新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

チゴモズ 劇的な出会い

2015-07-27 15:56:37 | モズ科
 チゴモズ 学名・Lanius tigrinus 英名・Thick-billed Shrike

 オオタカの子育てを観察していました.オオタカのひな達がもうすぐ巣立ちそうだったのです.うずくまり,息を凝らして巣の方向を見つめていると,背後で,「ギチ,ギチ」という鳴き声が聞こえました.チゴモズです.振り向くと確かにチゴモズの姿が見えました.盛んに飛び回り,何かにモビングしているようです.

チゴモズ 雌.
撮影日時 2015.07 撮影場所 新潟県


チゴモズ 雌.
撮影日時 2015.07 撮影場所 新潟県


チゴモズ 雌.
撮影日時 2015.07 撮影場所 新潟県


 チゴモズの雌が鳴きながら飛び回るその下には,オオタカの雄がひな達の巣立ちを見守っていました.チゴモズは,必死です.オオタカの頭上めがけて攻撃を仕掛けていきます.オオタカは,チゴモズのモビングにはほとんど反応せず,一瞥をくれるだけでした.

オオタカ 雄.
撮影日時 2015.07 撮影場所 新潟県


 オオタカの巣立ちを見届けて林を出ると,そこに待ち受けていたのはチゴモズの雄でした.昨日,「チゴモズ その後」で,書いた劇的な出会いがここにあったのです.

チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.07 撮影場所 新潟県


 そして,ここから奇跡のドラマが幕を開けます.チゴモズの雄の足には,金属足環とカラーリングが装着されていたのです.そして雌は,その顔の特徴からこれまで書いてきたチゴモズと違う個体であることも分かりました.なんと,僕が観察を続けてきたのと違うペアがひっそりとこの林で愛を育んでいたのです.それも,僕が継続観察していたオオタカの営巣地のすぐ側で.(次回に続く)