2期目への意欲を語る籔内氏
任期満了に伴う2月7日告示、12日投開票の美浜町長選に出馬を表明している現職・籔内美和子氏(60)=浜ノ瀬、1期目=が、新たな公約を掲げた。籔内氏は今期、ふるさと納税寄付の大幅増額を達成し、就任当初から約2倍に積み増した財政調整基金を財源に、2期目で、健康で住みよいまちづくりへの施策を展開し住民に還元したい考えで「『美浜町に住みたいよ』と言ってもらえるようにしたい。『幸(しあわせ)』の文字から『一』を取ると『辛(つらい)』になる。『一』が取れないよう誠心誠意努めることをみなさんに約束したい」と誓った。
3本柱は、今期に引き続き(1)一人の犠牲者も出さない。災害に「強い」まちづくり(2)子育て、高齢者の暮らしを応援する「優しい」まちへ(3)煙樹ケ浜などの「美しい」まちを守り、住民の健康や産業の振興―。
(1)では▼町内の道路拡幅と整備の促進▼西川河川改修、浜ノ瀬高潮対策、県道整備の早期完成へ▼避難タワーや高台などハード面の整備、地区自主防災会と連携し避難所運営訓練などソフト面の充実。
(2)では▼今ある子育て支援を継続し、新たにファミリー・サポート・センターへ加入▼がん検診の自己負担無料化▼高齢者の外出支援事業を拡充し、75歳以上の全員に外出支援券支給▼ひまわりこども園と町内小中学校における給食費の時限的無償化の継続▼がん治療による脱毛など外見変化に悩む患者の支援▼高齢者と子どもたちとの交流の場の増設▼インフルエンザワクチン接種の高齢者自己負担無料化、15歳までの子どもへの補助拡充▼町民が「ありがとう」と自然に言い合える優しいまちづくり。
(3)では▼煙樹ケ浜の自然保護と後世への継承▼イベント等を催し楽しく浜を清掃美化―などを掲げた。
籔内氏はこの1期4年で、(1)では▼田井畑、上田井地区避難施設の完成▼地域防災計画の強化▼西川河川改修ほか2事業の要望活動など。(2)では、子ども医療費無料化の18歳までの拡充▼新生児1人につき1万円を支給する赤ちゃん誕生祝い金制度の創設▼認知症の当事者や家族、地域住民が集える居場所づくり▼社協と協力してのお買い物サロンの実施など。(3)では▼スポGOMI大会誘致でのごみ拾いの楽しさ発見▼担い手不足の第一次産業者に寄り添う施策など―を実現した。
財政立て直しにも注力し、ふるさと納税に力を入れ、令和2年度寄付総額は県下で3番目に多い10億3867万7927円、3年度は6億7389万円、今年度は12月末現在で8億6733万6800円超を達成、就任当時8億6000万円だった町の財政調整基金残高を、令和3年度末で16億4000万円余にまで積み増した。2期目ではこの財源を施策展開に生かしたい考え。
籔内氏は「我慢の1期目だったが、財源ができ、やっと進められる。次期はこれをもとに政策をやっていきたい」と2期目への強い意欲を示している。
町長選は、告示日1週間前になって前職・森下誠史氏(67)=三尾、2期、無所属=が出馬を表明し、前回激戦を繰り広げた現職・籔内氏と再び一騎打ちの様相を呈している。
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