天満井橋は1台の車が通るのがやっと
日高町は、新しく高家地内中央の南北に走る町道の改良事業に着手する。同地域は南海トラフ巨大地震想定で津波浸水区域にあり、町内だけでなく、美浜町からの避難道路としても重要な位置にあるほか、生活道としても利用が増えており、改良は地元待望の事業。町は「平成27年度内で測量設計をすませた後、5カ年程度で完成をめざしたい」としている。
改良に取りかかるのは、県農協紀南農機事務所付近から日高町役場付近までの南北に通る町道高家中央線(延長780メートル)。現状、対向は困難な場所で町道の中ほどにある天満井橋(延長20メートル)は幅員が2・5メートルと狭く、普通車1台が通るのがやっとという。
同町道が位置する高家地内の南側は南海トラフ巨大地震想定で津波浸水区域に入っている。区域外の日高町役場付近まで通じる基幹ルートとして南北に走るのは国道42号だけしかなく、1本の基幹道路だけではスムーズな避難が不安視されていた。
さらに日高町は周辺市町より地価が安いことなどで、近年、民間業者の宅地分譲やアパート建設などが進み、高家地内は人口が増加している地域でもある。同町道の通行が増え、通学路にもなっており、生活道として安全で広い道が求められている。
これらの背景から、地元から強い要望があり、町は改良に向け検討。幅員5メートルにして歩道1・5メートルを取り付け、天満井橋は老朽化しているため架け替える計画にして、3月定例議会で整備の前段となる測量設計費2000万円を予算化。
測量設計は年度内ですませたい考えで、事業が完了するまでの費用は概算で5億円がかかると見ており、町産業建設課は「用地交渉がスムーズに進めば、5年程度で完成できると見込んでいるが、改良には何より地元の皆さんの協力が欠かせない。改良できれば、南北に走る基幹道路として重要な役割を果たせる」と話している。
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