JR道成寺駅前、県道沿いの施設建築用地
県は、令和4年度から御坊市藤田町藤井、道成寺近くで「まちなみの駅」整備事業に着手。すでに用地買収を終え、5年度から建築工事にとりかかり、6年度の早い時期の完成を目指している。道成寺は日高地方の観光拠点として全国に知られ、周辺には熊野古道など観光資源が多いが、公衆トイレなど休憩施設がないため、御坊市の要望を受けた県が施設を整備し、観光客らの利便性向上や地域の魅力発信などおもてなし環境を充実させる。
県は、平成26年度に魅力のある町並みを持つ地域の県道沿いに簡易な休憩施設を整備する「まちなみの駅」整備事業を創設。「道の駅」のような物販施設までは必要ないが、観光客誘客のために簡易な休憩施設がほしいという地域の課題に対応できる事業として県が公衆トイレや駐車場、地域住民が主体的に情報提供できる施設等を整備するもの。事業費のうち国は59%、県は41%を負担する。
道成寺は、コロナ禍以前は国内外から年間15万人以上の観光客が訪れる日高地方の観光拠点で、周辺には国史跡の愛徳山王子跡北東参詣道など多くの観光資源があり、熊野古道散策コースとして県や市主催のウォーキングイベントも行われているが、公衆トイレなど休憩施設がないことから市が県に「まちなみの駅」整備事業を要望し、県が4年度から事業着手した。
4年度事業費は2600万円。測量設計、用地選定を行い、用地はJR道成寺駅前の県道沿い、きのくに信用金庫道成寺支店横の民有地を買収済み。新年度当初予算に5年度分施設建築費6000万円と6年度分の債務負担行為2000万円(上限)を計上。3月末までに設計を終え、78月に工事発注。その後、6年度にかけて建築工事を行う。施設完成後、敷地や駐車場の舗装、フェンス設置など外構工事を別途発注し、6年度のできるだけ早い時期の完成を目指す。
用地の敷地面積は462平方メートル。施設の床面積は107平方メートル。木造平屋建てで、外観は道成寺の景観に配慮した寄棟屋根の和風造り。男女別トイレ、オスメイトを備えた多目的トイレを設け、便座はすべて温水洗浄便座。駐車場には道成寺周辺の観光案内板も設置する。完成後は、市や市観光協会が、施設を活用したウォーキングイベントなど計画している。
「まちなみの駅」は県内で4カ所目、日高地方では県下第1号の小竹八幡神社前に次いで2カ所目。小竹八幡神社前の「まちなみの駅ごぼう」は約6000万円かけて整備、平成28年4月から供用開始。維持管理は市が行い、市シルバー人材センターに週4回の清掃作業等を委託することで現在もきれいな環境を保っており、休憩場所として利用者から好評を得ている。
その他の主なニュース
● 御坊市が震度5弱地震教訓に災害対策本部設営訓練
● 美浜町職員が人権研修会、ゲートキーパー養成講座受講
● 日高町が和歌山大学生連携の活性化町づくりプラン発表会
● 御坊市・日高広域両消防本部 令和4年中の救急出動件数が過去最高