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‘代わりができない・・・’チョン・イルによる『ヘチ』
チョン・イルによる『ヘチ』だ。
チョン・イルはSBS月火ドラマ『ヘチ』で朝鮮王朝第21代の王である英祖を演じている。
今まで国内作品で英祖を主人王にしたものは多かった。ただ英祖の若い頃を扱ったのは『ヘチ』が初めてだ。
パク・グニョン、イ・スンジェ、ハン・ソッキュ、ソン・ガンホが演じたヒゲのある英祖が大衆の頭に深く刻まれている。
そうしてみるとチョン・イルが演じる若い英祖は風変わりで異質な感じもある。だが杞憂は第1回が放送されて消え去った。
チョン・イルは 貧しい身分・王子 衝突する単語の組み合わせで呼ばれる痛みを持った延礽君イ・クムを 繊細なまなざしと表情の演技に込めた。
時にずうずうしい遊び人であり 時に乾いた悲しみを持った王子だった。相反するふたつの感じを自然に行き来して
劇の序盤 延礽君イ・クムという人物と彼が持つストーリーに対する好奇心と面白みを引き出した。
視聴者が主人公に感情移入すれば劇の没入度は高まる。視聴者はのめり込むようにチョン・イルに没入し チョン・イルは延礽君になった。
演技くらいビジュアルにも気を遣った。ドラマのために14kg減量したほど作品全般にとても神経を使った。
覚悟もまた格別だった。彼は「大衆にとても良く知られた政治家、おじいさんの英祖のキャラクターではなく若い英祖という点が新鮮で その部分に欲が多く出た」と語った。
これまでの枠にはまった英祖の先入観から抜け出して別の視覚で再解釈してキャラクターに近づき その結果はそのまま伝えられた。
中盤を超えた『ヘチ』は よりいっそうチョン・イルが率いている。
話題になった席藁待罪の場面で見せたように体をなげうった熱演を繰り広げ ピンと張りつめて集中力のある緊張感を続けている。
劇中 人物が置かれた状況によって感情的な演技と冷徹な演技を柔軟に行き来するチョン・イルの存在感が強烈に引き立っている。
チョン・イルの活躍はすぐに視聴率に直結する。全体制作費100億ウォンを超えるMBC『アイテム』とは視聴率に2倍以上の差が生じ
パク・シニャン、コ・ヒョンジョンの『町の弁護士チョ・ドゥルホ2』と比べても 先んじて同時間帯1位を維持している。