小熊公園への防災センター計画着手へ
(後方のバスが見えるのが湯浅御坊道路)
日高川町の市木久雄町長は2日、平成27年度当初予算の概要を発表した。5月に合併10周年と町長の任期が折り返しを迎える中、今年度と同様に産業振興策の補助事業や若者定住、子育て支援施策などを継続しつつ、新規事業で町独自の日高川の水位監視カメラ設置費、福祉タクシー券助成、病児・病後保育事業などの予算を盛り込んだ。選挙公約のうち、小熊地区への防災センター建設を目指すための測量設計費、平成26年度補正予算に美山産品販売所の建設費も計上し、選挙公約に掲げた事業着手をほぼ実現する。
市木町長就任2年度目となる当初予算は、国体に向けた南山スポーツ公園整備(第1次工事)の完了などで、前年比3億1300万円減の総額89億7200万円。平成26年度は「公約実行年」と位置づけ、公約で強調した産業振興と子育て支援施策を本格的に推進した。医療費無料化の18歳引き上げや学童保育の拡充などの子育て支援、原油高騰に対する補助や施設整備など農林業振興補助金の拡充、若者定住促進住宅など公約のほとんどに着手。新年度は、小熊の防災センター設計委託費(3500万円)を当初予算に、26年度補正予算に美山産品所の建設費(設計費含め2750万円)を盛り込み、任期半ばでほぼ公約を実現する。
公約の大きな1つだった防災センターは、湯浅御坊道路沿いの小熊広場に建設を計画。議会答弁で町長は「最低500人は避難の出来る規模の施設」と述べており、将来的に高速道路とリンクした避難所としてだけでなく、防災訓練や防災教育施設を取り入れた大規模な施設となる。国の補助事業に採択されれば平成28年度に建設着手し、平成30年に完成する見通しだ。残る公約の1つ美山産品所は、美山ドーム前付近に新産品所の建設を目指す。
主な新規事業では、福祉面で70歳以上の高齢者家庭で運転免許証を所持しない人や身体障害者を対象に「福祉タクシー券」の助成事業、病児・病後保育事業の負担、かわべ西学童保育所の増築と丹生地区から通所者を対象にタクシー補助金で学童保育の拡充を図る。
防災対策では、県が松瀬橋など4カ所に設置した日高川の河川監視カメラに加え、町が28年度までに5カ所に設置(2180万円)。新年度は三百瀬の千鳥橋、田尻の長子橋、28年度に美山地内の3カ所に設置して監視体制を充実させる。
役場本庁に太陽光発電設備(約3700万円)を設けるほか、老朽化した役場中津支所の旧庁舎を解体し、鉄骨平屋を建設するための委託費(建設は平成28年度予定)も計上した。
平成25年度から実施の小中学生給食費第3子以降無料化や町内保育園児の完全無料化、高齢者見守りシステム(26年度は13世帯)、昨年度に新設した廃屋撤去助成事業、住宅リフォーム助成なども継続する。
合併10周年記念式典などに約320万円、国体関連費に約2億9800万円(うち補助約1億7000万円)を計上している。
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