新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

カワラヒワ 松の新芽・紫の花に遊ぶ

2015-05-31 17:28:41 | アトリ科
 カワラヒワ 学名・Chloris sinica 英名・Oriental Greenfinch

 カワラヒワは,新潟では主に留鳥です.山地から平地の林で繁殖しますが,庭の植木などにも営巣することがあります.

 農道の脇に松の木が一本立っています.夏の日差しを避けて,よく一休みした松の木です.その松の木の梢から,「コロコロビーン」とカワラヒワのさえずりが聞こえてきました.伸びた松の新芽,ミドリに紫の小さな花がついています.その上で1羽のカワラヒワが遊んでいました.「コロコロビーン」,「キリキリビーン」朗らかなさえずりです.

カワラヒワ 雄.
撮影日時 2015.05.27 撮影場所 新潟県新潟市


カワラヒワ 雄.
撮影日時 2015.05.27 撮影場所 新潟県新潟市


カワラヒワ 雄.
撮影日時 2015.05.27 撮影場所 新潟県新潟市


カワラヒワ 雄.
撮影日時 2015.05.27 撮影場所 新潟県新潟市

シロチドリ

2015-05-30 06:08:47 | チドリ科
 シロチドリ 学名・Charadrius alexandrius 英名・Kentish Plover
 
 シロチドリは,新潟では留鳥です.海岸の砂浜で繁殖しています.秋には数十羽の群を見ることもあります.このシロチドリも,砂浜の侵食等により繁殖地が失われ,減少が著しいというのですから悲しくなります.

 白い砂浜に,小さな無数の足跡.その足跡をたどると,右に折れ,左に折れ,ジグザグに続いています.まさに千鳥足です.波打ち際にシロチドリがいました.少し歩いては立ち止まり,少し進んでは立ち止まりして餌をついばんでいました.

シロチドリ 雄.
撮影日時 2015.05.24 撮影場所 新潟県新潟市


シロチドリ 雄.
撮影日時 2015.05.24 撮影場所 新潟県新潟市


シロチドリ 雄.
撮影日時 2015.05.24 撮影場所 新潟県新潟市


シロチドリ 雄.
撮影日時 2015.05.24 撮影場所 新潟県新潟市


シロチドリ 雄.
撮影日時 2015.05.24 撮影場所 新潟県新潟市

オオヨシキリ 初夏の喧騒

2015-05-29 08:34:01 | ヨシキリ科
 オオヨシキリ 学名・Acrocephalus orientalis 英名・Oriental Reed Warbler

 オオヨシキリは,新潟県では夏鳥です.湖沼や河川のヨシ原で繁殖しています.過っては,いたるところでそのさえずりを聞き,姿を見ることができたのですが,ヨシ原の減少に伴い生息地も限られてきています.

 新潟市西区・佐潟の木道を歩いていると,オオヨシキリが「ギョギョシ,ギョギョシ,ケケシ,ケケシ」とわめいていました.枯れたヨシの先,ヤナギの天辺,追いかけるもの,追いかけられるもの.まさに初夏の喧騒です.

オオヨシキリ.
撮影日時 2015.05.26 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


 「新潟の野鳥・フィールドノート」では,新潟県の探鳥地として何度か新潟市西区の「佐潟」をご紹介してきました.佐潟では,「佐潟野鳥倶楽部」の皆さんが,定期的,継続的,精力的に野鳥の観察を続けておられます.その成果を「佐潟野鳥倶楽部」のブログに投稿されていますので,佐潟を訪れる前に一読されることをお勧めします.

チゴモズ どうか彼女を見つけて!

2015-05-27 18:58:43 | モズ科
 チゴモズ 学名・Lanius tigrinus 英名・Thick-billed Shrike

 チゴモズは,新潟では夏鳥です.全国的に減少が著しいモズの仲間で,新潟でもほとんど観察する機会がなくなってきています.

 懐かしい鳴き声が飛び込んできました.チゴモズです.昨年は,一度しか出会うことができず,「ついに新潟でも絶滅か」と,悲しい思いをしたものです.灰色の頭に黒く太い過眼線,茶褐色の背中,綺麗な雄です.

 写真としてはイマイチです.でも,今年の初確認です.「新潟に,今年もやってきました」のご報告です.気がかりなのは,雌の姿が見えなかったことです.「彼女~,イケメンの彼が待っているゾ~」.何とかペアを組み,繁殖してほしいものです.

チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.05.25 撮影場所 新潟県新潟市


チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.05.25 撮影場所 新潟県新潟市


チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.05.25 撮影場所 新潟県新潟市


チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.05.25 撮影場所 新潟県新潟市



トウネン 柔らかな嘴

2015-05-26 18:20:28 | シギ科
 トウネン 学名・Calidris ruficollis 英名・Rufous-necked Stint

 トウネンは.新潟では旅鳥で,春と秋の渡りの時期に普通に観察することができます.主に砂浜の波打ち際や,河口,水田などでも見ることができます,小形のシギ・グループの代表格で,このグループの中で足が黒いのはほとんど本種と見て間違いがないでしょう.

 砂浜に休息するトウネン.冬羽と比較すると,別種と見えるほど赤くなっています.嘴の先端を見てください.上嘴を少し上に反らせています.トウネンの嘴は硬そうに見えますが,以外に柔らかいのですね.

トウネン 夏羽.
撮影日時 2015.05.25 新潟県新潟市


トウネン 夏羽.
撮影日時 2015.05.25 新潟県新潟市

サンコウチョウ 奈落の底に突き落とされるの巻

2015-05-25 07:35:27 | カササギヒタキ科
 サンコウチョウ 学名・Terpsiphone atrocaudata 英名・Japanese Paradise Flycatcher 

 サンコウチョウは,新潟では夏鳥です.平地から山地の暗い杉林や広葉樹の林などで繁殖しています.渡りの時期には,海岸の松林などでも観察できます.

 山麓の暗い杉林の中から,「ギィ.ギィ」ときしんだような声が聞こえてきます.続いて「ホイホイホイ」と鳴く声.サンコウチョウです.2羽,いや,もっといます.鳴き合っています.その声が近くなったり,遠くなったりします.杉林の梢付近に黒い影が飛び交っています.サンコウチョウの縄張り争いです.縄張り争いは,5分,10分,しばらくの間続きましたが,やがて,追いかけ合いがやみ,「ホイホイホイ」の鳴き声も互いに遠ざかっていきました.しかし,それも束の間,また「ギィ.ギィ」「ホイホイホイ」の鳴き交わしが始まります.この時期のサンコウチョウは,本当に精力的です.

 サンコウチョウは,極楽の鳥,その姿,声ともに素晴らしいものです.しかし,撮影後は,いつも奈落の底に突き落とされます.逆光,ピンボケ,ブレブレの山積みです.己の腕の未熟さを思い知らされるのです.その無残な画像を投稿し,首うなだれる僕の姿を想像してください.次は,次こそ!

サンコウチョウ 雄.長い尾.興奮状態で,冠羽を立てています.
撮影日時 2015.05.17 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.この長い尾を翻して,敏捷に飛び回ります.
撮影日時 2015.05.17 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.目を取り囲むコバルトブルーが印象的です.
撮影日時 2015.05.17 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.尾羽は12枚,中央の2枚が非常に長い.
撮影日時 2015.05.17 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雌.雌の尾は短い.縄張り争いには雌も参加します.恥ずかしそうに顔を隠していますが,闘争心は凄いものです.
撮影日時 2015.05.17 撮影場所 新潟県新潟市



ウズラシギ 夏羽

2015-05-24 07:02:23 | シギ科
 ウズラシギ 学名・Calidris acuminata 英名・Sharp-tailed Sandpiper
 
 ウズラシギは,新潟では数の少ない旅鳥です.田植え後の水田で,ムナグロの群中に混じって観察されることが多いようです.夏羽は,頭頂部の赤褐色が目立ち,よく「赤いベレー帽」と形容されます.

 5月10日,田植え後の水田には,約700羽のムナグロがいくつかの群れに分かれて散らばっていました. そのムナグロたちから少し離れた水田で,小さな2羽のシギが並んで採餌して入るのを発見しました.ウズラシギです.ムナグロ群中のウズラシギは,ムナグロにつられてすぐに飛び立ってしまうことが多いのですが,これはチャンスです.少し待っていると,餌を食べるのに夢中なウズラシギが徐々に近づいてきました.2羽並ぶと,茶色の濃さの違いが分かります.これは,雌雄の差でしょうか,年齢の差でしょうか.それとも夏羽に換羽中の進行度の差でしょうか.

ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ウズラシギ.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市




コムクドリ 雄・紫色に輝く

2015-05-23 07:52:45 | ムクドリ科
 コムクドリ 学名・Agropsar philippensis 英名・Chestnut-cheeked Starling

 コムクドリは,新潟では夏鳥として渡来,平地で繁殖しています.樹洞や建築物の隙間などに藁や枯れ草などを運び込んで営巣します.樹洞など暗い場所に巣を作る鳥は大体が白色の卵を産むのですが,コムクドリとムクドリは青色の卵を産みます.その色は,空の色に例えられるほど鮮やかです.
 コムクドリの雄は,肩羽と背が紫色に輝き,頬の赤茶色もキュートですよね.雌は,頬の赤茶色を欠き,肩羽と背が褐色の地味な姿をしています.しかし,それはそれで可愛らしいですよ.(残念ながら,雌の姿を撮影することはできませんでした.いずれご紹介できる日が来ると思います.期待してお待ちください)

コムクドリ 雄.
撮影日時 2015.05.11 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雄.
撮影日時 2015.05.11 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雄.
撮影日時 2015.05.11 撮影場所 新潟県新潟市




キビタキ 海岸松林で歌う

2015-05-19 03:06:54 | ヒタキ科
 キビタキ 学名・Ficedula narcissina 英名・Narcissus Flycatcher

 海岸の松林で,キビタキが「ピッコロロ,ピッコロロ」とさえずっていました.しかし,いくら目を凝らしてみても姿が見えません.動くのを待つしかないでしょう.しばらくすると,薄暗い林の中から,「ティッ.ティッ」という小さな声が近づいてきました.飛びました.黄色い光がふわりと浮かび,松の横枝に停止しました.キビタキの雄です.胸の黄色が輝いて見えます.
 しばらく前から,松林の中にヤマザクラなどの広葉樹が入り込み,大きく成長してきています.そのせいでしょうか,夏になっても海岸の松林でキビタキのさえずりが聞かれるようになりました.繁殖もしているようです.その一方で,かっては海岸の松林で繁殖する夏鳥の代表だったクロツグミのさえずりが聞かれなくなりました.
 今回出会えたキビタキの雄は,後頭部と風切羽が褐色ですから第1回夏羽の若い個体と見られます.北へ向かう途中なのでしょうか.それとも,この海岸松林で雌とめぐり合い,繁殖するのでしょうか?

キビタキ 雄・第1回夏羽.
撮影日時 2015.05.11 撮影場所 新潟県新潟市


キビタキ 雄・第1回夏羽.
撮影日時 2015.05.11 撮影場所 新潟県新潟市


キビタキ 雄・第1回夏羽.
撮影日時 2015.05.11 撮影場所 新潟県新潟市

ツバメ 土食うて,虫食うて・・・

2015-05-18 07:53:11 | ツバメ科
 ツバメ 学名・Hirundo rustica 英名・Barn Swallow

 住宅地に囲まれた水田があります.その上をツバメが数羽,飛び回っていました.泥の上に下りているツバメもいます.巣材を集めにきたのです.嘴で泥と藁をくわえたツバメは,住宅地のほうへと飛んでゆきます.巣造りを始めたのでしょうか,それとも巣の補修に使うのでしょうか?

 ツバメの鳴き声を聞いたことがありますか? 「土食うて,虫食うて,渋い」と鳴くのだそうです.「聞き倣し」(ききなし)といいます.鳥の鳴き声を意味のある語句に置き換えたもので,ツバメの生態を踏まえた傑作です.
 僕が生まれる前,昭和22年に「鳥の歌の科学」という本が発行されています.著者は,京都大学教授・川村多實二,発行所は,臼井書房です.この本は,日本ではじめて出版された,鳥の歌の本なのだそうです.鳥の鳴き声をカタカナで記述しているのですが,ツバメのさえずりについては,「ピチュ ピチュ ピチュ ピ リ リ リ リ リ」と紹介しています.この本を読みながら,「僕にはこう聞こえる」などと会話するのも楽しいものです.

ツバメ 雌.青色に輝いています.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ツバメ 雄.雄のほうが雌より尾が長いです。以前,「尾の長い雄ほど雌にもてる」という説を読んだことがあります.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市


ツバメ.足が短いですね.そういえば,ツバメの歩く姿,あまり見たことがありません.
撮影日時 2015.05.10 撮影場所 新潟県新潟市