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国保日高総合病院が5月に地域包括ケア病棟開設 〈2015年3月5日〉

2015年03月05日 08時30分00秒 | 記事

組合議会で27年度予算を承認


 御坊市外5ヶ町病院経営事務組合が経営する国保日高総合病院(東克彦院長)が、5月に在宅復帰を支援する「地域包括ケア病棟」を開設する。急性期治療が終わった人のうち、在宅復帰に向けた経過観察やリハビリなどが必要な人を受け入れるもので、国の方針に基づき、一般病床から50床を割いて同ケア病棟に転換する。あわせて昨年新設した循環器内科で使う最新機器購入と建物建設も行い、地域中核病院機能を充実させる。3日開いた組合議会で必要経費を盛り込んだ平成27年度病院事業会計予算を可決した。

 現在、一般病床(一般入院棟)は300床あり、休床中の57床を除く243床を急性期病床として利用している。国が新たに急性期病床の一部を地域包括ケア病棟に転換することを促進しており、日高病院でも在宅復帰支援の充実や経営改善面から国の流れに乗ることを検討。一般入院患者は約200人で推移していることから243床のうち、一般病棟3階50床を同ケア病棟に転換させることを決め、準備を進めている。
 同ケア病棟は急性期で入院治療後に回復、症状が安定した患者のうち、在宅復帰に向けた経過観察やリハビリなどが必要な人を受け入れる。現在は基本的に回復すれば退院を促しており、通院で経過観察やリハビリにあたっているが、同ケア病棟が開設されれば最長で60日間入院を継続し、専門的な在宅復帰支援を受けられるほか、高齢者ら緊急時の二次救急病院の役割も担えるという。
 病院側は同ケア病棟開設に向けて昨年、独立したリハビリテーション科と臨床工学科を設置。リハビリテーション分野は理学療法士8人、作業療法士9人、マッサージ士1人の18人態勢だったが、新たに理学療法士5人、作業療法士1人を採用し、同分野の強化に取り組んでいる。
 このほか、昨年新設した循環器内科の治療を充実させるため、新たにアンギオ(血管撮影)装置を購入する。現在稼動している血管撮影装置は性能・機能的に古いため、1億8000万円かけて最新機器を導入する。これに伴いアンギオ装置を設置する鉄骨3階建ての建物を救急・手術棟北隣に建設する。事業費は4億8500万円を予定し、検査室や血管撮影室、更衣室などを設けるほか、浄化槽改修もあわせて実施する。
 老朽化している一般入院棟の改修も27年度から順次進めようと、まず休床中の6階病棟の改修工事費1億円を計上したほか、5CT(コンピューター断層撮影)装置2億2000万円、電動リモートコントロールベッド100台借り上げ4000万円、カルテ棟設置工事4000万円も盛り込んだ。カルテ棟は病院南東の用地に建設し、紙カルテ等を保管。現在は旧准看護学校棟に保管しているが、同学校棟を有効活用するため、建設する。


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