の短い個体が巣の上に座り込みました.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟
カンムリカイツブリ.冠羽の長い個体は,写真の左,コウホネの葉に隠れています.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟